前略、母さん……ぼくが初めて構成を担当したレビュウも、無事に幕を下ろすことができました。
初めての事ばかりで戸惑うこともありましたが、みんなのおかげでとても楽しかったです。
ジェミニはあれからダイアナさんにお菓子作りを習い始めました。リカも一緒になって作ってます。

「ボク、おいしいクッキーが作れるようにがんばるよ!ということでよろしくお願いしますコーチ!」
「おねがいします!リカな、チョコが入った中身ふわふわクッキーがいい!」
「ふふ、わかりました。では一緒にがんばりましょう!」

後から聞いたら、ジェミニは今までサンドイッチとかステーキばかりでお菓子作りはあれが初めてだったんだそうです。ダイアナさんはお菓子も得意だし教え方も上手だからきっとすぐにおいしいクッキーが作れるようになると思います。
リカやジェミニに誘われて、時々サジータさんや昴さんも参加してるみたいです。

「……で、なんでアタシたちも作ってるんだろうな。」
「昴は言った……ジェミニとリカに聞いてくれ…と……」

売店とドリンクバーで大変だった杏里くんも、プラムさんが戻ってきてくれて一安心です。今日も二人で楽しそうに話てました。

「プラムがいない間、本当に大変だったんだからね。」
「ごめんね〜杏里。でも、その割には顔が怒ってないわねぇ…タイガーと何かあったのかしら?」
「な、なに言ってるのプラム!もうっ」

あ、戻ってくると言えばラチェットさんももうすぐ戻ると連絡がありました。今ワシントンは日本から送られた桜が満開でとても綺麗だそうです。
いつか見てみたいなぁ……

「東京の桜も、こんな風に満開なのかしらね……綺麗だけど、一人で見ていてもつまらないわね。早く戻りましょう。」

そして、サニーさんは相変わらずみんなをあっと驚かすことを考えてるみたいです。

「さて、次はどんなサプライズを仕掛けようかな。人生はエンターテイメント!そのスパイスにサプライズは欠かせないからね。」

日本を旅立ってからもうずいぶん経ちますが、まだまだ未熟なぼくを支えてくれる人たちに恥じないよう、これからもがんばります。

「…よし、こんなものかな。」
「新次郎、いる〜?」
「あ、ジェミニ。うん!鍵は開いてるからどうぞ。」
「お邪魔しまーす!あのね、これからみんなでシアターの屋上でお茶にするんだけど新次郎も一緒にどう?今日のクッキーは自信作なんだ!」
「ホント?もちろん行くよ!」
「良かった!じゃあ、一緒に行こうよ。」
「うん。」

それでは母さん、また手紙を書きますね。

大河新次郎




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