皆様、あけましておめでとうございます。(やっと喪中が明けて堂々と「おめでとう」が言えます。今年になって始めての書き込みですし。)
今年もどうぞよろしくお願いします。如月紫水です。
…ということで。恒例のレポート参りまーーす!!(今回前置き短く。(笑)
<追記:マーカスさん、さいんしいたさん、FOOLさん、ryufugaさん、はしぐりさん、賽鍵さん、クロさん、たまさん、義朝さん、中上 信之さん、伊藤小百合さん、那畑詠未さんより情報・補足を頂きました。どうもありがとうございました!>
―――レポート本文―――――
初日の東京は寒かった……雪が降りましたよ!雪が!!しかも真昼間に!!!
生粋の近年東京人にとってはけっこう辛かったです;;
先行グッズ販売をとっとと買って、とっとと店の中に避難しました。(^^;;
さっそく紅蘭の新発明「パッチン君」が役に立ったり。(笑)
今回の先行グッズで特筆することがあるとすれば、やはり念願のブロマイド発売でしょうか!
これを待ちに待ってた1ファンとしては嬉しい限りです♪
でも、私服写真がカンナ、アイリス、レニだけだったのはちょっと残念;;
(他の四人のブロマイドは「八犬伝」の時の衣装でした。)
いやでも嬉しい!!是非これを期に恒例化を!!(笑)
さて、会場時間になり劇場の中へ。中は暖かくて良いですね。
毎回毎回、華やかな花飾りがロビーには飾られています。
と、その中にフランスからの花発見!!
正面ロビーの右手の扉の横に鉢植えの黄色い蘭の花が!
「ベロムーチョ武田へ シゾー様より」
……シゾーって、意外と律儀な奴なんですね。(笑)
今回のチラシは少なかったです。ちょっと寂しい…今回のショウもDVDになるそうです。一安心ですね。
今回もコンビニ(&浪漫堂)予約制で予約期間は2月6日〜3月20日
発売は3月28日です。価格は9,800円…特典映像が楽しみです♪(笑)
冷えついた体に熱が戻ってきた頃…掃除人、広井さんが登場!!!
広井「わぁー…人がいっぱい。正月早々どうもありがとうございます。
あ、おせんべあげる。」
と、客席のお兄さんにお煎餅をプレゼント!!いいなぁ〜(笑)
いつも通り、客席最前列前を左から右へぶつぶつ言いながら抜ける。
広井「いや〜…ホントに、どうもありがとうございます。
はい、煎餅。」
真ん中の人にもお煎餅を。そして、右サイドの人たちを見て…
広井「わぁ!八犬伝の衣装!!」
「八犬伝」の犬士のコスプレした方々を見て広井さんがビックリ!!
本当に綺麗に作った衣装だったんですよ!!
広井「はい、おせんべあげるね。
女には優しいんだ俺。(笑)
今年はね、そうあろうと思って!」
そう言いながら舞台上へ…ところで、今年はなんですか?(爆)
このプレゼントは日によって違ったそうです。何もない日もあれば生姜湯とか飴玉とかいろいろだったそうです。
広井「うわ狭っ
今年なんか狭くねぇか?これ…」
舞台に上がって一言。幕前の通路の幅の狭さに驚く広井さん。いつもの半分くらいの幅しかないですからね。(^^;;
広井「どうも、あけましておめでとうございます。(礼)」
広井「高い所からで大変申し訳ありませんが、携帯の方を今一度ご確認ください。
あと、かぶりものをしている方も、取っていただけますとありがたいです。」
広井「えー、拍手。声援。大変結構でございます!
けれど、ときどきTVと勘違いして舞台と対話している方もいらっしゃるので(^^;;
その辺は、どうか…周りのお客様もいらっしゃるので心の中で対話をしていただければと思います;;」
広井「いやいやいや…9連休だよ。
俺たちさ、こう見えても日雇いだからさ、劇場9日も空けちゃうと暇で暇でさ!!
もうしょうがないのよ!
でもさ、今年は公演が有るからもう、忙しくてさ。ありがたいね〜!」
う〜〜ん、そうですね、仕事があるのは良い事ですよね。
広井「でも、一つだけ納得いかないことがある!
こんだけ働いてるのにいつまでも掃除人なのはどうよ!?
49にもなって掃除人とはこれいかいに?!」
(笑)そうですよね〜普通ならとーーっくに出世しててもおかしくないですものね。(爆;;)
広井「ったく、冗談じゃねぇよなぁ〜!」
と、上手よりの階段に座りこんで愚痴りだす広井さん。
そこへ絶妙なタイミングで親方が下手から登場!!慌てる広井さん。(笑)
親方「広井!おい、広井!なにやってんだ?」
広井「いや、ほら…マイク磨いておこうかなって…」
(今回は舞台にぴったりつくような位置にマイクが設置されています。)
親方「お前、そりゃ精密機械だから触らなくていいんだよ。」
広井「あ、触っちゃダメなんですね。」(階段から立ち上がりながら)
親方「そうだぞ。ところで広井、髪が金色だな。」
突然切り込むようなツッコミに思わず広井さん苦笑い。そうでした、広井さん今、金髪なんですよね!!
親方「ちゃんと設定守れよ。」
広井「いや、親方!
大正時代にはパーマネントってのが外国から入ってきましてね!
当時はこんなロールにくるくるくる〜って撒いて、
あちぃ!って髪が焦げちゃったことがあったりしたらしいんすけど
それでも女性の人はやりたがったって。
で、男の人もやってたらしいですよ。だからパーマネントってのが西洋式のお洒落だったんですよ!
これは史実ですからね。」
おおお!さすが抜かりないし!(笑)
親方「史実なのか。」
広井「ね、だからこの髪も外国帰りの証拠なの!
設定守ってるでしょ。」
親方「ああ、設定な…」
見事に言いくるめられた親方…さすが広井さん!(笑)
でもそこは親方、瞬時に立ち直って続き。
親方「そんなことより、見ろ!これを!」
と取り出したのは今回の公演グッズの「そうじ人広井君 じょうだんじゃねぇよ人形」と「中嶋親方 千客万来人形」!
広井「長くやってみるもんだねぇ〜!」
嬉しそうな広井さん。7年目にして初のグッズですからね!すばらしいことですね!!
…ところが、親方は素直に喜べない様子?
親方「そう。けど、納得いかん!」
広井「なんで?」
親方「お前はいいよ、顔が出てるから。かわいいし、マスコットっぽいよ。俺は…これだぜ!頭だけ。」
そうなんですね、千客万来って名前からお分かりになる方もいるかもしれませんが…頭を下げた福助と同じポーズなんですよね、親方人形。(^^;;
…ところで、親方人形を見た時の四角形さにみかんを背中に載せたくなったのは私だけでしょうか?(爆)
話がずれましたね。そんな親方をすかさずフォローする広井さん。
広井「いいじゃないですか、かわいくて。」
親方「いや、でもやっぱり顔が…」
広井「でも劇場を背負って立つ代表って感じがしますよ!さすが天下の中嶋親方!」
広井さんのおだてに気を良くしたのか、親方の顔が緩む。
親方「そうか?」
広井「そうですよ!もう、隅から隅までずずずいーーと代表してますよ!!」
親方「そ、そうか!
じゃあ、俺代表して踊っちゃおうかな!!」
広井「えっ!?」
親方「ゲキテイ振り付け講座ー!」
観客からの声援も受けてすっかり上機嫌な親方と反して広井さんは「まーたーかーよぉー!」とちょっとテンションダウン。
ノリノリで説明を始めた親方を尻目に、上がってきた上手方面の階段を下りて客席の開いてる部分に座って舞台上の親方を眺める。
親方「えー、いまから約三時間後に「ゲキテイ」をみんなで踊るんですがそのサビの部分ですね。
まず、右手を左につき出して…「♪走れ 高速の」で左からゆっくり右へ持ってきて
「♪帝国華撃団」で下ろします。
次に今度は左手を右に「♪唸れ」で出して引いて出します。ピストン運動ですね。
「♪衝撃の」ぉ〜で突き出した手を正面にもってきます。
そしたら次はどすこいどすこい、と手を交互に出します。「♪帝国」
で「♪華撃団」で下ろします。
…こんな感じで!!」
親方お見事でしたー!(^^)
満足そうに拍手を受ける親方の横で広井さんがゆっくりと舞台に戻ります。
ちなみに、この振り付け講座と、手に持っているマスコット人形のパフォーマンスは日に日に変わっていったみたいです。
5日・夜は、最初の「♪走れ」の部分で広井人形を投げ捨てました!!(もちろん、わざとですよ。)
それを見た広井さんは「ちょっと親方!!…もう、俺のこと捨てないで下さいよ!」とちょっと予想外だったみたく、怒ってましたね。
ちなみに、左手(親方人形の方ですね。)は「こっちは捨てませんよ。」と自分はしっかりと持ちつづけていました。(笑)
それと、上記で「ピストン運動」と書いた部分が後の公演では手に持っている人形とかけて「広井、中嶋、広井、と出しまして…」になっていました。この方がわかりやすいですね。
そして、6日・昼は、振り付けを始めようとした時、広井人形を「…じゃま。」と、自分の頭の上にくっつけちゃいました!!
(足の部分に、吸盤を仕込んだのでしょうね。)
親方の日替わりのギャグ(?)に広井さんもよく反応していました。やはり、とても面白い前説です!(^^)
親方「えー、それでは。そろそろ幕が上がります。
どうぞ最後まで…」
広井「お楽しみください!!」
親方
二人が深々と頭を下げると、客席からはもちろん!と拍手が。
二人そろって下手へ下がる。今回も楽しい前説ありがとうございました。(^^)
開演ブザーが鳴り、会場が暗くなるとアナウンスが…
さくら「皆様、明けましておめでとうございます。
2003年新春歌謡ショウにお運びいただき、ありがとうございます。
間も無くショウが始まりますが、その前に今一度
蒸気携帯電話の電源のご確認を、よろしくお願いします。
ちゃんと切りましたか?
さぁ、幕が上がります!
どうぞ、お席にお座りください。」
―――4日・昼
この日はカンナだったそうです。
途中でむせてしまって大変だったそうです。けれど、パフォーマンスはやはり細かい!
カンナ「♪蒸気〜携帯の〜でんげーん(電源)落としてねー」
ゲキテイのサビのメロディに乗せて注意!(笑)
それに続いて
カンナ「もう、蒸気携帯は鳴らさない。
はい御一緒に〜
…声が小さーい。もう一回。
もう、蒸気携帯は鳴らさない。はい御一緒に〜」
と言っていたそうです。さすが(?)ですね〜(笑)
―――5日・夜
この日はレニでした〜
レニ「皆様、明けましておめでとうございます。
今年も新春歌謡ショウにご来場賜り、ありがとうございます。
間も無くショウが始まります。
その前に、今一度蒸気携帯電話の電源をご確認ください。
さぁ、幕が上がります。
お席におつきください。」
―――6日・昼
この日はかえでさん。(もしかしたらあやめさんかも…;;)
かえで「皆様、明けましておめでとうございます。
今年も新春歌謡ショウにお越しくださいまして、誠にありがとうございます。
恐縮ですが、今一度、蒸気携帯電話の電源のご確認をお願いします。
お手数かけて、ごめんなさいね。
では、そろそろ開幕の時間です。
お席におつきくださいね。」
―――――
いよいよ新春歌謡ショウの開演です!!
暗い中で幕がするすると上がると、花組の声が…
花組「ハッピー・ニューイヤー!
イッツ・ショウタイム!!」
音楽が響き、舞台に明かりが満ち溢れると、そこにいたのは白を基調にしそれぞれのカラーを襟元などにアクセントした燕尾服に身を包み、従来の物よりも豪華になった羽を背負って白のスティックを持った花組とかえでさん!!
羽も白を基調にして、先端部分に各カラーがきれいに入ってました。
立ち位置は多少の前後はあれど、左からかえで、織姫、紅蘭、さくら、マリア、アイリス、カンナ、レニです。
さくら・アイリス・紅蘭「♪イッツ・ショウタイム」
織姫・レニ・カンナ・かえで「♪イッツ・ショウタイム」
マリア「♪ドゥビドゥドゥビドゥビダバ」
全員「♪ショウタイム」
♪イッツ・ショウタイム
新・歌謡全集2より。
「アラビアのバラ」のオープニングで披露されたこの曲。さらにグレードアップしての登場で華やかさは申し分なかったです!!花組のバトン術もレベルアップしてました!!
ここで注目なのがマリアさんのカラー。どう見ても、パープル!紫!
そしてさくらさんと並んでセンタースポットの当たる場所…なにか意識してますか?(あ、ちなみにかえでさんは白です。)
マリア「ようこそ皆様!こんな素晴らしいお客様に囲まれて、私たちはなんて幸せでしょう!」
カンナ「あけましておめでとうー!みんなー!!」
織姫「お正月から舞台で会えて本当に嬉しいでーす!」
紅蘭「笑って笑って〜!
お正月から笑って過ごすと、一年健康に過ごせるで〜!」
アイリス「みんな〜!良い年になりますように〜!」
レニ「あけましておめでとう!今年も元気に頑張ろう!」
さくら「さぁ、ショウが始まります!わたしたち、精一杯頑張ります!」
かえで「皆様、どうぞ楽しんでいってくださいね!」
マリア「♪イッツ・ショウタイム 幕が開き夢の始まり」
織姫 「♪イッツ・ショウタイム 光の魔法があふれる」
レニ 「♪イッツ・ショウタイム 今宵は心を開いて」
さくら「♪イッツ・ショウタイム 夢を楽しんでください」
マリア「♪情熱と愛と優しさが」
さくら・紅蘭・アイリス「♪私たちを支える」
マリア「♪客席の鼓動が拍手が」
織姫・レニ・カンナ・かえで「♪私たちを励ます」
全員「♪ショウは舞台と客席を繋ぐ 虹の架け橋
ショウは素敵 今宵の夢よ
ショウは素敵 素晴らしい お客様に囲まれて
わたしたち なんて幸せ」
間奏部分でもダンサーさんと入り乱れ踊る踊る!(ちなみに、ダンサーさんのレビュウ服のカラーは初代6人のカラーです。)
花組の華麗なバトン術も見もの!……ですが、2番に入るすぐ前の決めポーズのところでバトンを落とす方も……(^^;;
初日、5日・夜、東京楽はマリアさんが。6日・昼では織姫が落としてしまいました;;
(途中上手く拾ってちゃんと流れを崩さず進めていましたが。)
アイリス「♪イッツ・ショウタイム この興奮に胸躍る」
紅蘭 「♪イッツ・ショウタイム 幕が閉じれば全てが夢」
マリア「♪舞台では一生懸命」
さくら・アイリス・紅蘭「♪私たちは演じる」
マリア「♪客席の愛と喜びが」
織姫・レニ・カンナ・かえで「♪私たちの喜び」
全員「♪ショウは舞台と客席を繋ぐ 虹の架け橋
ショウは素敵 今宵の夢よ
ショウは素敵 素晴らしい お客様に囲まれて
私たちなんて幸せ」
全員「♪ショウは素敵 今宵の夢よ
ショウは素敵 素晴らしいお客様に囲まれて
私たちなんて幸せ」
マリア「♪イッツ・ショウタイム」
マリア以外「♪ショウタイム」
マリア「♪イッツ・ショウタイム」
マリア以外「♪ショウタイム」
マリア 「♪ドゥビドゥドゥビドゥ」
さくら・紅蘭「♪ドゥビドゥドゥビドゥ」
全員 「♪ドゥビドゥドゥビドゥ イッツ・ショウタイム
ドゥビドゥビドゥドゥビダバ」
全員「イッツ・ショウタイム!!」
綺麗にフィニッシュ!
やっぱり花組のレビュウの幕開けは華やかじゃなきゃ!!
舞台が暗転して紗幕が降りると、ひっそりと(?)上手側の客席の通路に現れたのはベロムーチョ武田
武田「うぉ!なんだこの人は…
正月の浅草ってのは人が多くていけねぇや。」
どうやら客席は今「浅草界隈」となっているみたいです。
「そんなことより…」と言いながら武田が階段を下りて、6列目ぐらいを見回す。
武田「あ!あの辺がいいかな。
ちょっとごめんなさいよ…」
と、席に座っている人のところへ身を隠す!!
これは日によって隠れ方が違って5日・夜は空いていた席に堂々と座って客と同化を測ってました。(笑)
武田が身を隠した瞬間、ドタドタと流れ込む三人の男が…先陣を切って出てきた男二人は「くっそ、どこ行きやがった!」と言いながら辺りを見回す。武田のことを探している様子…
そして最後の一人…西村が二人に通路から声をかける。
西村「いたか?」
子分1(仮)「いえ…」
子分2(仮)
西村「あいつのことだ、ここいらに隠れているのは間違いない。
しらみつぶしに探せ!」
子分1(仮)「へい!」
子分2(仮)
三手に分かれて隠れた武田を探す…と、そこへ子分の声が!!
子分1(仮)「アニキ!見つけやした!!」
西村「何!?」
振り返ると…下手前方の客席に座っていた方を立たせている新米子分さん。(^^;;
西村「武田…ちょっと見ないうちに随分体型が変わったな。メガネなんかつけて…
って、バカ!違うだろうが!!」
子分2(仮)「あーー!!アニキ!見つけやした!!」
今度は逆方向…上手前方のお客さんを立たせる……が、偶然にもそれは犬川壮介の衣装を着たレニのコスプレをした方!!
西村、一瞬引いた後、先ほどよりも少しトーンを抑えて否定;;
西村「バカ、全然違うだろ。放せ放せって(掴んでいた手を放させる)
名前聞いてみろ、名前!」
子分2(仮)「名前?」
客席「…壮介。」
西村「壮介だってさ!ほらほら!!」
と、話を終わらせる西村。
…その振りかたって、もしかして答えに「ボクはレニ」を期待してました?(笑…でも、客席に座っている人がそのフレーズを言おうと思うのは難しいかもしれませんよ;;)
武田「アニキー!見つけやした!!」
と、ここで隠れていた武田が飛び出て、近くにいた人を摘み上げる。
西村も一瞬だけ間違えたが…すぐにつっこむ。
西村「武田!!…そっくりだな。」
予想外の返しに武田がうろたえてしまう。「え?いや体型が違うでしょ?」と言いたげにジェスチャーするが…見つかってしまったら逃走劇の第二ラウンドが始まるに決まってるじゃないですか!!(笑)
―――――
ここのシーンはお客さんが変わればもちろん反応も変わってくるわけで…
どうも子分1(仮)の方はメガネのお客さんを。子分2(仮)の方はコスプレの方を狙っているみたいですね。
5日・夜では子分2(仮)につかまっていたのは可愛い、実年齢くらいのアイリスでした。
西村「…って、かーわーいーいー!(^^;;
30歳くらい若返ってんじゃないのか?!」
…と、この日は武田は空いている席に座っていたので立ち上がり…
武田「バカ!ここにいるだろ、よく探せよ!!」
と自らバラす。(^^;;
西村「武田…」
武田「あ…」
西村「あ、じゃねぇ!」
武田「い。」
西村「う。」
武田「え。」
西村「おい!!
ふざけてんじゃねぇぞ。」
武田「すんませんちょっとふざけてました。」
―――
6日・昼はちょっと変わってました。
子分が一人しかいなかったんです〜
なので、客席を巻き込んだ逃走劇はなし。
変わりに、早々に客席最前列に行った西村の所に、他人のふり(観客のふり?)をしながら近づく武田。
武田「あ、どもども、ご苦労さんです。
あの、トイレはどこでしょう?」
西村「トイレ?トイレはあそこの扉出て右だ。」
武田「あ、ありがとうございます。では…」
武田脱出成功か!?と思いきや…そうはいかないですよ。(笑)
西村「って武田!!
…わざとらしいんだよ。バレバレだ!」
そりゃそうでしょうとも。(^^;;
―――――
西村「武田。今ならまだ間に合う。ボスに謝れ。」
武田「やなこった〜」
西村「なんだと…?」
武田「あ!アニキ!突然ですが俺ブラジルに行ってきます!!
じゃ!!」
そして逃走劇。(笑)
今度は挟み撃ちで舞台に追い込まれる武田!(実はこの前に追いつかれそうになった4日と5日公演。「お前ら走るのが速すぎる!もうちょっとゆっくり走れ!」と言いながら走っていました。)
子分二人にがっちりとつかまれますが…
武田「バカ野郎!お前ら、どっちがアニキだ!!」
言われて「えっと…」と考え出す子分たち。そりゃあ、新人ギャングと比べたら…
武田「考え込むなよ!俺だろ、俺!
ホラ、手ぇ放せ!!」
言われるまま、雰囲気に押されて武田を放す二人。すかさず階段を上がり舞台へ上がる!!
西村「あ!逃がすか!!
エサつけてっと…ほいっ!」
と、釣りのパントマイム。そして飛んでいったエサ部分をぱくっと食べてしまう武田。(笑)
西村「よーし!かかった!」
と、大物を吊り上げるかのごとく子分1に腰を抑えさせて怒涛にリールを巻く!!
引っ張られて舞台下まで戻ってくる武田!このまま吊り上げられてしまうのかと思われたとき、近くにいた子分2に「抑えろ抑えろ!!」と踏ん張りをきかせ抵抗!!
それでも尚西村のほうが強いか!武田危うし!…と、そのとき武田は奥の手を…
武田「おい!糸を切れ!糸を!早く!!」
と最前列に座っている方にハサミで「チョッキン!」とジェスチャーで切らせて何とか逃れて再び舞台上へ戻る武田。
武田「へへへ…
アニキ、俺の取り得はね、逃げ足なんですよ。
捕まえられるもんなら捕まえてみ〜…」
言いながら振り返ると、そこには上手からでてきたボスが!!
ボス「捕まえた。」
鼻をつかまれ、投げられる武田!
すかさず反対側から西村、子分1、2も上がり挟み撃ち!武田、御用です。
ボス「ざぇけんじゃねぇ、武田!」
西村「武田、謝れ。」
武田「へ、へい…ボ、ボス!か、勘弁してください!」
平に平に謝る武田。けれど、ボスは冷たく一言…
ボス「いいや、勘弁ならねぇ!」
それなら…と正座に体制を直して可愛く…
武田「ごめんちゃい。」
と謝る武田。けどそんなことしても焼け石に水と言うか…
ボス「組の金使い込むような奴ぁ破門だ!!」
ホラ、言わんこっちゃない…(汗)
武田「そ、そんなことしたら、世間の波紋をよんじゃう〜なんちゃって…」
武田、武田…空気が寒いですよ!
武田「いや!ボス!これには深い、深ぁーい事情があるんですよ!」
冷ややかな目に囲まれる中、立ち上がりさらに弁解を続ける武田。
工事注意の標識のようにスコップで深く掘るポーズをしたり、弁明を続けますが…ボスに胸倉をつかまれて…
ボス「言い訳なんざ聞きたくないね!
面も見たくねぇ!」
凄むと、ドンッと武田を突き飛ばし、子分たちを連れて下手へさっさと去ってしまうボス。
そんなボスに、武田は西村にすがる。
武田「ちょっ…アニキ!なんとかしてください!ね、ね!」
西村「(胸倉を掴んで)…おまえがチャラチャラしてんのが悪いんだろ!
なんともならねぇな。バカ!」
しかし、西村も冷たい…突き放され、中央辺りで放された姿勢のまま固まる武田。
武田「…なんで?なんで正月早々なんでこんな展開に?
ちょっちょっとボス!アニキ!!」
いや、そりゃこっちだって聞きたいですよ;;
イキナリこんな重い展開。(汗)
立ち上がり、ボスたちが去っていったほうへ向けて叫ぶ。
武田「…はぁ〜ん、そうですか。二人ともどうかしてるよ、ちょーっと組の金使い込んだくらいでね。
俺だってねぇ!年がら年中半そでで、寒いんすよ!巴里で長袖のシャツがほしかったの!
それくらいお年玉でいいじゃないですかねぇ!」
………組の金使い込んだってのはそれでディナーショウに行ったからかー!!!(納得…したけど爆)
武田「(下手側の階段に座りながら)破門!?あぁ、上等だ!
けっこうケだらけネコはいだらけってね!
尻の周りはクソだらけってね!!」
と地面を叩くと「びちゃっ」とイヤ〜な音が…恐る恐る右手のひらを見てみると…
武田「うわっ犬のうんこだ!!
まだ新しいし!」
ひぃ〜〜!と立ち上がって中央辺りで手をぺっぺっとうんこ(こういう下ネタに近い文を書くのはちょっとやはり恥かしいですね;;)を振り取ろうとしますが…
べちゃ!!(SE←効果音の事です。)
武田「…………」
…武田さん、ショックなのはわかりますが、お空を仰がないで下さい。(^^;;
武田「うわー!右手にも顔にも…うわー!うわー!!
チキショウ、正月早々クソまみれなんて、うわー!うわー!
両手に花ならいいけど、両手にクソじゃ洒落にならねぇよ!
正月早々ついてねぇ…!!ちきしょう!ちきしょう!ちきしょう……
…待てよ?よく考えてみりゃ正月早々クソにまみれたってことは…運(うん)がついたってことだ!」
パンッと調子に乗って手を叩く。が…
武田「あ…」
これで両手にべったりくっつきました。(爆)
ちょっと右手の匂いを嗅いでみる…
武田「あふぅ…」
……殺傷力たっぷりな匂いみたいです。(^^;;
倒れた手のその先には…また「それ」が…(爆)
武田「うわっ」
慌てて飛び起きる。
武田「でっけぇクソだなぁ…馬糞じゃねぇのか?」
やれやれ、と下手のほうへ数歩歩き出すと…
ずるっ、べちゃ!(SE)
…すっ転びました。
武田「うわっ!なんかすげぇ地面がぬるぬるしてるよ?!ひぇ〜クソだらけじゃねぇか!
全然前に進まねぇ!ふんぬ!ふんぬ!ふんぬ…!(匍匐前進中)
よーーいしゃー!!」
やっとの思いで手をバンッとつき、腰を大きく上げてつま先で立つ!
が……
武田「あ、あれ…?」
ひゅるるるるる〜〜〜…べちゃ!(SE)
お約束ですね〜また逆戻りです。(笑?)
再び匍匐全身を試みるが、てんでダメ。とうとう武田、開き直りました。
武田「よーし、こうなりゃやけクソだ!
ほぉ〜〜らクソまみれぇ〜〜
ほぉ〜〜らクソまみれぇ〜〜〜」
手足を大きく伸ばして、右にゴロゴロ左にゴロゴロ…
…一つ、どうでもいいことツッコんでいいですか?武田って今着ている服が全部で、それがそんなに汚れたら代えの服がなくて困るんじゃ…ってヤケになっている武田にはやはり関係ないですか?(^^;;
武田「ほぉ〜〜らクソまみれぇ〜〜
ほぉ〜〜らクソまみれってイテ!イテテ!なんか固いうんこがある、固いうんこが!」
と、体についた固いものを掴むと、それがうんこでないことに気づく。
武田「あれ?」
上半身を起こし、袖の部分でそれをごしごし。
武田「こりゃ汚ねぇけど女物の財布だな。」
立ち上がり、辺りを見回す…って武田さん立てたじゃないですか!!(爆)
武田「中身改めまーす!3…2…1!!」
財布の紐を解き、中の札数を数える。
武田「ひ(1)、ふ(2)、み(3)、よ(4)…」
数えにくいのか、右手の親指をペロ!
武田「!………」
…その右手、ものすごーく汚れてますからね。(^^;;
でも、気を取り直して続き。
武田「いつ(5)、む(6)、なな(7)、や(8)、ここ(9)…
10…100?…1000……2!?!」
慌てて財布を懐にしまうと、口笛を吹きながら髪を整えて…挙動不審の典型ですね。(笑)
続いて、舞台を下手へ走り、急ターンして上手へ!挙動不審その2。(^^;;
そして上手から下手へ戻るときは…金ちゃん走り。(笑)
武田「なんで2000円が落ちてるの!!」
ドリフ調でお願いします。(笑)
武田「1000円で家が買えるって時代だってのに2000円も…
どうしよう?どうしよう!
そーだ!警察に届けよう!!」
お、良い子の見本。
さっそく上手に走って行く武田。
武田「ちょっとまったぁー!」
武田「へっ?
うわぁぁーー!!」
自分で襟首ををつかみ、舞台下手まで投げられたように戻る。
さぁ、しばらく武田の一人舞台です。(笑)
武田「な、なにするんすか!?」
武田「(胸倉を掴むふり)バカ野郎!俺様は仮にもギャングだぜ?
そんな真っ当な道を歩んでいたら(手を放し、背広をただず)
お天道様を拝めなくなっちまうんだよ!」
武田「置いといて。
(投げ出されて後ずさり)で、でもでも、拾った物は警察に届けないと!」
武田「うるせぇっつんだよ!」
武田「パン!パン!(往復ビンタされて)あぁ〜〜〜〜…!」
…良心敗北。(汗)
舞台中央で倒れる武田。
武田「へっへっへっへっへ…(黒い笑い)
ひょんな事から手に入る2000両!
こいつぁ春から…縁起がいいや!!」
ぴしっと見栄をきってポーズ。
…けれど、辺りの照明は妖しい…と、下手を見ると女の幽霊が!!
武田、それにまったく気づかず「ヨイヨイヨイ♪ヨイヨイヨイ♪ヨイヨイヨイ♪…」と上機嫌で見栄をきったポーズを保ちながら上手へ。それをお決まりの「ひゅ〜どろどろどろ」の音楽の中追いかける幽霊。
……武田、拾い物には気をつけないとダメなんですよ。(汗)
誰もいなくなった舞台の紗幕が上がると、そこは墨田川沿いの長屋。「土手下長屋」
中央に腕を組んだ貧しい服装の少女(杏奈)と三軒出ている長屋の一番左の前で屑鉄をより分けている屑鉄屋の金太郎がいる。
金太郎の屑鉄を箱にガシャっと落とす音に、少女が振り返る。
少女「…ねぇ。」
金太郎「なんだ!」
金太郎の荒い口調に少し引く少女。顔を上げて声の主が少女だとわかった金太郎は口調を改める。
金太郎「…お前さん、捨て子かい?」
無言で首を振る少女。金太郎に駆け寄って、隣りに腰をかける。
少女「何してんの?」
金太郎「ん?鉄くずをより分けてるのさ。
ほら、こういう赤錆のやつ。こういうのは使えねぇ。」
音を立てて箱に投げる。
少女「ふーん…ねぇ、儲かる?」
金太郎「バカ言っちゃいけねぇ!
(ビクッとなった少女を見て)あ、ああ…すまねぇ。儲かる、儲かるよ。
なんせ鉄くずを溶かせば新品に早変わりだ。
これからの産業を支える仕事さ。」
少女「じゃあさ、あたしが拾ってきたら、分け前くれる?」
金太郎「ああ、いいよ!」
少女「ありがとう!
(立ち上がり、舞台中央へ)…これで、お父ちゃんとお母ちゃんと
家族みんなで暮らせるね。」
金太郎「へ?」
少女「あ、ううん!なんでもない!
じゃあ、あたし先に行って拾ってくるね!」
返事を聞く前に下手へ走り出す少女。
金太郎「あ、おい!
ったく、気が早ぇな…俺も後から行くからよ!
頑張れ。額に汗して働いて来い。それが未来への希望だぞ。
…ん?(手に持っていた板をまじまじと見る)」
慌てて井戸(右端の長屋のすぐ隣りにある。)の水でごしごしこする。「こりゃ…銅版じゃねぇか!」大喜びでこする。
すると、土手の上の道(下手)から風呂敷包みを持った親方(いつもの半纏ではなく紋付の物!)と琴音さんが登場!
親方「えっと、このあたりのはず…」
琴音「ちょっと親方。」
親方「はい?」
琴音「もう、親方もホント律儀な方ねぇ」
親方「へ?」
琴音「だぁ〜て、紙芝居屋の千葉助さんにまでお年始周りなんて。」
親方「いやいや、琴音さん。袖擦りあうも多少の縁と申しますでしょ?」
琴音「…渡る世間は鬼ばかり?」
親方「そんなこと言ってないでしょ!!」(^^;;
早速漫才ですか?(爆)
言いながら石段を降りて長屋のところへ。
琴音「あ、ちょっとあの方に聞いてみましょうよ。
ねぇ、ちょいと物を尋ねますけど…」
琴音に声をかけられる金太郎。けれど、琴音をみるなりそそくさと自分の家の前へ戻ってしまう。
琴音「あら、ちょっとちょっと、あなたに尋ねてるのよ!」」
金太郎「ああ、ダメダメ。俺物知らねぇからよ。」
琴音「いえ、知らなくていいんですよ。あの土手下長屋ってのはこのあたりかしら?」
金太郎「土手下長屋?ああ、こちらこちら。」
目的地に着いたことを笑顔で顔を見合わせる親方と琴音さん。
金太郎「あんたら、どちら?」
琴音「…あら、私たちのことが知りたい?」
金太郎「いんや、別に。」
琴音「そんなに知りたい?」
金太郎の横に座るが、同時に危険を察知したのか(?)立ち上がって逃げる。
金太郎「いや、だからいいって…」
琴音「知りたいの?知りたいの?」
逃げた金太郎を追いかける琴音さん。屑鉄が入っている箱の周りをぐるぐる。(笑)
琴音「わかりました!そんなに知りたいのならお教えしましょう!」(舞台中央へ行きながら)
金太郎「いや、だから…」(元の位置に座って)
琴音「私はあの天下に名高き大帝国劇場の地下に住む美しきもの!
その名も…花組私設応援団・薔薇組の清流院…琴音!」
見栄をカッコ良く切る!!会場の拍手に手で合図をしてさらに盛り上げて…
パンッパパパッと手拍子もしっかり決めさせて、ご満悦。(笑)
…ところで、薔薇組っていつから「私設応援団」になったんですか?それとも、表向きはそれで通ってるんですか?(爆)
どうもどうもと悦に入っている琴音さんに後方に下がっていた親方が声をかける。
親方「琴音さん!」
えい!と先ほどの西村と武田のように投げつけて琴音さんを引っ掛けるとひっぱる!
琴音「ああ、親方!ごむたいな、ごむたいな!」
……お代官様?(爆)
くるくる回りながら親方の所まで来ると…
親方「琴音さん、ハウス!」
琴音「わん。」
犬ですかー!!!(爆)
琴音さんを止めて改めて金太郎に尋ねる。
親方「あの、すみません。こちらに紙芝居屋の千葉助さんはお住まいでしょうか?」
金太郎「…お住まいときやがったか。
(立ち上がって)おーい!千葉助の旦那!
(ドンドンドンッと右端の戸を叩く)千葉助の旦那!!」
千葉助「うるせぇな!人が寝正月決め込んでるってのに…」
パンッと障子を開けて現れたのは…ふとん。じゃなくて布団を頭っから被った千葉助さん!「ちりっぱ長屋」からお引越ししたんですか?(爆)
いつもの法被姿じゃなく、寝癖ではねまくった髪と女物の柄が派手な着物を羽織って今で言うすっかり部屋服というかパジャマな感じ。
金太郎「お客さんだよ。」
千葉助「客ぅ?正月早々いったいだれで…おお!」
布団を外すと、親方と目が会う千葉助さん。
千葉助「親方!!」
親方「あ、千葉助さん、あけましておめでとうございます。
(縁側に座って風呂敷を開ける)えー、これはつまらないものですが
年始のご挨拶にと思いまして。…(立ち上がって差し出す)」
千葉助「あっしに!?
いや、嬉しいねぇ〜!」
親方「千葉助さんには昨年の舞台では化け猫役でお世話になりましたから。」
「化け猫」の部分で手を丸めてネコのポーズを取る千葉助さん。あの化け猫は素敵でしたね。(笑)
差し出された品(たぶん手ぬぐいかなんかでしょうか?)を受け取って喜ぶ千葉助。
と、ここで琴音さんとも目が合う。
千葉助「あー…くっしゅん!」
くしゃみですか!フェイントですか!!琴音さん達こけてますよ!(笑)
千葉助「あー!…誰でしたっけ?」
今度こそと思ったのに、またまた琴音さんこけてます。(^^;;
琴音「ちょ、ちょっとちょっと!」
千葉助「あー!!馬鹿組の!!」
琴音「そうバカ…じゃなくて薔薇組です!
いやね、あたくし初詣に参りましたら親方と偶然会っちゃいましてね。
親方にちょいと一杯どうです?って聞いたら、なんでもお年始回りに行くって言うじゃないですか。
じゃあ、それが終わったらあたしと一杯飲みましょってお約束をして…」
千葉助「なんだ、そんなことなら家で飲みましょうよ!」
と部屋の中に上がるように進める千葉助さんですが「えっ?」と琴音さんと親方はあまり乗り気じゃ無さそう…
親方「いやそんな…」
千葉助「ん、水臭いですなぁ!」
金太郎「そういやその酒昨日水で薄めてたな。」
千葉助「ああ、隅田川の水どぼどぼって!」(笑)
琴音「それ水割りって言うんじゃない?」
というか、隅田川の水って太正時代は飲めたんですか?(爆)
千葉助「って余計なこと言ってんじゃねぇよ!」
縁側を歩いて座っていた金太郎の頭をぺしっと叩く。
千葉助「とっとと稼ぎ行ってこいや。」
金太郎「言われなくても行くよ。
今日は玉野やあたりのほうに行ってくらぁ。」(立ち上がって編み籠を背負う。)
千葉助「悪い遊びしてくるんじゃねぇぞ。」
金太郎「しねぇよ。」
くず〜鉄!など言いながら上手へ。
と、その見送りを待って親方が千葉助へ声をかける。
親方「あの、千葉助さん…
琴音「じゃあ、あたしらはこの辺で失礼を…」
千葉助「いや、そんなこと言わないで!!」(草履を履いて二人を追いかける)
親方「い、いやいやわたしたちは…!」
琴音「千葉助さん、やめて!やめて!」
舞台の端から端へと駆け回る三人。
そのうちに追いかける順序が逆になってきて…千葉助さんが様子見のために止まっているのに二人は気づかず走りつづける。(^^;;
千葉助「さぁお楽しみの時間がやってまいりました!
このシーンはみなさんの拍手がある限り走りつづけます!!」
それを聞いて客席の拍手はさらにヒートアップ!(笑)
本気でつらそうな顔になってきた二人。ここで琴音さんが拍手を盛り上げて…
パンッパパパン!!
無事に止まった。かに見えたが!!(初日はちゃんと止まったんですよ。「そうやって止めるんだぁ〜」って感心して。)
千葉助「騙されちゃダメー!!」
と、リピート!
ですが、これは早々に琴音さんが止めてやっと終わり。(^^;;
千葉助さんが顔を覗き込んで「もうダメ?もうダメ?」と聞く。そりゃ、ダメでしょうて;;
―――7日・昼―――――
この日は、琴音さん暴走気味だったみたいです。
普段通り数回往復した琴音さんですが、上手に向かった時そのまま上手に隠れてしまったそうです!!
すぐさま親方に引っ張られて戻りますが、拍手を収めた後、千葉助さんの「騙されちゃダメー!」のあとは、琴音さんは下手に逃げてしまったようです。(笑)
今度は親方と千葉助さんの二人に連れ戻されたそうですが、すぐさま上手へ逃げる!!そして戻ってこない!!(笑)
仕方なく千葉助さんと親方が走っていると、頃合を見て琴音さんが下手から登場したそうです!
琴音さん…してやったりって感じですかね?(^^)
―――――――
千葉助「はい!捕まえたぁ〜〜!!」
親方「あ〜〜〜〜!!;;」
琴音
千葉助「いいじゃないですかぁ〜!
いえね、あたしゃ年末からず〜〜っと一人酒でしてね。」
琴音「一人酒!!
一人酒は体に毒です!なんてったって「こどく」(孤独)と言いますからね!」
お、琴音さんうまい!
琴音「心の襞に隙間風がぴゅ〜て入ってきて
咳がゴホゴホッて出て、熱がふぅ〜って出て、喉ががらがらになって…」
千葉助「いいこと言いますねぇ!だったらなおさら!ねぇ!
今準備しますからね!帰っちゃダメよぉ〜〜!」
一応牽制して部屋に戻る千葉助さん。けど、親方と琴音さんは顔を見合わせて逃げ出そうとしていますよ!
すぐさまそれに気づいた千葉助さん。
千葉助「忍法、金縛り!!」
ポーーーンと音波のような音が響くと…琴音さんと親方の動きが止まりました!!
千葉助「…なんでこれ効くの!?」
化け猫だったときの妖力が残ってるんじゃないですか?(笑)
千葉助「ま、いいや!今の内に…」
いそいそと部屋に戻って酒の準備を始める千葉助さん。
琴音「あの…い、息はしていいんですよね…?」
千葉助「ダメ〜!術が解けるまでダメ〜〜!!」
「え〜〜!?」と抗議の声を出すが、動けないのでどうにもならないですね。(^^;;
と、そうこうしているいうちに盆に乗せた一升瓶と湯飲みを縁側において用意が出来た千葉助さん。
千葉助「よ〜し!じゃあゆっくりと縁側に近づく術!!」
またポーーーンという音波を弾いた時のような音と共にスローモーションで縁側に近づく二人。
千葉助「体力の限界に挑戦しております。」
走り回って、息もつかぬ間に金縛りにかかり、さらにゆっくりとした動き…膝も笑いますね。(^^;;
「うぅ〜〜あぁ〜〜〜…」と言いながら縁側に到着した二人。
千葉助「…はい!お終い!!」
パンッと手を叩くと暗かった照明がパッと元に戻り、崩れるように縁側に座る二人…お疲れ様でした;;
千葉助「はいはい、お疲れ様〜!
まずは一杯!!」
ぐったりしている二人に湯飲みを渡して酒を注ぐ千葉助。
親方の酒は「おぉっとっとっと!」とわざと零しそうについで、それを湯飲みで追いかけた親方が立ち上がり、舞台の真ん中辺りへ。
そのままぐーっと一杯飲み干す!!
親方「っいやー!こりゃ、水のようにす〜っと入りますなぁ!」
でしょでしょ!と言った感じの千葉助。さぁ、これから酒盛りだぁ!という所にぱんっと乱暴に障子が開き真ん中の長屋の住人(家中宏)が登場!(渋い深緑の着物に藍色の帯)
政吉「うるせぇぞ!!正月早々!」
千葉助「あ、あぁこりゃ政吉っあんすまねぇ。
どうだい?あんたも一緒に…」
と千葉助の勧めた酒は手ぬぐいを肩にかけて草履を履いた政吉のセキで止められる。
すたすたと井戸のところまで行き、桶に水を汲むと、それで顔を洗う。
親方「…あの、そのの方は…?」
千葉助「隣りの政吉。
すし職人なんだけどね。気が短くてねぇ
去年客と喧嘩して浅草の店クビになってここに転がり込んできたんすよ。
なんでもね、所帯持ちって話らしいんだけど、ほれ。」(政吉の部屋を指す。)
親方「何にもないですね。」
千葉助「や、相当腕はいいって言うんですけどね…」
政吉「へっすしの味もわからねぇような客相手に、腕がどうのっていってもはじまらねぇよ。」
使わなかった水を井戸の脇に撒くと、桶を置いて寒そうに着物の袖に手を入れてあわせる。
政吉「これもご時世だねぇ……ったく
おう、一杯貰うか。」
どうぞどうぞ!と千葉助の手招きを受けて縁側に腰をかける政吉。(このときの座っているメンバーを左から見ると琴音、政吉、千葉助、親方です。)
琴音「あ、じゃあ私から…」
と、政吉の湯飲みに酒を注ぐ琴音さん。
その琴音さんを不思議そうに見る政吉さん。この長屋の住人じゃないですからね。
政吉「…ところで、こちらさんがたは?」
と、千葉助さんに尋ねると千葉助さんが紹介。琴音さん立ち上がって待ってますよ。(笑)
千葉助「あ、ああこちらは大帝国劇場の中嶋親方。」
親方「あ、どうも。」(立ち上がって礼)
千葉助「で、こちらのなんとも言えない格好の人…
えー…劇場の地下で…整備員をなさっている琴音さんです
琴音「朝から晩まで油にまみれて…って違うでしょ!
私は花組私設応援団・薔薇組の清流院琴音です。」
んー、でも薔薇組在住時の地下施設の管理って薔薇組が担当してるはずなのであながち間違ってないんじゃ…??
…ま、いいや。(爆)
紹介が終わった琴音さんが縁側に戻ると、政吉の台詞。
政吉「大帝国劇場…ってぇと、帝国歌劇団・花組!!」
親方「そうそう!!(立ち上がって舞台の前方へ)
帝都名物数々あれど、帝都の華はこの三つ!!
火事に喧嘩に花組レビュウ!!」
思いっきり感情を込めて花組レビュウ!と言った親方と、一緒になってポーズを取った琴音さんに、政吉が渋い顔。
政吉「だぁやかましい!!(立ち上がり、舞台前方へ)
たしかに火事と喧嘩は帝都の華だ。
けど、レビュウなんて軟弱なものが帝都の華であるもんか!!」
琴音「…ちょいと政吉さんとおっしゃいましたっけ。」
すっと立ち上がった琴音さん。右側の腰に左手で隠し持っているのは一升瓶!
琴音「あなた、自分がちょっ……!!」
…隠し持った一升瓶を持つ左手の人さし指が瓶の口にはまって抜けません;;;
琴音さん……やっぱりギャグなんですね。(^^;;
琴音「自分がちょっいと、いい男だからって…(人差し指を抜こうと奮闘しながら)
調子に乗ってるんじゃないわよ!」
政吉「なんだと!!」
二人の間に火花が散る!!あわや乱闘か!と思いきや。
千葉助「ままままま!!二人とも。お平らにいきましょうよ、お平らに!
正月なんですからさぁ!」
政吉「そりゃそうだな。おう、悪かったな。」
ここでぽんっと音を立てて琴音さんの指が瓶の口から抜けました!!良かったですね。(笑)
ここで再び琴音さんと政吉の目が合いますが、今度は笑いあって和やかです。
琴音「あ、じゃあ、気分直しに一杯。」
政吉「ああ、ありがてぇ。
けどよ、この寒空に表で酒盛りってのは洒落になってねぇんじゃねぇか?」
千葉助「おお、そうだな。」
親方「じゃあ千葉助さんの家で飲み直しましょうよ!」
琴音「そうねそれがいいわね!!」
親方の提案に皆乗って「どうぞどうぞ!」と千葉助に誘われるまま千葉助の家へ。
「よーーし、パァーーっと飲みましょー!」と言った親方の声と共に障子が閉まると…
さくら「あれぇ?」
土手の上の道にさくらに続いて紅蘭、アイリスが登場。
……って服装がおかしいでーーす!!!(爆)さ、早速七福神の服ですか…
さくら「あそこが白髭橋だから…あれぇ?」
なにやら道に迷っている様子。
三人連れ立って土手下長屋の前へ。
紅蘭「隅田川の土手下…明治通りの向こうかな?多聞寺は…」
地図を見ながら道を確認する紅蘭。(三人とも下手寄りの舞台中央へ。)
アイリス「これで最後だよね!」
さくら「ええ!三囲神社、弘福寺、百花園、長命寺、白髭神社、多聞寺…」
アイリス「ねぇ、神社とお寺と一緒に周ってるね。」
紅蘭「この国は楽しい国や。
神社とお寺がごちゃ混ぜやだけやない。この七福神かて
仏教やら、道教やら、ヒンドゥーやらいろいろなんやで。」
紅蘭の解説にほぉ〜と納得するさくらとアイリス。
そうですね〜…日本は基本的に宗教自由ですからね。(もともと日本人はそういう「宗教」という観念はあまりなかったみたいですが。日本のそういうものは八百万の神になるのでしょうか?)
アイリス「ねぇ、七福神ってなにかのおまじない?」
さくら「違うわ。これはね、江戸の遊び。」
アイリス「遊び?」
紅蘭「せや。江戸の文化人達が先天遊びをしたんやな。
こういう事を決めごとをしたから、みんなでお正月にパーっと遊びましょ〜!って
ある意味、ロールプレイングゲームちゃう?!」
アイリス「こんなかっこで?」(自分達の服装を見る。)
さくら「それはどうかな?」(^^;;
紅蘭「いや〜結構江戸の人は歌舞伎者らしかったからな。
あんがいこんな奇抜なカッコで遊んでたかもしれへんで!」
さくら「そうかな?」(汗)
アイリス「これってコスプレだよね〜!」
さくら「まぁそうかな!」(^^)
紅蘭「マリアはんの初夢なんや。」
アイリス「マリアの初夢?」
さくら「ええ。マリアさんが、花組七人が七福神の格好で七福神巡りをすれば
花組の未来に栄光に光が指すっていう初夢を見たんですって。」
手を空にかざしながらのさくらさんの解説。
……それで思い立ったが吉日とみんなを動かしてしまうマリアさんってすごい(^^;;
アイリス「マリアって初夢なんて信じるんだー!
ロシア人なのに。」
!そう言われてみれば!!でも、マリアさんああ見えて半分日本人なのでOKなのでは?(^^;;
紅蘭「まぁ、外人言うても日本が長いさかいな。」
さくら「そういうもんかな?」(^^;;
紅蘭「そういうもんです〜!郷にいては郷に従え!老いては子に従え!」
ぴしっと下手のほうへ親指と人さし指で示すと(指で作るピストルですね。)
ちょうど下手からマリアとレニと織姫が登場。
マリア「ああ、みんなここにいたの。(にこやかに手を振りながら)
多門寺わかった?」
さくら「あ、あっちらしいです。」
織姫「あっちだこっちだどっちだそっちだ!って…七福神疲れるで〜す…!」
しゃがみこんでしまう織姫。そりゃあ、こういう事は体力も要りますし、大変ですよね。(^^;;
織姫「そもそもこの七福神巡りって意味あるですか〜?」
レニ「意味は無い。」
アイリス「江戸の遊びなんだって〜!」
マリア「遊びじゃないわ!」
即否定をするマリアさん。…でも、いつもの冷静な否定じゃないですよ〜……マリアさん。(^^;;
ここでアイリスは紅蘭に遊びって言ったじゃなーい!とジェスチャー。
織姫「じゃあ、なんなんですか〜?」
マリア「…七福神の夢を見たの。
そしてみんないつまでも仲良くあるようにって笑ったのよ…」
マリアさん、手をかざして悦に入っていますよ。(^^;;
舞台の照明もそれにあわせて光り輝いて…みんな「!?」と上を見てますよ。(笑)
織姫「…(立ち上がりながら)その夢に意味あるですか?」
マリア「!あるわよ!!花組は七人になっちゃったでしょ。
でも、手を取り合って仲良くしてれば
末永く笑っていられるってそういう意味なの!!
だからね、こうして七福神の格好をして、七福神巡りを、することにしたの。」
織姫「それじゃあちゃんとお参りしなきゃですね〜!」
マリアさんの力説に納得した織姫。
…今回、全編通じてマリアさんの声のトーンがいつものトーンより二割増で高いです。(爆)
さくら「はい!七つの神社を回り、七福神の人形を頂いて、それを宝船に飾れば、満願ね!!」
紅蘭「あと一つや!頑張るで〜!」
全員「おー!!」
一同頷くとアイリスがてててと上手の方へ走り出す。
アイリス「三囲神社の大黒さま〜!は〜い!」
と、可愛らしくポーズ。続いて各神様の紹介へ。
墨田七福神は大黒天と恵比寿が同じところにあるんですよね。
アイリス「わたしは、台所を司る神様じゃぁ〜
次!恵比寿さま〜!」
さくら「はーい!
大漁の神様。商売繁盛!
うお!」
呼ばれた恵比寿扮するさくらは恵比寿様の紹介をした後、「うお!」で持っている鯛の手提げを見せる片足立ちのポーズ。
アイリス「百花園の福禄寿〜!」
マリア「は〜い。
…えー、南極星の神様です。幸福を司ります。
お酒が大好き。」(笑)
なんだか、すっごくしっとりした声です、マリアさん。超笑顔だし。(^^;;
お酒の台詞なんかテレ笑いぎみだしー!(笑)
アイリス「白髭神社の寿老人〜!」
紅蘭「は〜い!この巻物には皆の寿命が書かれています〜(杖の巻物を見せながら)
わたしは!はっふっは!!(杖を横にして胸の前で出して、引いて、出す!)
長寿の神様!」
アイリス「多聞寺の毘沙門天〜!」
呼ばれたレニは下手にいたまま自己紹介。
レニ「はい!須弥山の北方を守る神様!!
正義の味方!よっ」
並ぶ前に、走ってボーリングを投げるようなポーズで決め。
レニ「…良し!ピシッ!」
上手くいったのか、カッコ良く(?)顔を客席に向けると紅蘭に続き、列へ。
…今年のレニはお屠蘇を飲まなくてもいい感じで壊れてます。(笑)
アイリス「長命寺の弁天さま〜!」
織姫「は〜〜い!拙者、親方と申すはお立会いの内にご存知の方もござりましょうが!
菊栗菊栗三菊栗、合わせて菊栗六菊栗!!
ボロロ〜〜ン!(琵琶を鳴らすポーズ)
弁舌と音楽を司る、芸能の神様!」
さすが織姫!すばらしい活舌!!この活舌は「外郎(ういろう)売り」の一文です。発声練習する方にはお馴染みかと。
アイリス「弘福寺の布袋さま〜!!」
……………返事なし。(^^;;
アイリス「布袋さま〜〜!」
……………………されど返事なし。
アイリス「布袋さま、布袋さま。無邪気でおおらか無欲の神様布袋さま〜!」
デパートの呼び出しアナウンス調に呼ぶが………………やはり返事なし。
織姫「六人しかいないで〜す!」
花組「ええっ!?」
アイリス「布袋さまがいないよ!!」
織姫「カンナさんがいませーーん!!」
慌てて服の袖や靴の裏、袋の中、土の中を探す花組……ってカンナって普段そんなところにいるんですか!?(爆)
さくら「そういえば劇場でお雑煮食べてました!」
マリア「お雑煮食べてた!?」
織姫「カンナさん誘わなかったですか!?」
マリア「誘ったわよ!行く行くって言ってたのに…」
織姫「それにしてもでーす、どうしてここまで気づかなかったですか〜!」
織姫に指摘されて言葉に詰まる6人…舞台中央に移動しながらさらにまくし立てる織姫。
織姫「みんなカンナさんを大事に思ってないからでーす!
それダメダメですね!
花組は何よりも結束でーす!!」
レニ「織姫。」
織姫「なんですか?」
レニ「織姫も気づいてなかったでしょ。」
あ!と一斉に織姫を指差す6人。しまった!と顔を凍らせる織姫…痛い所つっこまれましたね。(^^;;
でも、そこは織姫。フォローフォロー。
織姫「…ちょっち気づいてたでーす。
カンナさんどこかなぁ〜〜って…」
と、下の方を探す織姫…でも、なんで下の方なんですか?(笑)
さくら「この格好のせいじゃないですか?
ほら、なんだかみんな同じような格好じゃないですか。」
織姫「さっすがさくらさん!いいこと言いますね〜!」
マリア「…みんな劇場に戻るわよ。そして、カンナを連れて、もう一回初めからやり直し!」
花組「ええぇ〜〜〜!やり直しぃ〜〜?!」(ものすごく不満な声)
マリア「お願ぁい!」(切実そうな声;;)
花組「がぁ〜〜(頭を回して)…くし。(一気に下へ落とす。)」
さぁさぁ!と励ますマリア。仕方なくとぼとぼ歩き出そうとしたところへ…