ここでちょっと暗転、場面転換。江戸川先生の話は、またしばらく後。ですね〜
でも、ここで登場したのは……

さくら「うわぁ〜〜!!浅草はいつも人が一杯いますね〜〜!!」

マリア「そうね、日本一の繁華街だもの。」

下手脇の客席通路から地図を持った冬服さくらさんと夏服マリアさん!!
紗幕が降りたままの舞台の上には下手に「神谷バー」。上手には「待乳山聖天」と案内板が吊るされた街灯。

さくら「ワクワクしちゃいます〜!」(^^)

マリア「(笑)……ねぇさくら…」

さくら「はい?」

マリア「気のせいかしら、みんながこっちを見ているような気が……」

ええ。ばっちり見ていますよ。(笑)

さくら「ええ、そうですか?
    !…さっすがマリアさん。いつも大勢の人たちに見られているという
    緊張感を持って町を歩けって事ですね!」

マリア「いえ、そうじゃなくて…;;」

一人で完結させたさくらはさっさと張り出し舞台の上へ。(笑)
マリアも、辺りを見回しながらさくらの跡を追って舞台へ…今回は、マリアさんの感覚の方が正しいですね。皆さん見てますもの。(爆)

さくら「えーと…松屋から馬道をまーっすぐ行って…
    あの二天門の先!言問通りを過ぎて、右に曲がればいいんだ!
    (マリアの方を向いて)すぐそこですよ、まつちやましょうでん様!」

どうやら二人でお参りをしに来たみたいですね〜
さくらさんが看板を見つけましたよ。「待乳山聖天」と。でも、その漢字を見て「あ…」となるさくらさん。

さくら「あ……待つ乳の山…
    (ちらっと下を見て)おっぱいを待ってる…
    子育ての神様ですか?!」

いや、さくらさん……なんでマリアさんが子育て祈願に行かなくちゃならいんですか!(爆)
花組の皆さん、全員独身なのに。(^^;;

マリア「、違うわよ!
    聖天様はね、芸能の神様なの。」

さくら「あ、そ、そうなんですか…」(^^;;

さくらさんがときどきやってしまう早とちりでしたね。(笑)

マリア「一世一代限り…」

さくら「え?」

マリア「本人限りにおいて願いをかなえる神様なの。」

さくら「…は…?」

マリア「うーん…たとえば……
    自分だけがお金持ちになりますように、とか
    自分だけの芸が上達しますように、とか…
    自分だけの商売がうまくいきますようにとか。」

さくら「何だか自分勝手なお願いを聞く神様なんですね。」(笑)

マリア「そうなのよ。(笑)
    だから、みんなの健康とかチームの結束とか…
    そういうお願いはダメなのよ。
    それから、大人しか祈願できないの。」

さくら「なんでですか?!」

マリア「大人しかお金が払えないでしょ?」

マリアのアッサリとした答えに、拍子抜けをするさくら。
そりゃ、神様に関係する話にイキナリ現実的な言葉が出てきちゃ(^^;;

さくら「…お金?」(汗)

マリア「そう。願いが叶ったらね、お礼をしにこなくちゃいけないの。
    お礼参りって言うのよ。」

マリアさん…お礼参りの言い方がちょっと怖いです!(^^;;

さくら「お礼ってお金なんですか!?」

マリア「そうなの。神様はお金が大好きなの。」

マリアさん…なぜ満面の笑み!?(爆)

さくら「なぁんで…;;」

マリア「お金にはね、恨みや憎しみがこびりついてるでしょ。
    でそれを一旦集めて、清めて、それからまた慈悲を込めて世の中に撒くわけ。」

あ、なるほど。たしかに理に適ってますね。

さくら「…なぁ〜んか、ありがたいようなありがたくないような
    お願いしたいようなお願いしたくないような、そんな感じですねぇ…」

マリア「まぁ、いいから。早く行きましょ。」(歩き出すマリア)

さくら「ああ、でも!舞台全体の成功はお願いできないんですよね?」

マリア「、あのねさくら、そういう事じゃなくて
    まずは今回自分がやる役の祈願をして、それからまた別の
    一般的な神社に花組の「新宝島」が成功しますようにって祈願しに行くの。」

マリアの意図を理解したさくらは、行き渋っていた態度を引っ込めて再び元気よく歩き始めました。

さくら「二箇所行くんですね!じゃあ早く行かなくちゃ!(^^)
    あたしも、あたしだけの役が成功するようにってお願いしなくちゃ!
    ……間違ってませんよね!?」

マリア「正しい。」

マリアの目を見て確認するさくら。微笑しながら頷くマリア。
それにしても、面白いところですね。そんなところがあったんですね〜(爆)
と、二人が上手に小走りで進むと…下手から軽快な三味線の音が!

雲国斎「♪一年ぶりのご無沙汰でちょいと舞台を覗いてみればぁ〜!」

待ってました!!の掛け声もすっかり定着した東中軒雲国斎先生!
また切れの良い浪曲を聞かせてください!(>▽<)
意外な再会でお互いに舞台中央へ歩み寄ります。

雲国斎「♪人人ひとだ。人で溢れる歌謡ショウ〜
     ああ 嬉やさくらさん〜(さくら微笑)
     ああ ありがたやマリアさん〜(マリア微笑)
     また今年も皆さんに会えて嬉しいぃぃ〜〜〜!」

こちらこそ嬉しいですよ〜!

雲国斎「♪桜っ…
    皆様方。いい節がでましたら「名調子!」
    これでよろしくお願い致します。」

またまた出ました雲国斎さん直々の掛け声のご指導です。(笑)
ちなみに、ここの掛け声は日によって多少違うみたいです。
貸切公演では「皆様方にあえて嬉しいあまり愁嘆の節になってしまいます。そういうときは「泣かせる!」と」

雲国斎「いきますよ。(ジャンッと三味線を一鳴らし)
    ♪また今年も皆さんに会えて嬉しいぃぃ〜〜〜!(合図!「名調子!!」)
    桜ぁ〜〜花ぁぁ〜〜〜〜!!」

さくら「いよっ日本一!」

相変わらず、素敵な浪曲です!(^^)
唄い終えた雲国斎さんは、あらためてさくらとマリアとご挨拶。

マリア「お久しぶりです。」

雲国斎「いやいや、どうも。
    これはこれは…あたくしね、今日はちょいとそこの聖天さんにお参りをしようと思いましてね。」

マリア「あら!私たちもなんですよ。」

目を合わせて頷くさくらとマリア。行く先は一緒だったんですね〜

雲国斎「お!そりゃ奇遇ですな。」(^^)

さくら「一緒に行きましょうよ。」

雲国斎「そりゃ是非是非。」

三人そろって上手へと向かいます。

さくら「あ、先生は何をお願いするんですか?」

雲国斎「実はあたくし、この秋からかのアメ〜リカに浪曲興行しに行くんですよ!
    その成功祈願にと…」

さくら「まぁ!」

マリア「素敵ですね。」

さくらとマリアもこの発言には驚き!
ちなみに、これはホントの話で9月の中頃よりアメリカへ。帰国予定は来年の8月末ごろだそうです…しばらく、雲国斎さんの唄はお預けですね;;

一瞬誰もいなくなる舞台。さぁ、次はどなたが登場するのでしょう?と見回していると上手の客席出入り口から声が…

琴音「…菊之丞……暗いわね。」

菊之丞「はい…」

薔薇組のお二人が登場!まだ真っ暗でお顔が…あ、張り出し舞台の所にスポットが。

琴音「ああ。灯りがついたわ。明るいとこ行きましょ…
   よかったわ…大帝国劇場の地下で迷子になったのかと思ったわ。」

割とゆったりした歩調で舞台へと進みます。

琴音「ねぇねぇねぇ…それにしてもさ、まだなの?」

どうやらどこかに向かっているようですね。地下ではなく、地上のどこかへ。(笑)
上手側の張り出し舞台階段を上りながら後ろについてくる菊ちゃんに言葉をかける琴音さん。

菊之丞「えっと…えっと…この辺りですよ、琴音さん。」

琴音「でもさ…何で、今戸なの?」

菊之丞「狐は、今戸だって聞いたことがあります。」

琴音「あ、そう…」

菊之丞「はい。あ、でも琴音さん。どうしてお狐様なんです?」

今度は菊ちゃんの素朴な疑問。ですが、琴音さんは足を止めると、見返り気味に菊ちゃんの方を見ます。

琴音「いえね…あの…あたし、今度の役…木でしょ?
   流木でしょ…?!とっても難しい役でしょ?!!!!」

!?そうなんですか!…流木……(^^;;
いつかのドラマCD「シンデレラ」のカンナの木のような感じなのでしょうか?

菊之丞「ああはい!そうですね。」

琴音「人間じゃないのよ!ねぇ!!」

菊之丞「はい!」

琴音「ね!だからね、あたし…どうやって演ろうかって一生懸命考えたわけよ。
   そしたら…昨日の夜、夢に狐が出たのよ。狐よ。
   あたしそのとき「これだ!」って思ったのよ。
   だって、狐はこの地に住む土霊。稲荷大明神。
   そして、あたしが今度やる役「木」!
   これはもともと、精霊とともにこの土地を守るものなのよ。
   ってことはよ…木と狐は、合い通じてるわけ!
   「はっこれはお告げに違いない!」ってそう思ったのよ。
   だから、お稲荷様に今度やる役の祈願をしろってそういう意味だったのよ!」

ここぞとばかりに力説する琴音さんに、菊ちゃんも頷きながら張り出し舞台の上へ。

菊之丞「なるほどねぇ……
    あたしたち、下っ端役者ですものね。大帝国劇場じゃ…」

琴音「…何よそれ。
   下っ端だからって、端役だからって、一生懸命やら無くちゃダメでしょ!」

菊之丞「あ、あのそうじゃ…」

琴音「いい?みんながそれぞれ自分の役をどうやって存在させようかって
   そう考える事が、舞台全体の成功につながる事なのよ!」

菊之丞「そ、そういうことじゃなくて…意味は知りませんが、役者の符丁。隠語ですよ。
    稲荷町っていうのは、下っ端役者って意味なんです。」

そうなんですか。初耳です〜なぜ稲荷町なんでしょう??

琴音「んもぅ、そんなうんちくはいいからさ、ね!お狐様探しましょう!」

話が一段落したところで、当初の目的であるお狐様探しを再会!
と同時に舞台の紗幕が上がり……先ほどの江戸川先生大演説直前の今戸の通りが!琴音さんたちはすでに今戸に辿り着いているんですね。

琴音「どこかしら…?」

菊之丞「あ、琴音さん琴音さん琴音さん!
    あそこに、人が集まってます。なにかあったんでしょうか…?
    ちょっと、見てきますね。」

琴音「そんなことはいいから、お狐様探しましょうよ!」

興味を引かれる菊ちゃんを置いて下手へと探しに行く琴音さん。
で、菊ちゃんは聴衆に混じって…

親方「さぁみなさん!!心してお聞きください!
   この江戸川先生は、子供の頃から舞台に立ち!
   かのアッメ〜リカよりミュージカァ〜ルッを輸入されたお方です!!」

江戸川「ほっ!…エアープレーン。」

腰掛から降りた江戸川先生は両手をぴしっと広げて右上左下へ左上右下へ、そしてくるりと片足で一回転!その動きが飛行機みたいだからエアープレーンなんですね。
「おおおおおっ〜〜〜〜!!!」と拍手を受けて再び腰掛の上へ。

親方「はいはいはい!!(聴衆をなだめる)
   人生の先駆者として今!その声が高らかに響きます!!
   江戸川先生!!どうぞ!!!」

江戸川「うむ!
    だからそもそも大人とは…!」

聴衆「大人とは!?」

江戸川「毛があることです!!はい!」

「毛?」「け?」と疑問符を多少つけながらも江戸川先生の言葉を考える町衆の中で武田と西村は

二人「やっぱりーー!!!!」

と自説と江戸川先生の説が同じ事に、大盛り上がり。ですが…

親方「ちょちょちょちょっと待ってくだせぇ!!
   それじゃあ、あっしは…(頭を抑えて)子供って事ですかい!?」

町衆から抜けて下手側の舞台前方に立つと親方がショックの声を!あ…親方の頭には毛がないですからね(汗)
その発言に、惣菜屋の主人(頭の上が禿げてるんです。)や町衆は江戸川先生にその疑問の答えを求めます!!

江戸川「あ、あそ、それは……
    そう!例外!!親方は、例外!!」

親方・町衆「ああ…例外。」

ははははは…と一見まとまりそうに見えたんですが…

武田「おいおいおいおい!!
   例外はねぇだろ、例外は!ハゲは、ハゲだろうが!!」

江戸川先生の発言に納得しなかった武田が誤魔化しを一蹴!!
すると、町衆も…

町衆「そうだそうだ!!ハゲは、ハゲだ!!」

一斉に江戸川先生に詰め寄ります!!さぁ、困ったのは江戸川先生。どう切り抜けるか…

江戸川「あ、ぜっ前言撤回!
    あの、その……!そう、下の毛……」

武田「あぁ!?」

江戸川「そう、下の毛がある!それが大人ー!!」

町衆「下の毛……!?」

これだ!とばかりに答えを張り上げる江戸川先生!!ですが、これには町衆の反応もバラけました!!納得よりも恥かしいとかの反応で…
……そりゃあねぇ(瀧汗)

江戸川「もじゃっとな。ははは…」

女学生「それは!!問・題・発・言です!!!
    子供も見てますよ〜!!!」

その中の女学生(山沢のりさんですね)が一歩前に出て注意!!
「ええっ!?」と大慌ての江戸川先生に町の人たち。そうそう、客席には小さなお子様もいるのです;;
凄い勢いで、側転までしながら張り出し舞台に膝をつき、客席の年齢を聞きます。

江戸川「(右の人へ)いくつ!?22!もじゃっ
    (左の人へ)いくつ?!4歳!?つるっ……
    (土下座して)すみません!!聞かなかった事にしてください!!!」

とにかく平謝りの江戸川先生に町の人たち。なのに…下手から事態を知らずに戻ってきた琴音さんは、菊ちゃんの耳打ちを聞いて思わず…

琴音「ええっ!?下の毛〜!?」

菊ちゃん「いや〜〜ん!」

琴音「わぁお…!」

…と、その部分を手と扇子で隠してふざけてしまう薔薇組の二人に……町の人の目線は冷たく痛いものでした。(汗)
ああ、客席からの目線も微妙に冷たい……

二人「…ごめんなさい。」(低頭)

まったくっ…と半ば事態に呆れてきた町衆から西村と武田が抜け出し、張り出し舞台に座ったままの江戸川先生のもとへ行き、目線を合わせます。

西村「先生!やはり毛では解決できないでしょう!」

江戸川「いや、毛であるような毛でないような…
    なんと言うか…微妙なね、う〜ん…機微って言いますか…」

西村「機微…!?」

機微…言葉で言い表すのが難しい、人間の微妙な心理。だそうです。
「機微?」「きび?」と町の人の頭に再び疑問符が浮んだ時!皆さんの背後から突然声が!

「え〜…きび!!」

驚いて全員が振り返ると、上手の一番端にある階段の上にはある人物が!!

千葉助「きび団子はいかがかな〜!?」

だああ…!と思わず崩れ落ちる町の人々。(^^;;
顔見知りの親方たちは階段を下りてくる千葉助の傍へ。
あ。この間に江戸川先生は張り出し舞台の上から下手の方へと移動しております。

武田「なんだよ、千葉助かよ…!」

親方「あ!千葉助さん!どうしたんですか?紙芝居屋は……」

千葉助「いやね〜紙芝居のネタがなくなっちまってさぁ
    今ね、(首から下げてる「きびだんご」とかかれた箱を叩く)
    これで食いつないでるのよ。おお、どうだいきび団子一つ?」

と、女学生にきび団子をすすめますが……う〜ん、まだ騒動の怒りが収まってないんですね、邪険にされてますよ;;

千葉助「なんだよ……(親方に小声で)どうした?」

親方「いえね、かくかくしかじかなんですよ。」

おお、出ましたね簡単状況説明語。(笑)

千葉助「ええっ!?
    ったく…なんだよ、そんなこったぁ簡単な事だよ。」

状況を知った千葉助が軽〜くそう言ってしまったものだから…

親方・町衆「ええええっ!?!」

ずどどどど…と千葉助に駆け寄る町衆!!あまりの勢いに驚いた千葉助は、出てきた階段の上に避難!!

千葉助「な、なんだ!?なんだよ!?!!
    どしたの〜!!!??」

江戸川「みなさん!ここに、真理を言葉として語れる方が現れました!!
    さぁどうぞ救世主様!!」

手を組んで膝をつく江戸川線の動きに倣って、町衆も同じポーズに!

千葉助「お、俺?(うんうんっと頷く町衆)
    違うよなに言ってんだよ、救世主だなんて…!
    まぁ、救世軍の世話になった事ならあるけどよ。年末にな。あははは…」

江戸川「いえ!あなたは今答えは簡単だと言いました!」

武田「言った!!」町衆「言った!!!!」

西村「教えて下さい!!」町衆「教えて下さい!!!!」

勢いに押されて言葉を詰まらせる千葉助でしたが…

千葉助「……っ
    …いや〜〜…どうもねぇ、こそばいねぇ…(首筋をかきながら階段を下りて)
    (町衆の間を抜けて舞台前方ヘ)きび…悪いねぇ。」

「きび」の流れの発言に「おおおおおっ」となる町衆たち!さらに煽るのは江戸川先生!

江戸川「人生の機微が黍団子にかわり、きび悪い(気味悪い)と落ちた!
    韻を!(どん!としこを踏むように跳ぶ)踏んでらっしゃる!!」

親方「さすがだねぇ〜〜!!」

千葉助「ええ?おいおい…
    あ、よぉ〜〜〜〜!!(張り出し舞台の上を右へ)
    よぉ〜〜〜!!(今度は左へ)」

江戸川「おおおおおっ
    きびきびと動いていらっしゃる!!」

調子に乗った千葉助は立ち止まってもう一発。(^^;;

千葉助「…きびしい……っ」

おおおおおっ…ってどこの言葉遊びコントですかー!?(笑)
妙に盛り上がってる現場ですが……

武田「やめやめやめ〜〜!!!(アイス売りの手持ち鐘を鳴らしながら)
   はいやめやめ〜!いいから、やめ!」

なんと、武田が軌道修正です。(笑)

武田「おかしい。」

西村「ああ!?」

武田「だっておかしいだろ!
   いいか!俺たちが教えてもらいたいのは「子供はいつ大人になるのか」ってことで
   きびきびだのきびしいだのってことじゃないんだよ!」

西村「…まて武田。
   ……きびが二つあるぞ。きびの強調きびきびと
   さらに形容詞「しい」が存在したきびしい……
   バカバカしいとの関係性はいかに…?」

腕を組んで悩み始めてしまう西村。……武田が呆れてますよ〜(汗)

武田「アニキしっかりしてくださいよ〜〜!!」

千葉助「踵を返す!」

ちょっと厄介になってきたと判断したのか、下手側へ走り去ろうとする千葉助ですが、そうは問屋が卸しません!
江戸川先生に阻まれ、武田たちに捕まってしまいました。(^^;;

千葉助「いててててて…!」

武田「やい千葉助!!お前いま、簡単だって抜かしやがったな!
   なら答えてみやがれ…子供はいつ大人になるんだよ?!!?!」

もはや喧嘩腰の武田。(^^;;
町衆もずずいっと目線を千葉助に集中!
何となく逃げ腰な千葉助。そしてその口から出た言葉は…

千葉助「そ、それはね…」

町衆「それは!?」

千葉助「…一丁前に稼げるようになった時ですよ!!」

それだけを告げると、いつでも逃げられる体勢へ!!
ですが、町の人たちは「あぁ〜〜」と納得したご様子…たしかに、それも一理ありますよね。初給料で親を食事やらに招待した時に「お前も大人になったなぁ」と言う話はよく聞きますものね。

千葉助「じゃ、じゃあ…あっしは、これで…」

なんとか町衆の圧力を免れた千葉助は、脱兎の如く下手へと退散!……大変でしたね。(^^;;

町衆「なるほどねぇ!」

琴音「いっちょ前に稼げるようになった時って言うと…あたしは16の時ね。」(扇子を扇ぎながら舞台中央へ)

菊之丞「あ、あたしは15です。」

「そうか、そうだったのか」とこれにて一件落着―――と思いきや!

武田「ちょっと待った!!
   俺は5歳の時からブラジルの農園で働いてたぞ!?
   5歳で大人ってことなのか、おい!?」

親方「理屈では、そうなりますねぇ…」

武田「働いてお金貰ったらもう大人なのか!?
   ってことは何か?…俺の子供時代は…たった5年ってことかい!?
   やだよそんなの〜!!!」

頭を抱えてショックな武田。……たしかに、5歳で「大人」は物足りない…かも?
と、そこにさらに声を張り上げる人が!

江戸川「馬鹿!泣くなー!!ふんっふんっふんっ!!(武田の胸倉つかんで殴る(ふり))
    私なんてっ……4歳で舞台に立ってたのよ!!」

町衆「ええっ!?」

江戸川「涙のエアープレーン!あぁ!
    地獄のバーレッスン!!(金魚売りの棒をバーに見立てて)
    アンドゥトロワ…アンドゥトロワ…!!
    アンド…とろいわぁ〜〜〜!!」

それにしても…つくづく江戸川先生って、面白いキャラですよね〜(^^;;
ああああ〜〜〜!と再び疑問のドツボにはまってしまった町の人々。(^^;;
騒動は収まらぬまま再び紗幕が。


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