こんばんは、またはこんにちは。歌謡ショウを好きになり、追いかけ続け早7年。
レポを書き始めて6年の如月紫水です。
とうとう、最後の幕となりました…!!
毎日が千穐楽という今回の公演、一回一回を噛み締めて見ました。

今回は、13日・昼、15日・夜、20日・昼以外の公演を見に行きました。
……今回は行っていない公演数を数えた方が早いです。(爆)


―――レポート開始――――

最後の夏は、厚生年金会館ではなく、新春でいつもお世話になっていた青山劇場で。
青山での夏は八犬伝以来ですね。でも、個人的に青山の方がドコからでも見やすいし、イスも座りやすいので好きだったりしました。(^^;;

会場前のご挨拶。初日は親方、ボス、西村、武田、雲国際先生、塚田、金田先生、大神さんに田中公平先生でした。
今回の基本メンバーははボス、西村、武田、塚田、岩本、上原、雲国斎先生に大神さんでした。
20日・夜は凄まじかった!いつものメンバーに加え女性ダンサーさんの一部が列に加わってました。メイクも終えてオープニングレビュウの衣装に身を包んでいて握手できて幸せでした。
そしてそれから程なくして劇場の入り口に今日が楽日である三人娘が勢揃い!!ハンドスピーカーで一人一人ご挨拶していました。
椿ちゃんが「ロビーではパンフレットも販売しております」みたいなことを言っていたのが印象的。そして、その後姿を撮影する為に携帯カメラやデジカメを持って後をつける広井さんや茅野さんも。(笑…このお二人は握手列には参加せず、写真を撮ったらすぐに戻っていきました。)

今回はロビーの花の数がすごい!いろいろなところから来ていました。施設ファンクラブなどのファンからのお花をまとめているロビー左手のスペースもぎっちり。
花の香りがここまでロビーを満たすとは。
でも、中日を過ぎると花が咲き盛りを過ぎてしまうのでがくんっと減りましたが。(^^;;

会場の中をうろうろ。コンプリートソングBOX第二弾の予約もしていましたね。
知り合いの方を探しては話し相手になってもらう、といううちに開演時間が迫ってきたので席へ。そして…

広井「どうも〜!」

1ベルが鳴って間もなく。下手の客席通路にホウキを持った掃除人さんが登場!
拍手と歓声を受ける中、客席通路を通って、下手の階段から舞台上へ。途中、飴をあげてたりしてます。

広井「ここもなんか、新しいな。久しぶり〜!」

そして、すぐ目の前に広がるオーケストラピットにもご挨拶。
スーパー歌謡ショウになってからはずっとご無沙汰だった生演奏も今回は復活!!
手を振りながら、舞台中央へ。公平先生にも手を振って「田中公平先生です!…なんか、対面ってのは照れるね。素に戻りそうになる。」とついぽろっと言ってます。(笑)

広井「えー、十年続けてまいりました。ファイナルでございます。
   みなさんどうもありがとうございます!!」

深々と頭を下げる広井さん。こちらこそ、長きに渡り楽しませていただきました!!

広井「去年、俺クビになっちゃったけど
   違う、親方がクビになっちゃった。(爆)
   もう、ずっと俺だけ。楽だよ。」
親方「広井!!」

広井さんが一人でぼやいていると、下手から普通に登場、親方!!
出るか出ないか直前までわからなかった親方に初日からお会いできるとは!!

広井「出ないって言ったじゃん!」
親方「ファイナルだから来たんだよ!
   ということで、ゲキテイ振り付け講座〜!」

やはり、親方はそうでなくちゃ!
あ、この間広井さんは下手の客席側に降りて、舞台を見ています。

親方「とは申しましても、わたくし一人では心もとないので協力な助っ人をお呼びしました。
   現在のゲキテイの生みの親、畠山龍子先生です!」

おお!これは思わぬゲスト!
親方に呼ばれて、下手から姿を現した龍子先生は黒のジャージ姿でしたが、踊っているときの身のこなしが美しくて惚れ惚れ。
やはり、一味違うものですね。
一回目はゆっくり、二回目は歌詞に合わせて通しといういつものパターンで振り付け講座は無事終了。

親方「えー、これを踊るのは大体三時間二十二分後ぐらいになります。」

細かいですね。(笑)
出てきてくださった龍子先生を拍手で見送ると、親方が広井さんを舞台に呼び戻します。
「お前もやるか?」と親方が振っても掃除人さん「やだ。」の一言です。(^^;;

武田「どうも〜!」

さて、この後は?と思ったら武田が軽く手を上げながら上手から登場!!
予想外の乱入者に、親方は驚き、広井さんは「なに出てきてるんだよ!」とどつきますが、武田はそれを制して舞台の真ん中へ。

武田「いやいや、花組さん以外で十年やってるのは俺と親方と掃除人だけなんだよ!
   いや〜よくやった!」
広井「お前に褒められる筋合いは無いんだよ!」
武田「でな、御褒美に前説ソングってのを公平先生に頼んで作ってもらったんだよ!」

おお!と会場がざわめく中、広井さんは「何勝手にやってんだよ!」とどつき続けてますが、武田は「いいからいいから!」ととにかく強引に制す。
そのまま親方と広井さんを下手の出っ張りまで向かわせて、上手に声をかけます。

武田「ボス、アニキ!お願いしま〜す!」

武田が呼ぶと、上手から颯爽とボスと西村が登場!
中央付近で西村、ボス、武田が背中を向けて整列すると、音楽スタート!

♪前説ソング

いざ出来てしまうと、今までなんで無かったんだろう?と不思議に思うくらいです。
振り返った三人が音楽に乗せて軽快に注意事項を伝えてくれます♪
この間、掃除人さんと親方は上手のオケピ横で歌詞を口ずさんでいてもすっかりお客さん状態。(笑)

西村・武田「♪これはこれは」
ボス「いっぱいのお客様で嬉しい〜!」
西村・武田「♪ちょっと高い場所から」
ボス「失礼します〜」

西村・武田「♪携帯電話!」
ボス「電源切ってください」
西村・武田「♪掛け声、声援!」
ボス「けっこう嬉しい〜」

電源切ってください〜の部分で、武田が切るというよりは壊す動きをしていたのが印象的です。(^^;;

三人「♪でもここは劇場」
ボス「♪一人でテレビ見てるわけじゃないから」
武田「お喋りは、休憩時間にお願いします!」
西村「お願いしま〜す!」

歌詞の内容は、どれもいつも掃除人さんが語っていたことですね。
一人でテレビ〜の部分、顔の前で手で作った画面をよいしょっと乗り出して、外に出てきてる(ここは家じゃない)というのを印象付ける振りが好き。

三人「♪これは劇場のマナーです みんなで楽しい気分になりましょう」
ボス「皆さんも御一緒に!」
三人「♪これは劇場のマナーです みんなで楽しい気分になりましょう」
ボス「もう一度!」
三人「♪これは劇場のマナーです みんなで楽しい気分になりましょう」

この部分、それぞれ振り付け…というか、足を組まないや、エチケットという意味で口臭や身だしなみを整えるダンディ団です。
うんうん、ここは公共の場、社交の場でもありますものね。気をつけないと。

三人「♪それではショウをはじめましょう」

最後は、上手のオケピ横で三人でポーズ!武田、西村は膝をつき、ボスは立ったまま手をピストルに見立てています。
ちゃん♪と曲が終わると拍手と共に立ち上がった三人は、並んで今一度お願い。

西村「最後に、もう一度お願い!」
ボス「携帯電話は絶対に切ってください!」
武田「お願いしま〜す!」

はい、バッチリ大丈夫です!!

武田「それでは!」
西村「最後まで!」
ボス「ごゆっくりお楽しみください!」

最後まできっちり決めて笑顔で去っていくダンディ団。歌に乗せて注意事項バッチリです!
…で、下手に追いやられちゃったままの立場の無い広井さんと親方ですが;;

広井「おい!仕切るなよ、これからいろいろ説明……っておい、暗転だよ!?」

呼び止めると、ダンディ団は戻ってきません。
さらに、照明も落ちて前説強制終了です。(爆)
今年の前説はそんな調子でスピーディーなドタバタでした。(笑)

―――14日

この日は親方がお休みなので、当然ながらまた違った前説です。
広井さんが「今日は親方出ないんでね。今日は休み!」と宣言した後「撮影不可でございます。」と注意が。
昨日、なんでも撮影している方がいたとか……いるんですね……………
で、親方がお休みなので早々に武田の登場となりましたが

広井「(出てきた武田を捕まえて)親方出ないんでね。
   そういうわけで、ベロムーチョ・武田のゲキテイ振り付け講座〜〜!!」

客席を盛上げるだけ盛上げてご自身は素早く下手の客席へ!
取り残された武田は「ちょ、ちょっと!?」とうろたえていますが、今更後に引けませんよ〜

武田「…そういうことだったのね。(爆)
   え〜〜と……あ!龍子先生!!」

武田一人では心もとない?ということで、下手にそっと佇む龍子先生を助っ人に(今日は白のジャージでした)武田の振り付け講座がスタート!
最初「どっからやりゃいいんだ?」と呟いて掃除人さんに「てきぱきやろう!」とつっこまれて「はい!;;」と素直に返事をしつつもなんとか振り付け講座は無事終了。
龍子先生を拍手で見送ると、広井さんも舞台に戻ってきて前説の続きです。

広井「で、なんで出てきたの?」
武田「いやさ、歌謡ショウに十年出てるのは俺とお前の二人だけだろ。」
広井「いや、親方もいるだろ。」
武田「いや、今日来てないから。」
広井「でも、言わなきゃいけねぇだろ。そういう打ち合わせだったろ?」

まぁ、連日皆勤賞ではないですがきちっと参加されてますものね。親方も…ということでツッコミを受けた武田は「は、はい;;」とちょっと縮こまってしまいましたが
足を動かしている広井さんの草履が脱げたのには「脱げましたよ。」とツッコミを入れてました。(笑)
ここからはそれまでの流れと同じく、ボスと西村さんを呼んでの前説ソングとなりました。


―――15日・昼

掃除人さんのご挨拶がちょっと変わってました。

広井「掃除人としては「愛ゆえに」の二回目からの十年です。
   あたくしも十年、お見苦しい前説をやらせていただきました!
   重ねて、御礼申し上げます!!」

見苦しいだなんて。この前説からマナーを知った人も多いのですから、とても感謝しております!
今日も親方がお休みということでして早々に武田が登場しました。

広井「なんかやりたいの?あ!よし!じゃあベロムーチョ武田のゲキテイ振り付け講座〜〜!」

今回は助っ人の登場も無く、武田のみ!そして歌詞をとちったり、振り付けを間違えたりでかなりぐだぐだ。(笑)
それで拍手を受ければ「そういうところでは拍手しないの!」と言い返しが。(^^;;
広井さんも苦笑いしてますよ〜〜
それでも、なんとか振り付け講座を終えると広井さんが舞台の上に戻ってきます。そして十年メンバーについての話になり…

広井「いや、お前に褒めてもらわなくていいよ!
   第一、あなたがなんで十年出ちゃったのかがよくわからない。」
武田「うん、俺もよくわからないんだけどさ。」

流れですか!?(爆)
続いて前説ソングの為に西村と武田が出てくると、さらにツッコミが。

ボス「十年間出てて「ゲキテイ」を間違えるってのはどうだ?」
西村「ねぇ。」

武田、さすがに何も言えません。(^^;;


―――16日・17日

今日は親方がいらっしゃいました♪そして、広井さんのコメントもちょっと変わってました。

広井「親方、いないと思うでしょ。今日は、いますよ!」

と親方を下手から呼んで、さらに…

広井「十年やってるのは、俺と親方と武田だけです。
   呼びましょう、武田!!」

親方がいるときは、振り付け講座が終わってからやってくる武田を呼び出し!(笑)
武田が上手から出てくるまでちょっと時間が掛かったのは驚いたからでしょうか?(^^;;

広井「お前にご褒美をやろう。ゲキテイ振り付け講座〜!」

ちょっとちょっと!!とうろたえる武田をさっさと残して下手の客席側に行ってしまう広井さん。
親方はセンターは外れたものの、上手に残ってますよ。

武田「親方、そのために出てきたんでしょ!」
親方「サポート係、サポート係。」

今日は、サポートだそうです。(笑)

武田「わかったわかった!やりましょう、ゲキテイ振り付け講座〜〜!」

そしてまたしどろもどろになりる武田。(爆)
ゲキテイの説明に「最後の方」を言って親方に「最後の方?!」、広井さんに「みんなもう知ってるよ。」とつっこまれ
客席から「頑張って!」と掛け声がかかれば広井さんに「頑張ってって言ってるんだから反応しろよ!」とまたつっこまれ「あんまり話かけない!」と返事。(笑)
武田はいじられキャラですからね〜〜
あ、振り付け講座中「衝撃の〜」では膝もつけて、と足の動きを強調してましたがここで親方が「みなさん座ってるんだから…」とぼそっと。(笑)
まぁ、本番では一階席は立ちますが…なかなか膝まではつけられないですね。(^^;;
そしたら「気持ち!気持ちね!」とフォローを入れてました。
なんとか振り付け講座を終えると、親方がぱちぱちと拍手。

親方「よくできました〜」
武田「バカにしてるのか?(親方を指差して)そのために来たんでしょ!?」
親方「いや〜楽だったなぁ。」

親方がそらっとぼけてると広井さんが舞台に戻ってきて「お前がセンター取るな、センター分けしようや。」と武田を押して下手の方へと向かわせてました。(笑)
「で、なんかあるんでしょ?」と武田に喋らせようとしますが、広井さんが十年やってるメンバーについては早々に言ってしまったので、戸惑ってます。
「なんで人の台詞取るんだよ!」と広井さんに抗議するも広井さんはとっとと進めます。(笑)

広井「それで、歌いたいんだな。どうぞ〜〜!!」

ボスと西村まで広井さんが呼んじゃいましたよ。(笑)
ボスは「ま〜たやられやがったな。」と武田にニヤリ。
前説の武田いじりは、これからさらに拍車がかかるかもしれませんね。
17日は16日とほぼ同じ内容の前説でした。武田が振り付け講座をやり、横槍を入れまくる親方と広井さんに「外野はうるさい」と言ったり(笑)
これというものがあるとしたらボス。
武田に呼ばれて出てきたときになかなか背中を向けた状態にならずにいたら武田に「背中向けて、背中」と言われて「反対向くの?はい。」と素直に動いて武田が「わかってるくせに!」とつっこんでました。(笑)


―――18日〜三人娘バージョン

いや、普通に親方を呼んで普通にゲキテイ振り付け講座をやったなぁ〜と思ったら、上手から出てきたのは武田ではなくなんと三人娘!!
由里ちゃんを先頭に、椿、かすみさんと続いての登場にもう、ただただビックリ。まさかここで出てくるとは!
緞帳の前を笑顔で手を振りながら歩く三人に、掃除人さんも親方もたじたじ。

掃除人「おい、ここは前説だっての!」
椿「(掃除人の右横に来て)前説ですか!?やってみた〜〜い!!」

はい!?と驚く広井さんをよそに大きく手を上げて、立候補した椿の側に、由里ちゃんとかすみさんがスタンバイ。

かすみ「じゃあ!」
由里「音楽!」
椿「スタート!」

と、そうなんです!今までダンディ団が担当していた前説ソングを、三人娘が歌ったのです!!
基本的に、椿ちゃんがボス、かすみさんが武田、由里ちゃんが西村のパートを担当していました。
「♪これは劇場のマナーです」
の部分では、デカイ態度で座る図、ではなくて退屈そうに大きな欠伸をする、に変わってました。
マナーの部分では、お茶の作法や髪を整える身だしなみとこの部分の振りはダンディ団とはまったく違うものになってました。
最後の上手でのポーズも三人並んでの

かすみ「最後に、今一度お願い!」
由里「携帯電話は絶対に切ってくださいね!」
椿「よろしく、おねがいしま〜す!」
かすみ「それでは!」
由里「最後まで!」
椿「ごゆっくりおたのしみくださ〜い!」

そしてやはりダンディ団と同じくさっさと上手へと去っていってしまう三人。(笑)
残された、親方と広井さんは…

親方「なんでぇ、かわいいじゃねぇかよ。」
広井「かわいいよ。…電話番号教えてくれよ!」
親方「おい!!」

まったく気にしてないようです。(爆)
が、ここで暗転となってしまったので、番号は聞けずじまいですね、広井さん。(^^;;

―――20日・夜

DVD収録日、ということでカメラが入っているというのが常なのですが今回はいつもよりごつい…というか大げさなカメラが入ってる?と思ったら、広井さんが驚きの発言を!

広井「本日は、DVD収録のカメラが入っています。
   NHK放送も来年されるという事で、ハイビジョンカメラが入っています!」

はいぃぃーー!?か、歌謡ショウを放送!?

広井「ね、本当に大変なことですよ。全国ですよ。
   とりあえず、BSからということですが…ありがたいことです。
   皆様のおかげです、どうもありがとうございました!」

うわー…すごい。我が家はBS映るから、放送を楽しみにしていようっと。
礼をした広井さんが頭を上げると、客席の一角をまじまじと見て誰かを探しています。

広井「小林清隆が来てるって?ちょっと、手ぇ上げてみ?
   (客席のどこかで手を上げたらしい)お前、なにやってんだよー!
    手伝いたんねぇだろ!」
小林「今日は、観させて貰います!」
広井「(笑)…今日は観るって言っています。えー、元の舞台監督でございます。
   ったく、俺は十年掃除やってるってんのに、どうなってんだよ〜」
親方「広井!」

えーと…(歴代パンフレット確認中)……新春公演「歌え♪花組」まではお名前がありますね。それ以降は別の方(中村眞理さん)になっています。
と、ここで親方が登場です!

親方「今、そこで最新情報を仕入れてきたんだけどよ。」
広井「はい。
親方「このバンドに名前が付いたって。
   田中公平とトイレットペーパーズってんだ。
   なんでかは知らねぇけど。」
広井「あっはははは!
   じゃあ、トイレットペーパーズに暖かい拍手を!」

何でかは……約二十分後にわかりますよね。(笑)
その後、ゲキテイ振り付け講座と三人娘による前説ソングとなりました。


―――21日

この日から三人娘が居なくなり、広井さんがオケピに向かって「田中公平とトイレットペーパーズです!」と紹介してからはじまりました。(笑)

広井「これまた久々なんですが、サイリュウム、OKでございます。
   フィナーレのみでございます。
   三幕の幕が下りたときにポキッと折ってくださるといいと思います。
   芝居場で光っていると、うるさいですからね。これ、6時間ぐらいもちますから。」

あ、やっぱり芝居の間は振らないのですね。「さくら咲いた」あたりかな、と思ったんですがそれだと三幕の間中、ずーっと光らせることになっちゃいますものね。
了解です!

広井「昨日、親方千穐楽で居ないんだよなー…」

そうなんですか!?それは残念…会場中から「えーー」という声があがる中、下手から唐突に武田が登場!
広井さんが「お前、なんでこっちから出てきてるんだよ!あっち(上手)からだろ!」と言いますがまぁまぁと言いつつセンターへ向かいます。

武田「いや、親方に頼まれたんだよ。
   ってことで、ゲキテイ振り付け講座〜!!
   ボス、アニキ!お願いしまーーす」

珍しく(?)武田がやる気満々で上手から西村とボスを呼びます。
ボスを真ん中にして、広井さんが下手の客席まで降りたところで振り付け講座スタートです。

武田「強制ではございませんが、ほぼ!強制です。」

強制、というかあの場の空気がそうせざるを得ない感じですよね。(爆)
でも、折角なんだから盛り上がりましょう!
で、武田は相変わらず膝にポイントを置いています。(笑)
お客さんは気持ちでこだわってください、という感じですね。
ボスが二階席は立てないという注意事項を言った後は「じゃあ、ボス続けて前説ソングを!」と武田が振ったので広井さん、上がってこれません。(笑)

前説ソングも終わり、やっと広井さんが舞台上に戻ってくるとセンターに向かいながらぼやく。

広井「仕切ってんじゃねぇよ!俺がこれから前説やらなきゃいけねぇんだからよ!
   えーそういうわけで………暗転しねぇな…(言ったそばからパッと照明が消える)
   あ、暗転した!」

うっかりそのまま本当に前説をするところでしたか?(^^;;

―――――


そして、そのまま公平先生がタクトを振るうといよいよ幕開けです!
今年は開演アナウンス無しなんですね。

幕が上がると、そこにはなつかしの「帝国歌劇団花組」と書かれたアーチが!
ですが、流れてくる曲は「檄!帝国華撃団」ではなく、もちろん花組さんたちも戦闘服じゃありません。

花組さんたちの衣装は今回新調したレビュウ服!個々に差はありますが(女役はスカート、男役はズボンなど)黒を基調にしてアクセントに白(と言ってもスパンコールやキラキラした素材なので白というよりは銀色に近い)が入った燕尾のレビュウ服は大人っぽいイメージです。
女性ダンサーさんたちも同じコンセプトですが、こちらはハイレグカットに白の縦ラインが入った燕尾、シルクハットで統一されています。
花組含め、全員手にはステッキ!

初期立ち位置はこんな感じです↓
        ○マリア
    かえで○ ○すみれ
   紅蘭●     ●アイリス
レニ●           ●カンナ
        ○さくら
黒丸になっているのは、一人分の台の上に乗っているのです。
かえでさん、すみれさん、マリアさんは階段状になった舞台の上にいます。
(かえでさん、すみれさんは同じ段。マリアはさらに一段高い位置です。)
なにも動いていないステージ上に居るのはセンターのさくらさんのみです。

さくら・すみれ・アイリス・紅蘭「♪イッツ・ショウタイム」
レニ・カンナ「♪イッツ・ショウタイム」
マリア「♪ドゥビドゥドゥビドゥビダバ」
全員「♪ショウ・タイム」

♪イッツ・ショウタイム

久しぶりのナンバーです!またこれが生で聞けるとは思ってなかったので嬉しい♪
(個人的に、かなり好きなレビュウナンバーなのです、これ)
出だしが終わると、コメント部分をカットして、一列に並んだ花組が順番に歌います。
(歌が終わると、上手、下手に移動していきます。)

レニ「♪イッツ・ショウタイム 幕が開き夢の始まり」
アイリス「♪イッツ・ショウタイム 光の魔法が溢れる」
カンナ「♪イッツ・ショウタイム 今宵は心を開いて」
紅蘭「♪イッツ・ショウタイム 夢を楽しんで下さい」

マリア「♪情熱と愛と優しさが」
すみれ・かえで「♪私たちをささえる」
マリア「♪客席の鼓動が拍手が」
すみれ・かえで「♪私たちをはげます」
さくら「♪ショウは舞台と客席を繋ぐ 虹の架け橋」

全員「♪ショウは素敵 今宵の夢よ
    ショウは素敵 素晴らしい お客様に囲まれて
    私たち なんて幸せ」

ここまで歌ったところで、今回ならではの使用に!
そう、花組のタップダンス!!
なるほど、さくらの足につけられたコードはこの音を拾う為のマイクだったのですね。
まず最初は中央に並ぶかえで、さくらの二人!
続いて、上手側のレニ、マリア、カンナの男役三人。さらに下手側の紅蘭、アイリス、すみれの三人へと続きます。
全てステップが違いますが、個人的には紅蘭、アイリス、すみれのタップが可愛らしくて特に好きです。

これで終わりかと思いきや、今度は立ち位置をまた少し変えてソロタップへ!
幕開けの立ち位置とほぼ同じですが、かえで、すみれ、マリアがさくらさんの後ろに付く形になって、舞台上にいます。
ソロタップはさくら、紅蘭、レニ、かえで、マリア、アイリス、すみれ、カンナと続きます。
ラストのカンナがステッキをまわしてキャッチ!という技もつけて締めるとさくら、マリアが中央に並んでタップ。

さくら・マリア「♪ショウタイム」

これに紅蘭、レニも加わり「♪ショウタイム」、さらにアイリス、カンナ。
すみれ、かえでとドンドン人を増やし…

全員「♪ショウタイム ショウタイム
    ショウタイム ショウタイム
    イッツ・ショウタイム!!」

女性ダンサーも含む全員が左手のステッキを前に出し、右手を大きく上に掲げます。

全員「♪ショウは素敵 今宵の夢よ
    ショウは素敵 素晴らしいお客様に囲まれて
    私たちなんて幸せ」
マリア「♪イッツ・ショウタイム」
全員「♪ショウタイム」
マリア「♪イッツ・ショウタイム」
全員「♪ショウタイム」
マリア「♪ドゥビドゥドゥビドゥ」
全員「♪ドゥビドゥドゥビドゥ
    ドゥビドゥドゥビドゥ イッツ・ショウタイム
    イッツ・ショウタイム!!」

最後までキッチリ決めて、オープニングから歌い、踊った花組に惜しみない拍手を!
タップダンスを踊ると聞いてはいたのですが、まさかここまで踊るとは思ってなかったのでやられました。
花組はやっぱりすごい!

オープニングの余韻に浸っていると降りてきた紗幕の前に赤い照明と音楽が…

琴音・菊之丞「ウ〜〜チャ!!」

続いて上手から手を繋いで現れたのは、白鳥の湖の格好をした男性陣!!(爆)
「白鳥の湖」の四羽の白鳥の踊りを想像してくださるとわかりやすいと思います。
もちろん、その筆頭は琴音さんと菊ちゃん!!

琴音・菊之丞「♪私たちは踊り子 可愛らしい踊り子〜」

♪瀕死の白鳥

瀕死ってすごい曲名ですね…(^^;;
中央で歌う琴音さんと菊ちゃんの横に三人ずつ(主に扉座から客演してくださってる皆様ですね;;)並び、踊ってます。
他の皆さんはそれらしいシューズなのですが、菊ちゃんはちゃんとトゥシューズでした。

琴音「♪今宵も皆様の」
菊之丞「♪笑顔が見たくて」
二人「♪ジャズに ラテンに ワルツを踊ります〜」

ジャズで指を鳴らす仕草が妙に男前です。(爆)ラテンではシェイク、ワルツでは手を上に上げてくるくるとバリエーションに富んで踊ってます。
間奏部分では、菊ちゃんが手を胸の前で組んで夢見るような仕草、琴音さんが感慨にふけるような顔つきになります。

菊之丞「あ〜!わたしたち薔薇組も、とうとう花組さんの本公演に可愛らしい踊り子として出るようになりましたね!」
琴音「そうね、あたしたち、かわぅいい踊り子よね!」
菊之丞「ええ、かわうぃいい踊り子です!」

日を増すごとに、このかわうぃぃい踊り子、という台詞は力が入っていきましたね。(笑)
この間に、他のみなさんはマッチョポーズなどとりつつもず〜と踊ってらっしゃいます。(^^;;

琴音「でもさ、十周年ですものね。嬉しいわよね。」
菊之丞「はい〜」(下手の方へ踊っていきながら)
琴音「あ、でもあたしたち二年目からだから、正確には九周年目よね?」
菊之丞「ええ、二回目の「つばさ」からです。」
琴音「でも、相変わらず紗幕前よね。なんか、転換要員って感じ?」

うーん、それにしては豪華な転換要員ですよね。
と、ここで喋っていた琴音さんがず〜〜っと後ろで踊っていた人たちに目を向けます。

琴音「ちょ、ちょっと…この、わさわさ動いてる人たちは何?」
菊之丞「あの、薔薇組ダンサーズです。私たちのバックダンサーです!(センターに戻ってきて)
    斧彦さんが選んでくれたんですよ。可愛いでしょ?」
琴音「かわいい?…ちょっと、胸毛出てるわよ!」

上手側のすぐ側の踊り子さん捕まえてそう言っていたのですが14日は下手の二番目、上原さんを捕まえて「この人、どう見てもバレリーナ体型じゃないでしょ!?」とつっこんでました。(^^;;
菊ちゃんが「あ、斧彦さんの趣味みたいですよ。」と付け加えると「あ、そういえば心なしか斧彦に似てるわよね。」と妙な納得の仕方をしていました。(笑)

17日は上手側の真ん中の人「この人、なんか(顎の周りが)青くない?ヒゲの剃り跡残ってるわよ!大丈夫?」とメイクのツッコミを。
18日は一番下手の人に「(明らかに意図的な胸毛を見て)……あなた、なによこれ!誰がこんなもの仕込めって言ったの!(ぺらっと毛をめくってみる)両面(テープ)で貼っちゃって、も〜!」とネタにきちんと反応していました。(笑)

19日・昼は一番上手側の人で「ちょっと、この子なによ。この眉毛なんかカモメみたいに繋がっちゃってるわよ!もう、どこがかわいいのよ〜」
19日・夜は菊ちゃんの「斧彦さんがオーディションしてくれたんですよ。」という台詞から一同を見渡して「オーディションって…どんなオーディションしたのよ!」と言ってから一番下手側の人に「ちょっと、あなた赤ら顔だけど大丈夫!?あなたはホント太正男って感じね。(下手から三番目の人を指して)あら?この人、ちょっと前に優作って役やってなかった?なんじゃあぁ〜〜こりゃあぁ〜〜って!」と二人の人に反応していました。

20日・夜は全体を見渡して「ちょっと、誰一人バレリーナ体型じゃないじゃないのよ!どういう基準で選んだのよ!?」と斧彦さんを疑う言葉に続いて下手から数えて三番目の人に照準を合わせて「この人、前に優作って役で出てなかった!?似てるだけ?…ツンツン(脇の下をつつく)!なんちゃって。」つつかれても、踊り子さんは微動だにしませんでした。(笑)

琴音「でも、なんだかんだ言っても…悪趣味〜〜!」

琴音さんと斧彦さんの趣味は、ちょっと違うみたいですね。(^^;;
再び曲調が最初に戻ると、二人ともダンス再開。

琴音・菊之丞「♪私たちは踊り子 可愛いらしい踊り子〜
        ラッタッタ、ラッタッタ! ラッタッタ、ラッタッタ!
        ラッタッタ、ラッタッタ! ラッタッタ、ラッタッタ!
        ラッタタタタタ、ヘイ!」

ある意味見返り何とやら〜なポーズなんですが、どことなく男前ポーズになっています。(笑)
拍手が収まると、薔薇組ダンサーズの皆さんが一礼をして、すました顔で上手と下手に三人ずつ下がっていきました。
残った薔薇組二人。琴音さんが「どうぞ」と手で菊ちゃんにセンターに立つよう促します。

菊之丞「0番…センター……」
琴音「0番ってお客様わからないわよ。」

いえ、紐育のときにOGさんがジェミニに教えてたので知ってますよ。(^^;;
ここもまた微妙に違うみたいで「センター…スポットライト……」「あなたのものよ。」だったりと、とにかく菊ちゃんはセンターに立てることに感動しています。
すすす、とセンターに歩み出ると、優雅な動きで手を広げ、片膝をゆっくりついて胸の前でゆっくりとクロス。
菊ちゃんは仕草がどんどん可憐になっていきますね〜声は出しませんでしたが涙顔で「ありがとうございます〜!」と口を動かしてました。
13日の夜公演では、ちょっとバランスを崩してふらついてましたが、それでも!

続いた琴音さんは、下がった菊ちゃんに「…あなた、小林幸子みたいね。」と言ったり「あなた、演歌歌手みたいね。」や「どうみても、演歌ね…」とツッコミを入れてからゆっくりと一礼をした後、お約束の手拍子盛上げ→パン、パパパン!!の流れに!
ここは初日からバッチリです。(笑)
その後、去り際にかけていたサングラスを外してウインク。
軽やかな足取りで琴音さんが下手、菊ちゃんが上手に下がっていきました。

―――15日・16日 斧彦バージョン

斧彦さんも、白鳥衣装で加わってました!!(爆笑)
が、ステップは一人だけ違う…というより、ずれる?
歌にも、表立って参加はしてませんでしたね。
でも琴音さんと菊之丞の間でポーズを取ってるのはものすごい存在感でした。(^^;;
十周年話では

琴音「(斧彦さんを振り返って)あなた去年からだから、二年目よね!
   新人なんだからしっかりしなさいよ〜」

と斧彦さんの肩をぽんぽんと叩き、バックダンサーズ話では…

菊之丞「斧彦さんが、選んでくれたんですよ〜」
斧彦「(手を組んでうっとりしたような顔)かわいいでしょ〜〜!」
琴音「か、かわいいって……(ダンサーズを見渡す)
   あなた、どういう基準で選んだのよ!これのどこがかわいいのよ。
   あなた自分がチューしてくれた人で選んだんじゃないの!?」

斧彦さん、照れてるってことは図星ですか!?(爆)

琴音「どっちにしろ、悪趣味ぃ〜〜!」

悪趣味〜は変わらないんですね。(^^;;
16日では下手から見て三番目の方に「この人って前に優作とか変な役やってたはずじゃない?「なんじゃあ、こりゃあ!」って」とツッコミ
菊ちゃんが「あ、よく似てると思ってました〜」と受けて「寄せ集めなのね〜〜でも、なんだか悪趣味〜〜」の流れになりました。
その間、斧彦さんが優作似の方(笑)の脇の下をちょっとつついてました。(^^;;

最後のご挨拶では、菊ちゃん、琴音さんのあとに斧彦さんが。
斧彦さんがゆっくりと礼をしているとことろで、二人は先に舞台袖へ去って行っちゃったので斧彦さんの独壇場です。(笑)
で、一人残された斧彦さんは立ち上がると胸の前で手を交差させて真っ直ぐ後ろに下がっていくときにうっかり紗幕にぶつかってしまいましたが、持ち直すと再び礼。
でも、頭を上げた後に相撲のしこを踏んで張り手と最後は男らしい動作で下手へと向かっていきました〜〜(笑)

16日では、またちょっと変わって、センターで礼をした後、手を腰辺りに当ててぱたぱたと飛ぶ動作を…

琴音「と、飛んでるの?飛んでるらしいわ!」
菊之丞「鶴…?」
斧彦「クエェェェェエ!!」
琴音「(菊ちゃんとビクッとなって)ほ、ほえた!ほえたわ…!!」

斧彦さんも、大分慣れてきましたね!
その後、やはり四股、張り手はありましたが下手へと去る直前、投げキッスをしていました。

―――――


照明が落ちて、真っ暗の中大神さんのアナウンスが

大神「只今より、花組レビュウショウ「モダン・ジャパネスク」全五景を上演いたします。」

今回は第三幕の劇中劇に加えてレビュウもあるのですか!
公平先生がタクトを振るうと会場のミラーボールが輝き、ゆっくりと紗幕が上がる。
オープニングのとき同様、花組アーチが残る中最初のナンバーがスタート。
このレビュウは、日本の歴史に沿って場面が繰り広げられているので、最初は弥生時代。
真っ赤な大きな太陽を背に農民である三組の男女が踊る中(女性の一人はすみれさん)舞台中央にある高床式倉庫のセットの中からアイリス扮する卑弥呼が登場。
卑弥呼、といってもよく歴史の教科書で見るような長い衣装ではなくアイリスらしい黄色の裾が膝丈ほどの可愛らしい衣服。首から青緑色の勾玉を一つかけています。

卑弥呼「♪あーあーああああー あーあーあああー」

♪朝日のように(卑弥呼)

スローテンポの壮大なイメージがある曲で、アイリスはかなり高い音程で歌っています。

卑弥呼「♪日が昇るように 愛の炎が燃える
     人の歴史は 愛の軌跡
     男と女の 大冒険
     あーあーああああー あーあーああああー」

アイリスはあまり派手な動きを見せませんが、すみれさんは踊る踊る。
やはり、さすが、と思ってしまいます。
最後、卑弥呼は再び高床式倉庫の中に戻り、すみれさんたちはそれぞれ下手上手に下がると間髪いれず次の曲に。
箏の旋律が響く中、暗転した舞台には紗幕と共に黄、緑、紫、白、赤、黄、緑、紫の布が下がってきて時代は平安時代に。
上手から、静かに登場したのは深緑色に金色で桜模様が入った狩衣に烏帽子を被ったマリア演じる光源氏。

光源氏「♪かきつめて 昔恋しき雪もよに
     あはれを添ふる 鴛鴦(おし)の浮き寝か」

♪花を抱き寄せ(光源氏)

先ほどとはまた違った情緒溢れる美しい旋律の曲。鴛鴦(おしどり)なんですが、発音は「おし」ですよね。
平安文学の中でも有名な光源氏。冒頭の歌詞は「源氏物語」朝顔巻に登場するようです。
相手役として、下手から舞台後ろの布を交わって桃色の打掛を羽織ったさくらとそれよりもシンプルな白い打掛を羽織った女性ダンサーが下手から登場し、舞い踊る
さくらはさしずめ、藤壷でしょうか。

光源氏「♪思い出を かき集め 懐かしむ雪の夜
     しみじみとしみじみと 鴛鴦(おし)の入り声
     心は抜け殻の 空蝉

     日が落ちて開く花 朝にはしぼむ
     花よ、花よ、花たちよ
     末摘花よ 花散る里よ
     ああ花を抱きしめ 愛を抱きしめ」

歌の終わりでは、マリアの周りを舞を舞っていたさくらがマリアに寄り添い終わります。
沁みるように終わった平安時代の次は、江戸時代へ。(暗転中に、すばやくマリアとさくらはそれぞれ上手と下手へ)
前二曲とは一転して、迫力のあるサウンド。

天草「この天草四郎時貞に付き従う三万七千の民草よ!
   聞け!神の愛は我々を自由の世界へと導くであろう!」

レニ演ずる天草四郎は紗幕の向こうの一段高くなった舞台の上に。(曲の始まりと共に紗幕は上がっています)
そして、紗幕の前には戦う意思を固めた農民が「サンチャゴ」と叫ぶ。(うち、一人はかえでさん)
天草四郎に鼓舞され、踊る姿は荒々しく力強い印象を与えます。

♪神の光(天草四郎)

レニの衣装は、教科書などで見られる天草四郎とほぼ同じイメージどおり。胸にかけられた大きな十字架が目立ちます。
舞台の後ろにかけられた礼拝用の大きな布には聖杯と天使が。

天草「♪神の光の中に この愛を
    永久の誓いは決して 恐れぬものは無い」

この農民たちのダンスはまるで空手のような動き。
天草四郎は動かず、胸の前で十字を切って目を閉じて手を組みます。

天草「♪我らは神の国に召される
    慈しみ溢れる愛を ああ 感じてる」

曲の盛り上がりに合わせて天草四郎がさらに高く上がっていき、両手を大きく広げる。
農民たちが天草四郎に祈りを捧げるかのように膝をつき、組んだ手を高く上げると空気を裂くような銃声が。
銃声と共に天草四郎が目を閉じて、ついっと顔を上げて暗転。

再び紗幕が下りると、場面はさらに変わり今度は現代と言って差し支えのない時代でしょうか。
波の音と鴎の鳴き声。そして汽笛……ここは港町のようですね。
そこに下手からそっとやって来たのは白いブラウスに赤い水玉のスカート。スカートと同じ模様の布をカチューシャのようにつけたすみれさん。

すみれ「……きっと戻ると約束して、あれから二年。
    今日戻るのか、明日戻るのか…わたしは毎日、こうして海を見つめている。」

前奏が流れると上手のオケピの角前にあるビット(船をロープで港に繋ぐあれです。)の前に下手から白い帽子に青と白のボーダーTシャツ、白ズボン。サスペンダーもつけて、白いジャケットは肩にかけたどこからどう見ても海の男となったカンナが!(「サクラ2」の加山の海スタイルを思い浮かべてくださるといいかも。ほぼそのまま。)

♪浜風ジョニー

思いっきり歌謡曲〜!な一曲です。
カンナ扮するジョニーがビットにカッコよく足をかけようとして、滑ったり外したりするのはお約束。(笑)

すみれ「♪ああジョニー、ああジョニー 浜風ジョニー
     外国航路の粋な風 ジャケット代わりに肩にかけ
     気まぐれな愛を追いかける 淋しい渡り鳥」
カンナ「♪港に港に女あり
     ロマンス語れば キリがない」

すみれ「♪ああ、ジョニー」
カンナ「♪夢の」
すみれ「♪ああ、ジョニー」
カンナ「♪とばりが」
すみれ「♪浜風ジョニー」
カンナ「♪今開く」
すみれ「♪ああ、ジョニー」
カンナ「♪夢の」
すみれ「♪ああ、ジョニー」
カンナ「♪とばりが」
すみれ「♪はなか〜ぜ〜〜ジョニー」
カンナ「ぶへっくしょい!てやんでぃバーローちくしょい!!」

すみません、すみれの役名がハッキリしないので、この二人だけ役者名で書きます;;
歌いながらそれぞれの立ち位置を変え、すみれさんがビットの側へ。最後の「はなかぜ〜」はかなりこぶしきかせてます。(笑)
カンナは羽織ったジャケットの内ポケットからティッシュを一枚取り出して、鼻をかむ。(笑)
そして、鼻をかみおわったティッシュはオケピへ…
と、この間にすみれさんはビットの上に立って、カンナ演じるジョニーの名前を叫びます。

すみれ「はなかぜジョニー!!」
カンナ「だから、鼻かぜじゃないって!は・ま・か・ぜ!
    浜風ジョニー・デッパ!」

にかっと前歯を出してみる出っ歯なジョニーさんです。(笑)
……某海賊映画を好きでよかった。この役者を知っててよかった。しっかり笑えました。
と言いますか、まさか歌謡ショウでこの名前が出てくるなんて。(爆)

すみれ「まぁ〜すてきな出っ歯。(笑)
    (舞台中央に向かいながら)らん、らん、ららん…」
カンナ「わかった、これがやりたいんだな。やってやるよ。」

舞台中央で両手を広げて待ち体制のすみれさんの後ろに回って、腰を持つカンナ。
つまり、タイタニックの図ですね。(爆)

すみれ「デッパァ〜〜〜!!」
カンナ「(手を離して)だから、なんでそっちの名前で呼ぶんだよ!ジョニーと呼びなさいよジョニーと!」
すみれ「(タイタニックポーズをといて、手を握る)ああ、デッパ…」
カンナ「だから人の話聴きなさいよ!」
すみれ「ああ、ジョニー…」
カンナ「そうそう。」
すみれ「あなたは寂しい人?」
カンナ「いや、全然寂しくないよ?お前と違って友達たくさん居るもん。」
すみれ「孤独な渡り鳥!」
カンナ「いやいや、孤独じゃないって。」
すみれ「わたしがあなたの唯一の理解者!」
カンナ「話聴いてる?!」

このあたりのやり取りはさすがですね〜!
で、すみれさんがカンナの頭を抱いてさらにまだ続くわけですよ。

すみれ「まぁ〜〜ジョニー!どうしたの、ますます小さくなって!」
カンナ「おい!」
すみれ「食欲不振?体力の限界?はっ…更年期?!やっぱり歳には勝てないのですわねぇ〜」
カンナ「ねぇ、ちょっとは会話しようよ!」

どこまですみれさんの思い込みが激しくなるかが楽しみになってきた。(笑)
ですが、ここで上手から茶色のスーツにサングラス、手にした短刀を振り回す乱入者が!!

裕次「フックだ、ボディだ、ボディだ、チンだ!
   チン、チン、ボディ!チン、ボディ!!
   (サングラスを外して)マキコーーー!!!」

チンは、ボクシングの「顎」のことだそうです。元ネタの「嵐を呼ぶ男」はタイトルしか知らなかったので助かりました。とりなべさん、補足ありがとうございます!
ビシッと指した先はすみれさん!
ああ、そんなお名前だったのですね、すみれさん演じる方!!(爆)

すみれ「あ!!「嵐を呼ぶ男」裕次〜〜!!(駆け寄って、腕に擦り寄る)あなたを待ってたのよ。」
裕次「待たせたな…行くぞ。」
すみれ「ええ。」
裕次「♪おいらは〜……」

すたすたと上手に向かってしまう二人をそのまま見送ってしまうジョニー…というか、裕次の歌を聞く気だった?
でも、終わっちゃいましたよ。(笑)

カンナ「おいらは〜…ってそれだけかよ!(爆)
    とんでもねぇ嵐を呼ぶ男が出てきちまったな…っておいら…振られちまったよ。
    では、続けてお聞き下さい…「振られジョニーのぶらり旅!」
    (ぱっと舞台の照明が落ちる)…あれーー!?」

残念、強制終了のようです。(爆)

―――14日〜

ジョニーが鼻をかんだ紙をオケピに投げた後、なんとオケピから(公平先生から)ティッシュ箱が返ってきました!!(笑)
「えええっ!?」と驚くカンナは、ティッシュを拾ってジョニーの名前を叫ぼうとしていたすみれさんを止めます。

カンナ「ちょっと待て!なんか、反抗的な魚がいるんだけどよ!」

魚ってそっち海だったんですか!(笑)

カンナ「…まぁ、いいか。紙貰っちまったけどよ!」

その後、ちゃんとティッシュ箱を抱えたまま演技してましたよ。(笑)
16日ではティッシュ箱ではなく、トイレットペーパーでした。

カンナ「うわ!うわっ!!(すみれに向かって)ちょっと待て!
    すげぇよ。すっげぇ反抗的な魚がいてよ!」

17日では、トイレットペーパーが二つに増えました。(笑)

カンナ「うわ!?なんだよ、反抗的な魚がいるよ〜
    (トイレットペーパーを拾おうとすると、もう1個飛んで来る)
    あ!?おいおい、反抗的なの増えちまったよ。」(笑)

それでちゃんと二個を手に持って話を進めてましたよ。
18日も「なんか、反抗的な魚がいるんだよな〜最近…あ!?…増えちゃったよ、反抗的なのが。」とトイレットペーパー二個でした。

ちなみに、投げてきたものに対応して、曲名も変わってました。

カンナ「今日は、一曲おおくりしましょう。「ちり紙と二人旅」!…あれーー!?」
カンナ「けど、ティッシュがあるから平気さ。それでは、お聞きいただきましょう。「ティッシュと共に」!!……あれーー!?」
カンナ「でも、トイレットペーパーがあるから平気さ。それでは、もう一曲お聞きいただきましょう!…あれーー!?」

17日は、ここもお見事でした。

カンナ「おいら…振られちまったよ。
    でも、捨てる紙あれば拾う紙ありだ!
    それでは、お聞きいただきましょう!「紙と共に三人旅!」……あれーー!?」

18日も捨てる紙から始まり「ふられちまったよ…けど、おいらはトイレットペーパーと共に旅をするぜ!それでは、お聞きいただきましょう…「トイレットペーパーとジョニーくん」!…あれー!?」となっていました。

19日・昼はトイレットペーパーは3つ。「すっげぇ反抗的な魚がいてよ。あ!?(二個目)あーー!?(三個目)なんだよも〜〜!」
両手でペーパーを持って、3つ目は左の脇に抱えて進行。最後は、やはり捨てる紙〜から入って

カンナ「それでは、一曲お聞きいただきましょう!「カミさまになった、ジョニー・デッパ!…あれっ!?」

19日・夜はもちろんペーパーは4つ。(笑)「なんだよ〜反抗的なのいっぱい来ちゃったな。」と言いながら、二個だけ手に取って進めてました。

カンナ「でも、捨てる紙あれば、拾う紙ありだ。
    (内ポケットから「おきなわ屋」と青字で書かれたビニール袋を取り出して)
    いや〜港を汚しちゃいけねぇよな。
    お掃除しなきゃ。(ペーパー四つを中に入れる)
    それでは、もう一曲お聞き下さい。「ジョニーは、お掃除好き」!……あれーー!?」

20日・夜はとうとうトイレットペーパーは5つに。それまでは手に取ってたのですが、流石に5つになると拾わずそのまま話を進めていました。「なんだよこれ!反抗的な魚がいっぱいだよ!ホントに!ビックリだ。」そうですね。(笑)その後、また「捨てる紙〜」になり、次々にトイレットペーパーを回収していきます。

カンナ「ほらな、やっぱりな、港を汚しちゃいけないでしょ。
    (「えらい!」と掛け声)ね、えらいでしょ!
    (無事に拾い終えて)では、そんな…偉いわたしがもう一曲歌いましょう。
    「ジョニー・デッパは、地球温暖化を防ぎます」!…あれ!?」

21日はトイレットペーパーは5つ。「あれ!?海が大荒れだぜ…」と呟いてすみれさんとの会話。
そして、その後ハプニングが……

カンナ「でもさ、捨てる紙あれば、拾う紙ありだ。
    あのさ、港を汚しちゃいけねぇんだぜ。まったく、とんでもねぇお魚さんだぜ。
    (客席から「残ってるよー!」という掛け声が掛かるも、カンナ気づかず前を向く)
    では!港が綺麗になったところで、一曲お聞きいただきましょう。
    「南風ジョニー・デッパGOGOGO!」……あれー!?」

そう、袋に入れて回収するのですが一つ、下手の奥の方(花組アーチの向こう側)まで転がってしまったものがあってカンナがそれに気づかず残ってしまったまま暗転、下手へと向かってしまったのです!
どうするんだろう、と思ったらバニーが始まった直後に両脇からギリギリのところまで幕が入ってきて、なんとか回収していました…バニーの最中、転がったままにならなくて良かった。(^^;;
それぞれ、どんな歌だったんでしょうね?(^^;;

―――――

暗転後、ほとんど間を置く事無く次の曲へ。
今度は華やかなノリの良い音楽!同じく現代…というよりは最先端なのでしょうか。
紗幕が上がって照明が入るとさらにビックリ。
三段のデコレーションケーキのようなセットにたくさんのバニーが!
一番下の段には「Bunny&Love」と書かれています。
女性ダンサーたちのバニー衣装は、冒頭のレビュウ衣装の上着を脱ぎ、同じ色のミニスカートをつけて頭にウサ耳。
そして、一番高い三段目にいるピンクのバニー衣装はさくらさん!!

♪あなたが楽しければ

さくら「♪あなたが楽しければ わたしは嬉しい
     今宵は仲間たちと 愉快に騒ごうよ
     泣きたいことなんかはすこしはあるけど
     それでも今だけは笑顔で騒ごうよ

     歌って笑って 踊って笑って 心が弾むよ
     ラブです ラブでしょ きっとラブラブよ
     歌って笑って 踊って笑って みんなの笑顔が素敵」

「歌って笑って〜」の部分で舞台が回転し、それに合わせさくらさんは階段を降りて二段目に移動。
歌いきった後は、他のバニーと並んで舞台に下りて来て、踊る踊る。
まったく同じ振り付けでのラインダンスは見事!!!の一言。

さくら「♪歌って笑って 踊って笑って 心が弾むよ
     ラブです ラブでしょ きっとラブラブよ
    せーの!
    ♪歌って 笑って」
客席「歌って 笑って!」
さくら「♪踊って 笑って」
客席「踊って 笑って!」
さくら「♪みんなの笑顔が素敵」

途中、客席にコールを振る場面もあり。このコール部分、2日目あたりからすでに思いっきり掛かってました。
さくらさんが大きな丸を頭の上で作ってるのがかわいい。

さくら「♪あなたが楽しければ わたしは嬉しい
     今宵は仲間たちと 愉快に騒ごうよ
     泣きたいことなんかも 少しはあるけれど それでも今だけは
   いきますよ!
    ♪歌おう踊ろう」
客席「歌おう踊ろう!」
さくら「♪踊ろう歌おう」
客席「踊ろう歌おう!」
さくら「♪心が弾むでしょ」

最後、歌いながら一礼をして軽やかな足取りで「Bunny&Love」の文字の前まで下がり

さくら「ラブ、ラブ!!」

胸の前で手をハートマークに合わせてポーズを決めるさくらさん。
ラブラブの叫びがまた可愛らしいのですよ!
物凄く華やかなナンバーで「モダンジャパネスク」の幕は下りました。
暗転後、すぐさま「花咲く乙女」のイントロが流れてくる中、大神さんの声が。

大神「拝啓
   母上様、ご無沙汰しております。
   今月の興行も好評のうちに無事に幕を下ろすことができました。
   海軍から大帝国劇場に赴任した当初は戸惑うことばかりのわたくしでしたが
   近頃やっと、舞台づくりの面白さがわかってきました。
   書かれた台詞、張りぼてのセット。舞台は全てが絵空事です。
   けれど、役者や裏方。舞台に関わる人がそこに魂をこめることで
   絵空事の世界がイキイキと動き出すのです。
   逆に、どんなに上辺を飾り立てても人の心が通わない舞台は、空虚です。
   大帝国劇場のみんなは、それをよくわかっています。
   だから、日々の努力を決して怠らないのです。」

大神さんの手紙…懐かしい。ドラマCD「愛ゆえに」でも同じようなシーンがありましたよね。
ああ、リンクしてるんだなぁと思いながら残っていたバニーたちに「お疲れさまでした〜」と声をかけたり(さくらさんは暗転中に舞台袖へ向かったようです)
「花組アーチ上げて〜!」や「階段はそっち〜!」「天草上げて、天草〜!」「次、照明チェック〜!…オッケー!」とレビュウショウの片づけをしている裏方さんたちの動きを見ていると、下手から冬服の紅蘭がきょろきょろと首を動かしながら入ってきました。

紅蘭「なぁ、大神はんみなかった?」
岩本「支配人?…(他の裏方の方を見て)おーい、誰か支配人見なかったかー!?」

近くに居た岩本に聞くも、目的の人物は誰も見ていないとのこと…
この間、裏は主に上手から様々な人が通るのですが(小道具を持って走る裏方さんとか薔薇組Tシャツをもって首を傾げているバニーとか)15日・昼からは、左足に「バカ」(17日は「中日」18日は「イタイ」19日・昼は「カユイ」19日・夜は「クサイ」、20日・昼は「歩きたい」だそうです。20日・夜は「走りたい」、21日は「踊りたい」、千穐楽は「泣きそう」)と大きく書かれたギプスをはめ、下手から松葉杖を付いた方が…お、おおお若旦那!!!
いや、違う。今は若旦那じゃなくて……高橋光さん、とご本人の名前を使いましょう。
それを見て、紅蘭がびしっと指差し。

紅蘭「あ!そこのあなた!その松葉杖どない!?」
高橋「(左側の杖を上げてみる)もう、最高っすよ!」
紅蘭「おおきに、作った甲斐があったわぁ〜!!お疲れさん!」

ああ、なるほど。だから左側に懐中電灯がついてたんですね。(笑)
紅蘭が作ったごく普通の松葉杖。(爆)
18日は「お!そこの高橋さん!その松葉杖どないです?」「最っ高ですよ!」「オッケ〜とっといてよかったわぁ〜!」という会話になってました。
その後「そこの光さん!」と名前になってたりもしました松葉杖を作ったのが「紅蜥蜴」のときだとも言ってましたね。
今回は参加されないと聞いていたのですが、こうして出てきてくださって嬉しいです。
で、探している大神さんは見つかってないので、再びきょろきょろ顔を動かす紅蘭。

紅蘭「どこいったんやろなぁ〜支配人〜…大神支配人〜〜!!」
大神「おーい!ここだ。」

声のするほうを振り返ると、下手の客席脇から大神さんが!
紅蘭に軽く手を振って、舞台上に上がるのですが、その裏で薔薇組が下手から舞台に入ってきて舞台を横切ります。
初日はバレエ衣装のままだったのですが、2日目からは薔薇組Tシャツをその上に来ていました。
そして、斧彦さんが加わった2日間は、もちろん斧彦さんも一緒に。(笑)斧彦さんの最終日では、三人とも手に花束を抱えていました。
琴音さんはいつもの服の上着を羽織り、菊ちゃんは今回のグッズのおみやげ袋を下げてました。
17日からはまた二人に戻り、17日は琴音さんは昨日と同じく上着を羽織り、菊ちゃんは「新・愛ゆえに」のお土産袋を手に、靴だけ緑のハイヒールに変えてました。
18日はまた琴音さんは薔薇組Tシャツ着用。菊ちゃんはグッズのスポーツタオルを首にかけてました。
19日・夜は菊ちゃんも薔薇組Tシャツを着て、手にはなぜかホウキを持ってます。(笑)

紅蘭「あ、大神はん!客席に下りてどないしたん?」
大神「お客様の落し物や忘れ物が無いかどうか、見てたんだよ。これも立派な支配人の仕事だよ。」
紅蘭「そうでしたか〜…いや〜、今回も超満員やった〜うれしいなぁ。」
大神「そうだな。裏も、大変だっただろう。」
紅蘭「あはは、こんな感じや。」

くるっと後ろを見る紅蘭。
16日は斧彦さんの最終日ということもあって斧彦さんに「お疲れさんでした!かわいかったでぇ〜かわいかった!」と声をかけていました。(笑)
17日は菊ちゃんが「お疲れさまでした〜!」と握手を求めてきたので、応えて「ああ〜可愛かったでぇ〜可愛かった!」と言ってました。
18日は「琴ちゃん、菊ちゃん、かわいかったで〜!」と手を振ってました。琴ちゃんとな!
19日・昼は「菊ちゃん、琴はん、かわうぃ〜かったで〜!」になってました。
19日・夜は「はいはい、お疲れさま。かわいかったで〜、はいはい!」とややぞんざいな感じでした。(笑)

20日・夜はそれぞれ、上着をバレリーナ衣装の上に羽織って、重そうに脚立を運んでいます。
紅蘭が「大丈夫か!?かわうぃい踊り子はんやからね。」と気遣うと、脚立を一度置いて「高いところの物とらなきゃいけないのよ。」と状況説明。でも、裏方さんたちに「紗幕下ろしたいんで」と急かされたら「じゃあ、急ぎましょう。せ〜の、よいしょぉ〜〜!!」と二人で力をこめて脚立を頭上に上げてわっしょい!わっしょい!と運んでました。(笑…意外と力持ち。そうですよね、一応軍人さんですからね。)

大神「みなさん、お疲れさまです!」

大神さんが頭を下げると、その場にいた裏方さん全員から返事が。
その中の一人、上原さんが「あ、すみません紗幕下ろしたいんで」と大神と紅蘭に少し前に出るように促す。
二人が安全地帯まで出たのを確認して紗幕を下ろすと、大神さんと紅蘭の幕前芝居に。

大神「紅蘭も、お疲れさま。」
紅蘭「いやいや。ウチは、舞台に出るより裏の仕事してる方が楽しい!」
大神「そうかい?」

えへへっと笑う紅蘭がかわいいです!
紅蘭は初期の頃から裏方として舞台に関わることも多かったですよね。今回もそうだったのでしょう。

大神「で、俺になにか用かい?」
紅蘭「あ、そうや!かえではん見ませんでした?」
大神「かえでさんなら、米田さんと急な用事で出かけたよ。」

それって、最初からかえでさんを探せばよかったのでは…?と一瞬思ってしまいました。(爆)

紅蘭「そうでっか…そしたら、来月の演目のことなんやけど…」

でも、その後話題を聞いて納得。かえでさんか大神さん、どちらかに話を通したかったのですね。

大神「「愛ゆえに」の再演に決めたはずだけど…?」
紅蘭「それや。その再演なんやけど、ただの再演やったらつまらんやろ?
   せやから、最後のマリアはんとさくらはんの曲な。
   愛ゆ〜えに〜〜心張り裂け〜〜ってやつな。あれな、新曲にしたらどうやろか!」
大神「う〜〜ん…でも、主題歌を変えるっていうのは……」

紅蘭のアイディアに、腕を組んで渋い顔をする大神さん。ですが、紅蘭はなおも食い下がります。

紅蘭「イメージを残して変えるんや。」
大神「やはり、前の舞台の印象があるだろう。」
紅蘭「舞台は生き物や。変わっていくもんや。せやから常に新しいなにかが必要やと思う!」
大神「主題歌を変えることで、役者を新鮮な気持ちにさせようっていうのが、紅蘭の狙いかい?」
紅蘭「い、いやいや!そんなに大層なことじゃありまへんって。」

大神さんの指摘に、紅蘭は慌てて顔の前で手を振りますが大神さんは一つ頷くと、感慨深く顔を上げます。

大神「愛ゆえには、さくらくんの初舞台だったね…」
紅蘭「そうや…初々しかったなぁ…
   けど、そのさくらはんも、いまやセンターに立つ花形女優や!
   せやからこそ、違う「愛ゆえに」にならなあかんのや!」

紅蘭の再演にかける熱い思いを改めて知った大神さんは、今度ははっきりと首を立てに振ります。

大神「わかった。至急、検討してみるよ。」
紅蘭「おおきに!」(深々と大神さんに頭を下げる)
大神「お疲れさま。」
紅蘭「はい!」

下手へと去っていく大神さんを見送った紅蘭は、一歩一歩上手へと向かいながら語ります。

紅蘭「…舞台は役者のもんや。
   けど、役者を輝かせるのは裏方や。
   その裏方が役者に惚れて、惚れて一生懸命働くから、舞台は輝くんや!」

下手のオケピ横で笑顔でそう告げる紅蘭の顔は、一つのものをみんなで作る喜びに溢れているように思えます。



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