会場の前は例年の如くの人人人……特に初日は夜だったのもあり、入場を待つ列はまさに黒だかり状態でした。(^^;;
中に入り、まず目を引かれたのは花の多さ!
入り口ロビーをかなり占拠していました。今までで一番多いのでは無いでしょうか?
その後は貰ったチラシを見たり、グッツを買ったり……今回は淡々と過ごしていました。
その中でも展示してあった花組のドールは目を引きましたね。
なんでも、リカちゃん人形でお馴染みのタカラから花組13人を順番に出すそうです。
第一弾はさくら、すみれ、マリア、紅蘭、カンナ(このメンバーが展示してありました。)
第二弾は織姫、レニ、エリカ、グリシーヌ
第三段はコクリコ、アイリス、ロベリア、花火
織姫とレニは花組戦闘服だそうで、欲しい人にはたまらない一品ですよね!
ちなみに、ドールのボディはリカちゃん人形などと形が同じだそうです。つまり、着せ替えの服がそのまま使えるよ。と言うわけですね。中山(元)店主。(爆…ずっと商品説明をしていたので;;)
う〜〜ん……そういえば、昔、箱いっぱいにあったリカちゃん人形の洋服や靴があったなぁ…(知り合いの小さな子供に数年前にそっくりあげてしまいましたが。)
そうこうしているうちに、開演15分前になり座席に戻る。10分前になると下手からほうきを持った広井さんが登場!!
会場からは拍手とともに「広井!」などの掛け声がかかり、早くもノリノリ。(^^)
あ、前説部分はメモを取っていないので曖昧な点が多いので……すみません、3割くらい信用が無いと思います;;;;
広井「ホラホラ、足どけて。掃除しなきゃならねーんだから。」
ほうきではきながら、最前列前を通り上手にあった階段を上り舞台へ。
その際、こんなぼやきも……
広井「まったく五年もやってるのに、ずっと掃除ばっかりやらされて…
普通五年もやってりゃ出世しますよね!?」
思わず笑ってしまう。普通は、そうですよね。(^^;;
広井「大体、正月から芝居なんてやっちゃいけません!(笑)
忙しくてかなわないですよ!!」
ここで舞台の真ん中へ。
広井「あ、みなさん明けましておめでとうございます。」
と、ここで劇場諸注意を
広井「えー…高いところからですが、二、三注意を……携帯電話。
もう一度電源の確認の方よろしくお願いします。
それと、後…公演中に笑ってる人といますよね。
こんな風に(ジェスチャーで肩を上下に上げ下げする。)飛び跳ねて笑わないで下さいね!
まわりのお客さんの迷惑になりますので…
あと、テレビ見てるんじゃないんですから、舞台と会話しないで下さい。(^^;;
「そうだよね、うん!そうだ!」とか、一人で見てるんじゃないんですから。
今回始めて劇場に来た方もいらっしゃると思いますが…役者さんの本名で呼ぶ事はやめてください。
ここは「太正」時代ですから。幕が上がると太正の世界です。
呼ぶときは「さくらさん!」とか「マリアさん!」「すみれさん!」でよろしくお願いします。
それと拍手は、どんどんしてください!
ただし、短く歯切れよく。お願いします。
あんまり長い事ダラダラやっていると次のセリフが聞こえなかったりしますからね。」
などなど…諸注意の後は、ほうきの話題へ…
広井「えー。ここだけ現実の話です。
五年も掃除をしているとほうきが曲がってきてしまって…
(学校に置いてあるほうき使い古したほうきを思い浮かべてください。)
今日、さっき。青山劇場の青木さんから新しいほうきをプレゼントしてもらいました。」
と、おニューのほうきを会場に見せる。
そうそう、初日のほうきは曲がってましたものね。
おめでとうございます!(笑)
広井「コレが出世じゃかなわないよな…(笑)
ずーっと掃除ばっかりで……」
と、ここで下手から親方登場!!
親方「広井!ちゃんと掃除やってるか?」
広井「してますよ!今ちゃんとはいてきたんですよ!!
ほら、新しいほうきで!!」
親方「おお、じゃあ後五年は掃除できるな。」(笑)
広井「って事は、後五年続けるんですか?
五年後どうなってるんでしょうね!?」
そうですねー…私たちファンにとっては続く限り、続けて欲しい所です。
親方「今回出演なさっている市川春猿さん!
もう、玉三郎か春猿かってぐらいの歌舞伎界の若手ナンバー1の女形で!
歌舞伎の方が外部に出演なさるのは、珍しい事なんですよ!すごい事なんです!!」
広井「へ〜そうなんですか。
「出てよ。」「はいよ。」って訳には行かないんですか?」
親方「そうだぞ。」
広井「じゃあ何で出てるの?」
そりゃごもっとも。(^^;;
親方苦笑いを浮かべながら答えを探る。
親方「それは、その……いろいろ大変だったみたいよ、上の方は。」
広井「そっか〜俺下っ端だからそういう上の苦労は全然わかんねーや!(笑)
上の仕事はやりたくないね!」
親方「ねぇ、台本とか書き直したりして大変だったみたいですよ。」
親方の不意打ちな発言に思わず
広井「お願いだからそういうアドリブ入れないで。」(^^;;
…と、プロデューサーな広井さんが顔を出してしまいました。(笑)
―――4日・夜
ここで、新たな掛け声のお話が…
親方「そうれはそうと…なんか歌舞伎には決まった掛け声があるみてぇだな。」
広井「そうそう。「おもだかや!!」って言うんですよ。」
親方「おもだかや!!!」
広井「そうそう、上手い上手い!!
あの、登場した時とかちょっとキリって決まった時なんかにかけると良いんだそうです。
何でこんなこと言っているかといいますと…舞台ってのは、お客さんと一緒に作る物だからです。
今の日本の舞台では掛け声などあまりしないのが普通になっていますが
昔の浅草なんかには、それがありました。この舞台ではそれができると思います!
ですから、みなさま。ぜひ「おもだかや!!」と!」
きっとこれは、初日以降前説に追加されたのでしょうね。
―――
広井「いやーしかし舞台を作るってのは大変だね!
俺は下っ端ですけど、舞台を作るのがどれだけ大変かぐらいわかってますよ!
けど、今回の大変さってのは違うんです。」
親方「楽屋が大変なんだよな。」
広井「もう、引退公演というのはこんなに大変なものかって!」(^^;;
おそらく、差し入れの数とかがすごいのでしょうね…役者さんの心情的にも大変だと思いますが…
広井「あ、ゲキテイですが、
最後のゲキテイは立つんですよ。
不思議に思うかもしれませんが、しょうがないです。五年間も続けてきちゃったんですから!(笑)
そういうもんだと思ってください。」
親方「でも、今回結構歌ってんだろ?ゲキテイ。」
広井「あ、はい。立つのはアンコールの時だけにして下さい。
それ以外の時は、座ったままでお楽しみください。」
じゃあ、今回はゲキテイの比率が高いのですね。
そうこうしているうちに開演時間迫ってきました!
広井「では、すみれ引退公演。全て千秋楽でお送りしたいと思います。
どうぞ、楽しんでいってください!」
拍手と歓声の中、広井さんは舞台上手へ退場。
間髪いれずにブザーが鳴り、会場のスタッフの方のアナウンスが…(カメラ撮影の禁止など、基本的な劇場マナーでした。)
しーんと緊張で静まりかえった舞台に、落ち着いた声のアナウンスが。
かえで「皆様、あけましておめでとうございます。
大帝国劇場・副支配人、藤枝かえででございます。
本日はお忙しい中ご来場頂き、厚く御礼申し上げます。
さて、今回の舞台はこれをもちまして帝国歌劇団・花組を引退いたします
神崎すみれの引退公演となります。
どうぞ最後まで、お楽しみください。」
かえでさんのアナウンスが終わると、「ちょん!」と拍子木の音が入る。
ちょんっちょんちょんちょんちょちょちょ……ちょちょっん!!
幕が上がります。
幕が上がっても、まだ幕が。
最後の「ちょんっ!」でばっと幕が引くと(「紅蜥蜴」の時のオープニングの感じを思い出していただけると良いと思います。)サクラファンでなくてもサクラを知る人ならば誰でも知っているメロディーが!!
そこにいたのは戦闘服に身を包んだ花組6人の姿が!!
♪ゲキテイ
いわずとしれたサクラ大戦の主題歌。上手から紅蘭、マリア、さくら、すみれ、アイリス、カンナの順番で舞台に一列に並び、短縮バージョンを歌い上げます。
まさか、あの戦闘服で歌うなんて思っても見なかったのでちょっと嬉しかったです。(^^)
最後のサビから曲の終わりにかけて花組の後ろに紗幕が降りてきます。
会場の息もピッタリにキメると、舞台暗転。
第一幕の物語の始まりです!
上手から出てきたのは親方!でもいつもの法被姿ではなく、濃紺の着物に上着を羽織っての登場です。
親方「まったく…正月早々物騒な世の中だねぇ…
うぅ寒っ!…いつの間にか雪になってやがんなぁ…」
歩いてきた方向を振り向きながら、独り言をもらす。
そこへ、向かい側からふらふらな足取りで歩いてくる外套姿の男が一人…
金田「メトロでいこう〜っと……あ!中嶋親方じゃないでゲスか!!」
そう、金田金四郎先生です!!
親方「ああ!これはこれは金田先生。
あけましておめでとうございます。」
お互いに新年の挨拶を交わし、立ち話へ。
金田「どこに行かれるんですか?」
親方「ええ、あっしは新年の挨拶回りも終わったので、これから劇場へ行こうかと…」
金田「やや!そうでゲスか。
いや〜ちょうど良かったでゲス!
親方、これからその辺の屋台で一杯あたしと飲みませんか?」
親方「へ?い、いやあっしはこれから劇場へ……」
金田「ほら、何しろあたしは独り者で、正月は寂しくてかなわんわ。
ね?一杯だけ付き合ってくださいよぉ〜〜」
親方に絡みながら、金田先生。ちょっと既にお酒が入っている模様。(^^;;
親方「そんなこと言ってる場合じゃないですよ!
……出たんですよ!!」
親方の深刻な顔に、金田先生の顔を真面目に。
金田「…出たんですか!?」
親方「そうです!」
金田「おっかしいな〜あたしゃ春頃出るって聞いてたんですけどねぇ……」
親方「はぁ?」
金田「サクラ大戦4」
この発言には思わず会場も吹き出してしまいました。(^^;;
そりゃあ、今出たらすごいですけどね!!!
思わずずっこけてしまった親方ですが、すぐに訂正します。
親方「違いますよ!暗闇小僧ですよ!」
金田「やや!あの暗闇小僧が!!」
親方「ええ。何でも蔵前の工藤男爵家の家宝の村雨の短剣が盗まれたとかで
工藤様の用心棒が刀を持ってうろついているんですよ。」
なるほど、さっきの「物騒な世の中」発言はこれだったんですね。
親方「ですからね、早く帰ったほうが良いですよ。
さぁさぁさぁ…」
金田「いや、でもですよ親方。
暗闇小僧は旧幕臣の…それも元直参旗本の屋敷だけに押し入っているって話じゃないですか。
こりゃあ、何かワケアリだと、あたしゃ睨んでるんですけどね!」
お、流石脚本家。目の付け所が違いますね!
親方「も〜〜あっしは泥棒の訳なんて知りませんよ!」
金田「あたしは知りたい!いやいやいや…こういうのが芝居のネタになるんでゲスよ。
花組さんでやりませんか?!暗闇小僧!
ええっと…そうだ!「アラビアの暗闇小僧」なんてどうでしょう!?」
親方「はぁ?何ですかそれは…」
金田先生の突拍子も無い芝居タイトルにぽかんとする親方。
そんなことを気にせずに、金田先生は芝居の筋を考え始めるのですが
金田「タッタン王子に挑む暗闇小僧!ところが……」
親方「あ…じゃあ、あっしは劇場に行くのでこれで!」
親方は、金田先生を振り切るようにすたこらと下手へ引いてしまう。
それに気づき、金田先生は思考を止め、親方の後を追う。
……あのまま金田先生が考えていたらどんな芝居台本ができたのでしょうか?(^^;;
―――
さて、この金田先生の「暗闇小僧」シリーズですが、いろいろあったみたいです。
4日「アラビアの暗闇小僧」
暗闇小僧がアラビアにやってきたのはいいが、暑さでやられてしまう…と言うお話だそうです。たぶん、私が聞いたものと同じだと思います;;
5日・昼「デンマークの暗闇小僧」
暗闇小僧がデンマークにやってきたのはいいが、デンマークは白夜なので活躍できない…と言うお話だそうです。
去り際に「フィンランドの暗闇小僧」とも言っていたみたいです。
5日・夜「暗闇小僧対巴里歌劇団」
暗闇小僧が巴里にやってきたのはいいが、フランス語が話せなくて…というお話だそうです。
フランス語…は、話せなくても大神さんや花火ちゃんがいるので大丈夫じゃないかと。(^^;;
6日・昼「海神別荘の暗闇小僧」
恋人が海神別荘にいるのでそこまで会いに行こうして海に潜ろうとしたが、金槌で…というお話だそうです。
そういわれてみれば、千秋楽もこの話だったと思います。(^^;;
恋人が海にさらわれたので、やっこさん助けようと海にざぶんと飛び込んだのはいいが、やっこさん金槌で…って話でしたよね!?
―――――
ここで、紗幕は上がり、舞台は柳橋の料亭の裏通り。
ドタドタと音を立てながら刀や棍棒を持った着物姿の男たちが上手から走りこんでくる。
辺りを見回し、かなり気が立っている模様。
用心棒1「くそう…!どこ行きやがった。」
用心棒「ちっ……探せ!!」
用心棒たち「へい!!」
棍棒を持った男と襟巻きをつけた男を残して、下手へどたどたかけていく用心棒たち。
(棍棒を持った男を、用心棒1と表記します。)
用心棒「…あ!に〜げぇ〜らぁれ〜た〜かぁ〜〜?!」
残された一人、白い襟巻きをつけた男が素っ頓狂な声を上げる。(^^;;
……千葉助さん、何で用心棒を?(爆)
用心棒1「あのな…!」
用心棒「まぁ、そんなムキになるなよ。世の中物騒の方が俺たちにゃ、何かと都合が良いだろう。
所詮我らは雇われの身。捕まえたとしても給金が上がるわけでもなし…」
悔しそうな用心棒1に対し、もうどうだっていいという顔でしゃがみ、雪をつまんで投げる。
用心棒1「貴様っ!」
食って掛かろうとするが、用心棒は乗ってこない。
用心棒「ここまで追いかけたんだ。それでよかろう。
それより、今夜は冷える。そこらで一杯引っ掛けて帰ろう!な。」
用心棒1「……わかったよ。」
しょうがない。と言ったかんじに用心棒の酒の誘いを受けると、下手(柳橋)の方へ歩き出そうとすると……
用心棒「うわっ!!」
向かい橋の先から来る人物を見て、驚く用心棒
用心棒1「どうした?」
用心棒「柳橋の芸者の千代春だ!
先日俺を袖(のけ者)にしやがってよぉ…」
用心棒1「そりゃ、そうだろう。」
用心棒「あぁん!(泣)
…よーし……ここはいっちょ意趣返しだ!!」
用心棒1「おい、よせよ!」
用心棒「いいから!!ホラ、隠れるぞ。」
と、料亭の前にある一本の柳の木の陰に隠れる。
そこに現れたのは、薄紫の着物を芸者風(いや、芸者さんなんですけどね;;)に着こなした傘をさした女性が一人
これが綺麗!!すっごく舞台で輝いているんです!!(><)
ここですかさず「おもだかや!」と声をかける方も。
千代春「はぁ〜酔った酔った…正月からお座敷の掛け持ちとは…
ありがた結びの初夢気分だねぇ。
…おや、ここが亀吉楼かい。(舞台にある建物を見て。)
確か表に回ってくれって言ってたねぇ…表はぐるりだよぉ」
言いながら、つてつてと歩いていこうとすると、隠れていた用心棒が声をかける。
用心棒「やい、千代春!!」
千代春「おや、旦那。」
用心棒「ちょうどいい…これから俺たちの酒の相手になりな!」
千代春「旦那、柳橋界隈で遊びなれた旦那が初春の芸者の忙しさを知っておられましょう。
お後がつかえておりますので、ごめんくださいまし。」
用心棒「いいから、来いと言ったら来い!!」
千代春「芸者はお座敷が舞台です。
御用があるのであれば、お座敷の呼んでくださいまし。」
軽く会釈をしてさっさと歩いていこうとすると、刀に手をかけて先程よりも強い口調で止める。
用心棒「待てぃ!!」
その声に、振り返りながら千代春。冷たく言い放つ。
千代春「旦那。刀に手をかけなきゃ芸者一人口説けないのですか?」
用心棒「てめぇっ」
くんっと刀を抜こうとするが、千代春にいとも簡単に止められてしまう。
千代春「女一人に男が二人…まったく男が泣きますよぉ。
旦那、野暮てんがのぼせて、下衆になっておりますよ。」
その身のこなしに、用心棒1も声をかける。
用心棒1「あんた…ただの芸者じゃねぇな!」
千代春「ええ。ただじゃあ、ございません。柳橋の芸者と言やぁ、千代春だ。
お前さんらとは、雪と墨だねぇ…」
用心棒1「何だとコラぁ!!」
食って掛かろうとする用心棒たち。しかし、また千代春に止められ…
千代春「花のお江戸も東京に変わり、粋もいなせも掃き溜めだ!
ヒゲの利休も(えっと…私はこう聞こえました;;)裸足で逃げ出すよ!!」
用心棒「このやろうっ!!」
そこへ、追いかけていった用心棒たちが帰ってくる。
用心棒2「どうしたどうした!?」
用心棒「おお。生意気な芸者が、我らを愚弄したのでな。こらしめてやろうと…!!」
千代春「男爵様の男爵芋に、この千代春が切れますか?」
いっこうに千代春の態度が代わらないのに、ますます怒りが募る。
用心棒「このアマ……!やっちまえ!!」
大勢に無勢。あわや切りかかろうとする所で響く銃声!
その音にひるみ、銃声のした方向を見ると銃を構えたマリア(黒い夏服)が柳橋の上から颯爽と登場。
その後ろを通り、千代春を守るようにさくらが千代春のそばに。
用心棒「何者だ!?」
マリア「暴漢に名乗る名前は無いわ。」
続いて登場したのは、紫色のコートを羽織ったすみれ。(夏服)
すみれ「まぁ、マリアさん。そんなに街中で銃を撃ってはいけませんわ。
お客様も心配なさっていますわよ。」
……あ、ごもっとも。(^^;;
マリア「…それもそうね。」
すみれに笑いかけ、用心棒たちに向けていた銃をおろそうとするが…その隙にと切りかかろうとする用心棒たちに再びいいタイミングで銃口を向ける。
すみれ「さくらさん。その方を連れて早く。」
さくら「はい!大丈夫ですか?さ、行きましょう!」
千代春の手を取ってここから離れようとするさくら。だが、千代春はさくらの顔を見るなり…
千代春「まぁ〜〜〜!
帝国歌劇団のさくらさんじゃありませんか!?」
さくら「え?は、はぁ…」
千代春「まぁ、どうしましょう…!本物ですわよねぇ!!」
そんな話をしているうちに、用心棒たちが切りかかってくる。
あわやそれを受け避けて、千代春はどんっと用心棒の一人と対峙していたすみれにぶつかる。
千代春「まぁ〜〜〜すみれさん!!」
そのまま話に入りそうな千代春をさくらは引っ張って、用心棒から離す。
すると、今度はマリアさんと目があって…
千代春「まぁ〜〜〜……誰でしたっけ?」
小さくマリアがこけると、マリアが目をそらした隙に切りかかろうとした用心棒たちは盛大にこける。(笑)
その間に、またもや銃口を向けるマリア。下がる用心棒。(^^;;
千代春「冗談ですよ、マリアさん!
まぁ〜…それにしても、夢のようですわぁ〜花組の皆さんとお会いできるなんて!
素敵ですよね〜!花組さんの舞台。いつも見てますよぉ!」
と、さくらさんに状況がわかっていないような感じに話し始める千代春。
さくらは曖昧に返事をするしかない。そこに、すみれさんが急かす。
すみれ「邪魔ですから、早く!!」
さくら「あぁぁはい!!
さ、千代春さんも早く!」
千代春「ええ。
あ、そうそう!あたしこれから亀吉楼に行くのですが
お座敷を設けさせますから、ぜひ…」
さくら「ええ!伺いますから!!」
返事をしながら舞台を降り、前説で広井さんが出てきたところへ入る。
去り際に客席を見て千代春さんが一言。
千代春「あ、去年も来てた。」(笑)
……わかるんですか!?(^^;;
千代春たちが去った舞台では、すみれとマリアが背中合わせに用心棒たちと対峙。
用心棒「へへっ…!そういう事か…
こりゃあ、正月の余興にもってこいだ!!」
すみれ「マリアさん、このような輩にあなたの銃をお抜きになる必要はありませんわ。
ここはわたくし一人で十分。
ですから、マリアさんも早く。」
ちらりと肩越しにすみれを見るマリア。
ふっと笑って銃を下ろす。
マリア「そう?…じゃあ、そうしましょうか。」
そう言い残して、さくらたちの後を追う。
用心棒たちはすぐさますみれに切りかかるが……神崎風塵流・免許皆伝の腕前を持つ彼女にかなうはずも無く…軽くあしらわれてしまう。
最後に、用心棒の腹に、(用心棒1が持っていた棍棒で)一撃を入れる。
用心棒「ぐわっ!」
すみれさん、その体勢のまま余裕の表情で空を見る。
すみれ「あら…雪が止んで、雲が晴れて…月があんなに綺麗。」
用心棒「この…っ」
悪あがきをしようとする用心棒に、とどめの一撃!!
頭に星が回っているような顔で、持っていた刀でゴルフのスイングをして倒れる用心棒。
まるでコメディーアニメみたいだ。(笑)
すみれ「まぁ、皆さんもうお休みですの?
正月早々…飲みすぎは良くありませんわよ。
ほほほほほ…おっほほほほほ……
おーっほほほほほほほ……!!!」
いよっすみれ様!(^^)
ここで舞台が暗転。
暗転の間に、柳橋を片付け、橋手前の夜道へと舞台が変わる。
そこに出てきたのは、下手から大神の肩にもたれた金田先生。
どうやら親方に振られた金田先生は、大神さんを捕まえたようですね。(いつものモギリ服に、薄茶の上着を羽織っていました。)
金田「いや〜〜ゆかい、ゆかい!!
あはははは…!!」
相当酔っている様子。(^^;;
でも……
大神「ゆかいだぁ?!
…なんだとこの…へっぽこ、脚本家!!」
そのフラフラ千鳥足……ろれつが回っていない言葉……
大神さん悪酔いしすぎー!!煤i ̄□ ̄;;)
金田「な、何ですか?」
大神「ったく……正月早々…酒飲む相手が!
こんっ…な、へっぽこ脚本家だなんて……はぁ……
なさけなーーーい!!!」
フラフラ足取りで舞台中央で叫ぶ大神さん。
そこに、大神さんより冷静に(?)酔っている金田先生が一言
金田「大神さん……あーた悪い酒だねぇ。(^^;;
しかも、絡み酒だ!!
あははは!絡み酒!」
ほんとですねー…いつもの大神さんとはえらい違いですね!!(爆)
金田先生は笑い上戸?
大神「何がおかしいんだよ!!」
大神にどつかれ、言葉を言い直す。
金田「はっ!大神モギリ殿!!」
ばっと敬礼をする。大神も条件反射なのか、すぐに敬礼で返す。
でも、すぐにふにゃっとなり…
大神「よろひい。」(*^^*)
うわっ!超ヤな酒だ!!(爆)
こういう、いきなり反応が変わる酒ってのは大変ですよね〜…なんて。(^^;;
大神「ね、早く劇場に帰って飲み直そぉ〜〜」
金田先生の肩に手を置き、ぐいぐい押す。
大神さんってあんまり酒強くないですよねー。
金田「あははは!!そうでげすな!!」
そのまま上手へ。
……劇場に行くまでの間でぶっ倒れなけりゃ良いけど;;
―――5日・夜
なにやら、金田先生の手には瓶があったそうです。
それは…
金田「大神さん、実はここにお酒あるんですよ!ほら、湯飲みもここにあるんですよ。」
大神さん、飲まないわけにはいかず……飲むと
大神「ああ〜!本物だぁ、どうなってもしりませんよ〜…」
……大神さん、お酒弱いですからね〜…(^^;;;;
この後、大神さん後ろでへばっていたみたいですね。(汗)
―――――
それと入れ替わりに、下手から走ってくるのはカンナ!(冬服)
カンナ「あれー?いないなぁ…」
かえで「カンナ、すみれたちいた?」
カンナに続いてかえでさんも登場!
カンナ「いやー。あたいたち置いてけぼりか?」
どうやら、待ち合わせしていたのにいないらしい。
カンナの置いてけぼり発言に、かえでさんはふと思い出したように一言。
かえで「……ねぇ、柳橋の向こうは本所よね。」
カンナ「な、なんだよ。それが今の会話と何の関係があるんだよ?」
かえで「だから、本所七不思議よ!
“おいてけ壕”よ!」
カンナ「はぁ?」
私も「なにそれ?」だったんですけど、後々母に聞いたところ、本所七不思議というものがあってその中の一つが“おいてけ壕”というもので、その壕で魚をとると「おいてけ…おいてけ……」と声がするそうです。
「置いてけぼり」と「おいてけ壕」をかけたんですね、かえでさん。(^^)
かえで「おいてけ…おいてけ……」
カンナに妖しい声で語りかけるかえでさん。
……かえでさんみたいな幽霊が出たら、まさに怖いけれどついつい惹かれてしまう「日本の幽霊」って感じなのでしょうね。(^^;;
かえでさんはまだ「おいてけ」と言っていますが…途中からリズムが…
かえで「おいてけ…おいてけ…
おいてけ、老いてけ、どんどん老いてけ…」
「おいてけ」が「老いてけ」に変わると、カンナがどんどん老化していく動きに…(笑)
カンナの事、ここに拍車をかけるのは目に見えています!「老いてけ」のリズムにあわせて歌いだす。(^^;;
カンナ「あたしゃ〜まだまだ朝飯を
食べちゃあ〜いないんですけれど…」
ノッてきたカンナに対して冷ややかな目線を送るかえでさん。
かえで「カンナ、いつまでやってるの?」
カンナ「かえでさん……人を乗せといてそりゃ無いでしょ。」(^^;;
―――5日・夜
この日は、かえでさん手拍子つきであおっていたみたいです。
カンナが終わって突っ込みを入れようとしたところで…もう一回会場も一緒になって手拍子。(笑)
二度踊りしてしまったカンナだったそうです。(^^)
―――6日・昼
かえでさんがなかなか突っ込まないのでカンナは止めるに止められず、上手の袖近くまで踊って行ってしまったそうです(笑)
流石に途中で、「おい、早く止めろよ!」と、逆ツッコミをしていたそうです。
カンナ「二人しかいないんだから、あんたが止めなきゃ!花組唯一の良心なんでしょ?!」
最近良心も良心でなくなってきているような…気がしないでもないです。(^^;;
―――――
カンナさんってノせると楽しいですよね。(笑)
かえでさん、苦笑いを見せる。ここで話の本筋が元に戻る
カンナ「まったくすみれのヤツ…
「柳橋の袂に美味しい鴨鍋がありますので皆さんで召し上がりましょう〜」
なんて言うから、あたいたち浅草からこっちに来たのになぁ!」
―――3日・昼
ここで、カンナの言い違い。
「鴨鍋」を「かめ鍋」といい間違えてしまい、かえでさんに突っ込まれていたみたいです。(^^;;
カンナ「亀鍋じゃないよ!鴨鍋!!
亀は美味しくなさそうだもんな!!」
さすがカンナ。切り抜けがうまいです。(笑)
でも、亀もものによっては美味しいのでは?(爆)
―――――
かえで「ねぇ、すみれたちは銀座からこっちにきてるのよね。」
カンナ「ああ、蒸気電話でそう言ってた。」
―――4日・夜
カンナさんの決定的言い間違え!!蒸気電話のはずが…
カンナ「ああ、携帯電話で……」
ここまで言ってしまった!と口を抑えるカンナ。
かえでさんは思わず苦笑い。まだこの時代は……
カンナ「違うよな!蒸気電話でそう言ってたんだ!!」
かえで「あ、よかった。ちょっと未来の匂いがしたかと…」(笑)
そうですよね!蒸気の時代ですものね!!電子機器の時代じゃありませんよね!!(爆)
―――
かえで「まぁ、マリアも一緒だし…大丈夫でしょう。」
かえでさんの任せきった発言に、カンナが「ちょっと待て」と言った顔でかえでさんを見る。
カンナ「かえでさん。あんた長い付き合いなのになに言ってんだよ。
マリアはああ見えて外人だぞ!!
十分怪しいじゃないか!!」
「あ!」と言う顔を見せるかえでさん。
かえで「ま、まぁ……
じゃあ、早く合流しましょう!」
カンナ「そうだな!
おーーい!!怪しい外人と高慢チキ〜〜!!!」
かえで「もう、カンナったら!」(^^;;
パタパタと走り去る二人。
誰もいなくなった舞台の上に置いてあった「用水」の箱の蓋が開いて、中から出てきたのは武田!!
…何でそんなところから!?(^^;;
武田「鴨鍋?
いいよな〜正月から鴨鍋なんて…こっちは今年はアニキまで出稼ぎに行っちまって
俺一人だぜ!?
あーあ…夏に金貸しちまったから金も無ぇしなぁ…」
ああ、あのお世話になった稲荷ずし屋に貸したお金ですね。(くわしくは「海神別荘」を見てくださいね。)
はぁー…とため息をつく武田ですが「ん?」と何か思いついたように顔を上げる
武田「そうだ、今からカンナさんたちの後を追いかけて偶然会ったような顔をすれば…
「ややっ!花組の皆さんじゃないですか!!」
「まぁ〜武田さんじゃありませんか。謹賀新年。」
「やや!すみれさん!相変わらず若作りでお美しい!
もうツルッツルのテッカテカ!って感じ!!」
「まぁ〜おっほほほほほ……ほぉ〜お。(笑)
さあさ、武田さんもこちらに来て鴨鍋を召し上がってくださいませ。」
「いやいや、あっしはそういうつもりで来た訳では…」
「いいから、お召し上がりくださいな。」
「いやいやいや…」
「いいから。」
「いやいやいや…」
「いいから!」
「いやいやいや…」
「いいから召し上がれってんだこの野郎!!」
「……へい、じゃ遠慮なく!」
……ってなもんですよ!」
今回は長かったですね〜武田さんの一人芝居!!(^^;;
なんだか、武田さんの半分をすみれさんで塗りたくなりましたよ。(笑…それじゃあ、昔のコントですね;;)
武田「いや〜やっぱり今年は一人でよかったよ!(笑)
残り者には福来るってね!!へへっ……
あ!そうだ……ネギ持っていこ〜〜っと!!」
ルンルン気分で上手へ走って行く武田。
……はたしてそう上手くいきますかねぇ…(^^;;
―――4日・夜
この日の武田のシーンはまさにスペシャル!!
「今年は一人だよ。」とぼやいた所に、武田が隠れていた「用水」の箱の後ろに黒い布で隠れていた(その後ろの塀の色も黒だったので、割りと目立たなかったです。)ダンディのボスが登場!!
ダンディ「おい!武田!!
一人で楽しそうにしてるなぁ。」
武田「うわぁ!!ボ、ボス!!
出稼ぎに行ってたんじゃなかったんですか!?」
ダンディ「違げーよ。
俺は今年のスーパー歌謡ショウのために紐育(にゅーヨーク)にレッスゥンに行ってたんだよ。」
そう言うと、華麗なるステップを披露。
いよ!!ダンディのボス!(^^)
しっかりと決まると、会場からは惜しみない拍手!
武田「いいですねぇ!俺にも教えてくださいよ!!」
ダンディ「おっといけねぇ…親分団に挨拶に行かないと…」
武田の言葉を聞いていないのか、さっさと下手へ向かうダンディのボス。
武田「ちょっちょっとボス!!
俺は何してりゃ良いんですかい!?」
ダンディ「お前か?
お前はな……正月休みだ。ゆっくりしてろ。」
にこやかに一言言って去って行くボス。
武田「ちょっ…ボス!お年玉くださいよ!!
お年玉!!」
ボス「お金なぁ〜〜い!!」
ボス!いいんですかい、それで!!(^^;;
武田「…ダンディ団、大丈夫かな……」(爆)
しぶしぶ追いかけるのをやめた武田に、またまた「用水」の後ろに隠れていた(まだ黒い布があったのでなんでかな〜って思っていたのですが;;)西村が登場し、声をかける!
西村「やい、武田!!」
武田「あ!アニキ!!何処行ってたんですか?!俺一人だったんですよ!!」
西村「去年のディナーショウの帰りにはぐれたあんたが悪いんだろう!」
どうやら、終わった後に、ダンディ団はバラバラ行動していたみたいですねぇ…(^^;;
武田「アニキなにしてんですか?」
武田「俺か?俺はな…
正月といえば縁日だろう?そこでたこ焼き焼いてんだよ!」
…屋台のにーちゃんなんですか!?( ̄□ ̄;;)
(余談ですが、最近の屋台のたこ焼きってたこが大きいですよね。いいことですが。)
武田「いいですね〜!アニキ、俺も連れてってくださいよ!!」
西村「あ、悪いな武田。もう、人足りてるんだ!」
武田「そんなこと言わないで、連れてってくださいよ!
俺全然金無いんですから!!」
そんな武田を振り切って、舞台を降りて上手の方の出口へ走って行く西村
西村「じゃあなー!お前もがんばれよ〜」
ボスにもアニキにも振られ、結局一人になってしまう武田なのでした。(^^;;
―――
武田のいなくなった舞台に出てきたのは紅蘭!緑色の肩掛けカバンを下げて意気揚揚と歩いてくる。
そこに一緒にいるのはアイリスとレニ。
紅蘭「ほんまやで!今回の発明品はすごいで〜!」
アイリス「ほんとぉ〜〜?」
紅蘭「あ〜!アイリスちゃん、その目は疑いの目やなぁ〜〜
ひどい…!苦節云年…この頭脳と肉体をなげうって
世に素晴らしい発明品を生み出してきたウチに対してその態度……!!
レ・ミゼラブル!!!」
最後は手を空にかざして悲劇のポーズ。紅蘭もいつもいじょうにノリがいいですね〜。(^^)
大げさに芝居めいた紅蘭の言葉とセリフに、思わずハテナマークを浮かべるアイリスたち。
特に最後の「レ・ミゼラブル」は意味が分からなかったらしい。
アイリス「レ・ミゼラブル?」
と、そこに「歩く辞書」レニの解説が…
(あ、もちろん淡々とした説明じゃなく、生き生きとした説明でしたよ。)
レニ「「レ・ミゼラブル」ビクトル・ユーゴー、著
1848年に一時中断されたが、1860年に全十巻なる大衆文学として完成
パンの欠片を拾ったジャン・バルジャンの数奇な運命をえがく。
1902年、明冶35年。黒岩涙香によって訳され、その時のタイトルが…
「噫無情」(ああ、無情)」
日本語タイトルの部分は紅蘭の真似をして手を空にかざすレニ。
紅蘭「解説ありがとう、レニ。」(^^)
「どういたしまして。」と紅蘭に笑いかけるレニ。
それでも、アイリスはわかりにくかったらしく、口を開く。
アイリス「ん〜〜わかりにくいよぉ!」
紅蘭「ん?そうか?
レ・ミゼ。ああ、無情。情け、無い……わかりやすい!」
「レ・ミゼ」のあと、「ああ、無情」というときに「無」で右手を上に出し
続けて「情」でその下に左手を出して
「情け無い」でその手を入れ替える仕草をする紅蘭。
たしかに、アイリスにはちょっとわかりにくいかも;;
アイリス「わかりにくい〜!」
紅蘭「わかりやすい〜!」
アイリス「わかりにくい〜!」
紅蘭「わかりやすい〜!」
…まるで子供のケンカみたいですねぇ…(^^;;
このままだと永遠に続きそうなのを見かねたレニが真ん中に割って入り止める。
(そう言えば、レニ今年はおとそを飲んでいませんね。去年酔っぱらいすぎたのでしょうか?(爆))
レニ「で!
…紅蘭の新しい発明品って何?」
レニの止めの一言で本題を思い出した紅蘭は、ぱっと明るい笑顔を見せて意気揚揚と喋りだす。
紅蘭「そうや!今回の発明品はこれや!!」
ちゃらららっちゃっちゃ〜〜ん♪と、紅蘭の発明品のテーマとともに、紅蘭がカバンから取り出した手のひらサイズの発明品にスポットが当たる。
紅蘭「全自動拍手くんや!!」
アイリス・レニ「全自動拍手くん?」
お約束の疑惑に満ちた(爆)復唱を、これまたいつも通り気に止めず、発明品の説明を始める紅蘭。
紅蘭「そうや!舞台を見ているとたくさん拍手して、手が痛うなるんや。
特に歌謡ショウなんかなぁ!」
客席に振る紅蘭。
そうそう!手拍子、拍手をたくさんするから手が痛くなってくるんですよね〜。(^^;;
紅蘭「そこで登場するのが、この全自動拍手くんや!
いくで〜!」
レニ「…退避!」
紅蘭がスイッチを入れようとすると、アイリスの手を掴んですかさず紅蘭の傍から離れる。(^^;;
そういえば、紅蘭が発明品を使う時ってみんな逃げるんですが…その中でも一番早く、一番遠くに逃げるのっていつもレニなんですよね。(笑)
ところが今回は……
パチパチパチパチパチパチパチ!!!
爆発することなく成功!!
安全だとわかると、レニとアイリスも笑顔で紅蘭の傍へ。(笑)
アイリス「すごーい!」
レニ「お客さんのための発明だね。」
紅蘭「なー。なー!」(^^)
ここで紅蘭がスイッチオフ。満面の笑顔の紅蘭に、レニが少し控えめに言葉を続ける。
レニ「でも…ボクは普通の拍手がいいな。
お客さんがボクらにくれる、小さくても、暖かい拍手が…」
アイリス「そうだよね…アイリスもその方が良いよ!」
紅蘭「そっか…そうやね!」
レニ「ああ、でも!いつもお客さんのことを考えている紅蘭が、ボクは好きだよ。」
紅蘭「ありがとう、レニ!
また考えるわ。」
アイリス「そうだよ、普通の拍手の方がいいよ!」
紅蘭「普通の?」
レニ「ごく普通の。」
もはや紅蘭の「普通」レニの「ごく普通」は合言葉のようですね!(^^)
全員でちょっと笑うと、もう一つの本題の話題へ。
アイリス「ねぇ、すみれが言ってた待ち合わせ場所って?」
レニ「柳橋の袂……あっちだね!」
レニが舞台奥(斜め上手)を指しながら言う。
紅蘭「よっしゃ!行くで〜!!」
紅蘭が歩き出すと、その後ろにアイリスが、そのまた後ろにレニがついて並んで歩き出す。まるで行進みたい!
紅蘭「だから〜〜恐れない〜〜!」
アイリス・レニ「おー!」
紅蘭「失敗を〜〜恐れない〜〜!」
アイリス・レニ「おー!」
紅蘭「爆発を〜〜恐れない〜〜!!」
アイリス・レニ「ええ〜〜!?」
あのぉ……紅蘭、爆発は恐れてください。(^^;;
「書棚」サクラへ戻る <BACK NEXT>