さて、所変わって。紗幕がおりた舞台はどこかの街角…銀座に近い場所でしょうか。
下手側に石橋の袂が見えて、舞台中央下手よりの街灯の下で歌ってバイオリンを弾く一人の男が。
その側にいるのは背負った赤ん坊をあやす母親一人だけ。弾き語りの男に、1枚恵んで下手へと歩いていきました。
しかし歌っている歌………「♪わたしは〜マリモ〜〜 マリモブルース〜〜」って、いったいどんな歌なんですか;;
曲が終わってバイオリンを下ろすと、帽子も取ります。その帽子の下から現れた髪形は……

優作「……まずまずだな。」

ってあなた優作だったんですかー!?(驚)
うんうんって頷いて、バイオリンをしまうために開けっ放しにしていたケースを見て、先ほど入れてくれた一枚を手にします。
ちなみに、マリモブルースは特に最後の↑フレーズ以外は歌詞が決まってないのか日によってまちまちでした。

優作「おやおや…(ピンッと小銭を弾く)
   久しぶりに、うまいもんでも食うか。」

バイオリンをケースに入れて、帰り支度をして立ち上がると、丁度いいタイミングで上手から威勢のいい声が。

政「メロンパ〜ン、メロンパ〜ン!モダンなメロンパンはいかがでしょうか〜?
  外はサクサク!中はふっくら!インケツメロンパンはいかがでしょうか〜?」

ってまた政さんですか!(^^;;
しかも、また売り物が変わってるし…首から岡持ちをさげての売り歩き。
ちなみにメロンパンが産まれたのは本当にこの時期(大正末期)で、モダンもモダン。最先端の新しい菓子パンだったみたいです。

優作「おう!…一つ貰おうか。」
政「ありがとうございます!(優作からお金を受け取る)
  …あの、これ……」
優作「ああ、釣はいいよ。」
政「足りないんです。」
優作「たりっ…な……」

カッコつけたのに〜(^^;;
驚いて振り返ると政が愛想のいい笑顔で説明を始めます。

政「一個50銭なので、10銭だと…(パンをちぎって)このくらいですかね。」

はい、と10銭分のメロンパンを渡す政。もう、本当に一口二口分。(^^;;
受け取った優作は……

優作「な…な…なんじゃあ、こりゃあ!」
政「メロンパンです。」

お約束の言葉を言ったんですが、政に冷静につっこまれてました。(笑)
そうされてはねぇ…受け取るしかないですよね。

優作「音楽で飯食ってくのも…甘かねぇなぁ!」
政「ありがとうございます!」

スタスタと一口分のメロンパンを持って上手へと去っていく優作…大変ですね;;
その後姿にお買い上げのお礼を言った優作は、再び売り歩き。

政「メロンパ〜ン!メロンパ〜ン!」

と、そんな政の後ろ、下手から親方が黙って走ってきます。

政「あ、親方!どうしたんです、そんなに急いで。」

もちろん、顔見知りの政は親方に声をかけますが、立ち止まった親方は政を一瞥してははは、と愛想笑いをしてすぐにまた走り出そうとしています。

政「ちょ、ちょっと親方!どうしたんです、水臭いなぁ…ほら、政ですよ、政!」
親方「あ、ああ〜政か!」

再び呼び止められて、今度は立ち止まって話し出します。
んー、でも親方が政を忘れるなんて…?

政「(岡持ちを舞台の奥に置いて)暮れにたくさんメロンパン買ってくれたじゃないですか。
  夏は、たしか豚丼を……」

にこやかに立ち話を始めようとした政の鳩尾に突然拳をつきたてる親方!
衝撃で体を曲げた政の首を掴んで顔を無理矢理上に向かせるんですが、政は何がなんだかわからず混乱気味。

政「な、なにするんですか親方…!俺ですよ……!!」

苦しそうに訴えるんですがそんなことに耳を貸さない親方が大きく口をあけると、政を口をあけて……
まるで何かが移動したように、親方が倒れて政の顔つきが険しくなります。
肩をぐるりと回すと、倒れた親方を人目につかないよう、石橋の袂の陰に隠してゆっくりとした動きでメロンパンの岡持ちを持つと

政「…メロンパーン、メロンパーン。」

再びメロンパンを売りだすんですが、先ほどとは声のトーンがまったく違います。
……これは、もしかして…
と、そこに上手から通りがかったのは武田。
いつものジャケット姿なんですが、毛皮の長いマフラーを首にかけて、ふちにファーがついた白手袋なんてして…いつもと違ったちょっと上等なものを身につけています。

武田「お、メロンパンか。小腹がすいたな〜
   おう!!(妙にカッコつけた動きの後、指をびしっと上に突き上げて)メロンパンくれ!!」
政「ありがとうございます。」

ゆっくりとした動きで武田に近寄ると、武田が政に気づいて顔を上げます。

武田「あれ?お前、政じゃねぇか。(一瞬、動きを止める政)
   そうか、また商売変えか。(上手に歩きながら)
   ま、いくら変えてもいいけどよ、やっぱ商売ってのは儲けなきゃいけねぇな。
   そこいくと俺なんぞは…今、ボスがいねぇからよ。
   その隙に組のみかじめ料ちょいとごまかしちゃったり(懐にしまうジェスチャー)してな
   今年は意外と、羽振りが良かったりするんだよねぇ〜」

と、ニヤニヤ顔で手袋とマフラーをいじる武田さん…ははぁなるほど。それでそんな格好になってるんですね。
でもそれってずいぶんと大それた行為じゃありませんか;;
で、武田がいい調子で喋っている間に、政はおかもちをまた地面に置いて、ゆっくりと武田に近づき…

武田「だからお前もよ……っ!?(がっと首を掴まれて口を開けさせられる)
   な、なにすんだテメェ…ぐ…ぐぁぁぁっ…!!」

先ほど、自分にされた行為を今度は武田に!!
そして同じく…口から口へ何かが移動したようで政は気を失って倒れ、武田は体を馴染ませるかのように首を一回回すと、マフラーを掴んで両手を挙げて深呼吸。
今度は政をほったらかして下手へと歩いていこうとするんですが、下手から険しい顔で現れた西村に立ち塞がれて無表情で足を止めます。

西村「武田!!……こんなところにいやがったのか。
   てめぇ…組の決めたみかじめ料勝手に変えて、銀座の旦那衆から余計に分捕ってるらしいじゃねぇか。
   全部親方から聞いたぞ!!」

親方、本当に律儀ですねぇ……あの後すぐに説明したんですね。で、西村はそれを聞いて武田を探しに来たと。
ですが、今の武田は、怒鳴られても胸倉掴まれても焦りません。
そのまま落とし前をつけるのかと思ったんですが、西村さんの目には別の人物が映ったようです。

西村「おい…そこに倒れてるの、政じゃねぇか?
   (武田から離れて、政の側へ)おい、政!しっかり……ぐっ!?」

膝をついて政の肩を軽く揺すっていた西村ですが、背後からまふらーで突然首を絞められ、咄嗟に立ち上がり、腕に力をこめます。

西村「てめぇ…!!いくらバレたからって、この俺にっ…手ぇ出すなんざ……
   (力ずくでマフラーを剥ぎ取り)百年早えぇんだよ!!」

振り向きざまに右ストレート!…をいとも簡単に止める武田。

西村「…お前……武田じゃねぇな。」

この普段からはありえない武田の強さに、初めて驚愕の色を見せる西村さん。そして、その隙をつかれて今度は両腕で正面から首をつかまれ、先ほどから繰り返されている光景となり

西村「ぐっ、あああぁぁ!!」

またも、口から口へ。倒れる武田に、今度は右ひざを回してみる西村さん。今までで一番屈強な体ですよね。
さて今度こそ、と顔を上げたところで上手から人の気配。慌てて倒れている人々に混じって一番下手側に寝転びます。
なんか、舞台に大の男が四人も倒れてるってすごい光景ですね;;
そこに上手から入ってきてしまうのは川岡刑事。なんだかたいそうお疲れのよう…

川岡「はぁ…はぁ…!なんだなんだ、ひどい目にあったって、どわぁ!!」

ああ、やっぱりそりゃこの光景には驚きますよね。(^^;;

川岡「…(こちらの顔を向けながら)人がたくさん倒れてる…った、大変だ!事件だ!!
   ええっと、こういうときは……おまわりさんだ!おまわりさーーん!(下手に駆けながら)
   って俺だ!!(爆)
   ど、どうしよう…こういうときは!(手を前に出して)いくぞ!えい!えい!えい!うん。」

一人で気合を入れてみました。(笑)
三回目のえい!で左の人差し指に右手を添えて、忍者が忍法を使うオーソドックスのポーズで締めて、うん。と寂しげに頷いてから改めて状況を確認すると、武田で目が留まります。

川岡「あれ?…こいつとは前世でハエ仲間だった気が……(近づいて)
   ってベロちゃん!ベロちゃん!!しっかり!」

駆け寄って、武田を助け起こして頬を何度も打つと、意識を取り戻しかける武田。ってか、あれは前世の記憶として落ち着いてるんですか。(^^;;
その様子に安心した川岡は次の知り合い、親方も発見してそちらに向かって行きました。
ゆっくりとした動きで身を起こそうとする武田ですが、川岡が離れた隙に起きた西村から足で腹に一撃を食らってまた倒れてしまいます;;

川岡「ん?なんだお前…(一人起きた西村を見て)怪しいヤツだな。
   (両手を挙げて無抵抗を意思表示する西村)おいお前!この状況を説明してみろ!」

この台詞も、後半ではギャグ台詞になってましたね。
7日・昼は「この状況を説明してミケランジェロって聞いてねぇな;;」
7日・夜は「この状況を説明して見て見ぬふり〜…いいかっ!」
でした。7日の夜はあまりの出来に西村が額に手を当てて唸ってしまってましたが。(笑)
でもすぐに、まぁ続きをどうぞとジェスチャーで振ってましたが。
そしてさらに川岡刑事が尋問しようとするんですが、それよりも早く舞台中央で西村の手が近づいてきた川岡刑事の首へ!!

川岡「ぐわっ…こ、この状況は……昨日のっ…」

思い当たる節がある川岡刑事は口をなるべくあけないようにこらえていますが、うーん…
と、自力で気がついた武田がその光景を見て、慌てて止めに入ってきます。

武田「ダ、ダメですよアニキ!こいつ刑事なんだから!!」

が、時すでに遅し。倒れる西村に代わって、川岡刑事が武田の首を絞めてきます!

武田「うっうわ!なにするんだ、カワちゃん…!」

そして、次は親方、政と気がついて…

親方「武田さん!川岡刑事、何やってるんですかって、うわーー!!」
政「なにやってるんですか!ってうぎゃーー!!」

四人でとっかえひっかえ。なんかめちゃめちゃ混乱状態です。(^^;;
誰かが首を絞めるのを止めては弾かれ乗っ取られ、最後はもう肩に触れるだけで悲鳴を上げる状態。
そのごちゃごちゃ状態のまま暗転。だ、誰に乗り移ってるんでしょう……幻夜斎…
さて、緊迫した音楽が流れる中、紗幕が静かに上がると暗闇に声が響きます。

マリア「ええっ!?」

その一声と同時に舞台前方のみに照明が入り、半円状の机に等間隔で並べられた椅子が7脚。
中央の椅子のみ形が違います。その椅子には大神さんが座っていて、上手側のすぐ隣りの椅子にマリア、そしてカンナと居て
反対側では椅子を一つ空けてさくらが座って大神さんに注目しています。
どうやらここは帝劇地下の作戦指令室みたいですね。

マリア「それで真冬の隅田川に飛び込んだんですか!?」
大神「ああ。(包帯を巻いている右腕に触れて)危ないところだった…
   でもまあ、水練は得意だからね。」
カンナ「(ちょっと笑いながら)いくら水練が得意だって、真冬の隅田川だぜ!?」

うんうん、と頷くマリアとさくら。
でも、真冬の隅田川と水練に関してはマリアとカンナは人の事言えないような過去があったような…(特にマリア)

さくら「風邪引かないでくださいね。」
大神「ああ、玉子酒を飲んだよ。」

あ、一応民間療法ですが対処してたんですね。一応はほっと胸を撫で下ろしてます。
うーん……まぁ、大神さんは丈夫ですから。

かえで「…で、大神くんは大丈夫なの?」

舞台奥の暗がりからすっと登場してきたかえでさん。
(舞台中央に黒布の衝立があり、そこから出てきたみたいです。)
そのかえでさんを迎えて全員立ち上がります。

大神「俺は、大丈夫です。それより、アイリスは…」
かえで「ええ、今横にさせたわ。ちょっと怖がってるけど、大丈夫よ。」
大神「良かった……」(同じく、ほっと目線を交わすマリアたち)
かえで「(一つ頷いて)…ね、みんな聞いて頂戴。座って。」

手で椅子を示し、全員が再び椅子に座ると(かえでさんはさくらと大神さんの間の空席に座ります)
かえでさんは机の上で手を組み、口を開く。

かえで「今回の事件、わたしなりに整理してみたんだけど…
    みんなも知っての通り、昨晩、幻夜斎は猪吉に成りすまし、支配人を襲った。
    おそらく、支配人の体に乗り移りたかったのね。
    けど支配人は隅田川に飛び込み、川を泳いで逃げた。
    そこに通りかかった川岡刑事に乗り移って、すみれの家に行き
    メイドに乗り移って…アイリスに襲い掛かった。」
大神「……ということは、ヤツは誰にでも乗り移れるということか。(おそらく、と頷くかえでさん)
   だとしたら厄介だな…」
カンナ「けどよ、どうしてあいつはアイリスばっかり狙うんだ?」
かえで「おそらく、何らかの理由で強い霊力が欲しいのね。」
カンナ「(ガタッと立ち上がって)じゃあ、あいつここに来るな……だってアイリス上にいるもん!」

はっとなり、一斉に腰を浮かせようと体を動かす面々ですが、それを大神さんの一声が止めます。

大神「待て!…マリアは二階の警備を。」
マリア「了解です。」
大神「かえでさんは、劇場の周囲の見回りを。」
かえで「わかりました。」
大神「カンナの任務は、敵を油断させることだ。こちらの警備が手薄なように見せかけるんだ。」
カンナ「わかった!」
大神「さくらくん。君には大事な話がある…聞いてくれ。」
さくら「はい…」

次々に指示を出し、それを受けて次々と舞台の奥の暗がりへと進んでいく三人(そこから上手、下手に別れているとは思うのですがよく見えません;;)
に続いて、さくらもそうなるだろうと構えていたのですが、改めて間をおいての話にさくらさんはもう一度座って指示を待ちます。
大神さんは立ち上がって、机のラインに沿って上手へと歩いてから話の続きをはじめます。

大神「…考えてみたんだが、幻夜斎が悪霊だとすれば……切っても、また復活する。」
さくら「そう思います。」
大神「ということは、俺たちに奴は倒せないということだ。」
さくら「……………」(解決案を言いたくても、思い当たらないで目を伏せる)
大神「だがはたしてそうか?(顔を上げて大神さんを見つめる)
   多分奴には肉体は無いんだ。霊魂のようなものだとすれば、それを封ずる手段があるはずだね?さくらくん。」
さくら「封ずる手段……(記憶を辿るように目線を下げ)!!
    はい!我が真宮寺家に伝わる、破邪封印の奥義!」

そ、そんなものがあったんですか……大神さんは米田さんから司令の座を受け継ぐときにこれらの情報を知ったのでしょうか。
事態解決の糸口を掴んだ手ごたえを感じたさくらさんは笑みを浮かべますが、大神さんは険しい顔のままさくらを見つめます。

大神「その破邪封印の奥義が必要なんだ!さくらくん…君は十分に注意するんだ。
   君が、こちらの切り札だ。いいかい、絶対にアイリスの側を離れるな!奴はここに来る!必ず来る!!」
さくら「大神さん…まさか、幻夜斎を誘う気ですか!?」

驚いて立ち上がるさくらから目線を外し、大神さんは背を向けて話を続けます。

大神「…奴を封じない限り、ずっと奴の影に怯えることになる。
   決着をつけるのなら、早い方がいい。
   ……アイリスに触れるものは誰であろうと切れ!」
さくら「!!」
大神「さくらくん………これは命令だ。」
さくら「…はい……!」

それが、任務だから。
うつむきつつもしっかりと返事をしたさくらさん…たとえ誰であっても。顔見知り、劇場の仲間、花組の仲間、そして大神であろうとも。
必ず誰かであるのならば…さくらさんにとって、残酷すぎる相手ではない事を願います。
緊張感が絶えないまま、舞台は暗転。紗幕の代わりに左右は黒い布ですが、中央部分は背景が下がってきます。大きな鉄の引き戸の壁。そこには「大帝国劇場裏口」の看板が。
舞台は劇場の外へと移動したようです。
戸の中(劇場の中)から出てきたのは、カンナ一人。静かに戸を閉めて数歩前に出てくるとわざとらしく上を向いて大声を上げます。

カンナ「お〜〜い、アイリス〜〜〜!
    一人でさびしくないかぁ〜〜!?
    あたいはちょっくらたい焼き買ってくるからよぉ〜!
    ちぃっとばっかし時間が掛かるかもしんねぇけどよぉ〜
    いいこで、一人で、留守番してろよぉ〜〜!!」

……カ、カンナさんわざとらしすぎ。(^^;;
「よしっ」じゃないですってば。(笑)

カンナ「!…人の気配!!」

素早く下手側の書割と黒布の間くらいにある街灯の影に身を隠すカンナ。
それとほぼ同時に上手から一組の男女が歩いてきます。女の方はクリーム色のコートに薄桃のショールを顔に巻いて、男は緑のチェックのスーツにきっちりとした七三分けに黒縁メガネ。
見た感じ普通のカップルですが…女性の方が先に歩いてますね。

女「活動ガラガラだったわね。」
男「は、はい!で、でもそれは仕方の無いことなのです。」
女「どうして?」(立ち止まって振り返る)
男「はっ…(急に見つめられて動揺してメガネを直す)…そ、それはですね!
  ま、まだ正月も三日で、日本中お屠蘇気分なのですから!」
女「それもそうね。(やや俯いて)でも…ガラガラでよかったわ。
  だって幸男さんと(ぎゅっと手を握って)こうして手を繋いで見れたんですもの♪」
男「は、ははははいぃ!!」
女「ねぇ、何か食べていかない?」
男「はい!結構ですね!」
女「折角銀座に来たんですから…洋食にしましょ!」
男「はい!結構ですね!!」
女「洋食と言ったら煉瓦亭」
二人「ね♪」

ハンバーグ〜エビフライ〜と手を繋いだままスキップして下手へと……ほ、本当にただのカップルだったんですね;;
いやもう、ラブラブですな。(笑)
ちなみに、ここは少し7日の昼から変更点がありました。「どうして?」と見つめられたときに男の方がつい「はうっ…ビューティフル!」と本音を言ってました。(笑)
その後お屠蘇気分の話に入ってましたね。
そんな、ただの一般通行人だった二人が去った後、街灯の影から出てきたカンナはよくわからない怒りに取り付かれているようです。

カンナ「ってなんなんだよ、この忙しいときに!」
かえで「カンナ〜?」
カンナ「やべっ」

再び街灯の陰に隠れると同時に、戸が開いて中からかえでさんが出てきます。
きょろきょろと辺りを見渡して…

かえで「あら、変ね…今カンナの声が聞こえた気がしたんだけど…」

首を捻るかえでさん。そこに上手から先ほどの混乱を引きずったままの親方が歩いてきました!

親方「うわ〜〜!」
かえで「親方?(フラフラしている親方の肩に触れる。)どうしたの、親方。」
親方「え?あ!かえでさん!いやもう…なんだかとんでもない目にあいましてね…!!」
かえで「とんでもない目?」
親方「はい(額を拭って)……あ、中で話しましょう…」
かえで「ええ…ちょっと大丈夫なの、親方?」
親方「は、はい…」

親方を気遣いつつも、二人で中へ。戸が閉まると同時にカンナがまたも前に出てきて

カンナ「なんだよ、かえでさんひょこひょこ出てきて〜!
    これじゃあ、あたいと隊長の計画台無しじゃないかよ!」

いや、今のはカンナが騒いでいたからですよ。(^^;;
しかし、親方がここに辿り着いたということは一応はあのごちゃごちゃに決着が付いたんですね。
いったい誰の中にいるのでしょう……と、再び上手から人の気配!隠れるカンナの目の前に現れたのは今度は川岡刑事。

川岡「ふぅ〜驚いた!一度ならず二度までもひどい目にあった…!!
   これはふし…(看板を見て)あれ?大帝国劇場裏口…?
   ってことは、ここは!大帝国劇場裏口!?って当たり前だなー…」

微妙なアドリブ台詞でしたね。「二度も言ってしまった…!」な日もありました。あと、ビューティフル!が入った辺りからは消えてましたね。<くりかえし

川岡「な〜んかここの連中怪しいんだよなぁ……(ちらっと建物を見て)
   よーし、潜入捜査だ!!」

ってそれは警察でもありなのか!?ここもアドリブあり。「潜入捜査さ!」だったりふざけて「潜入捜査さささ!!」と言ってたり。
でもこれもビューティフル!以降、普通に言ってましたね。

カンナ「おい、コラ川岡!」

まぁ、どちらにしても今余計な人間に入られるわけにはいきませんものね。
川岡が戸に手をかける前にカンナが街灯の陰から出て声をかけると、予想以上に大きく川岡は驚いてカンナに気づきました。

川岡「うわっ!!って脅かすな!」
カンナ「お前…川岡じゃないな。さては、お前幻夜斎だな!(え?となる川岡刑事)
    あたいが退治してやる!覚悟しろ!!」
川岡「ってうわぁ!!」

イキナリ殴るかかるカンナから咄嗟に逃げる川岡刑事ですが、まぁカンナが本気を出したら捕まえるのは容易いことで…

川岡「ぐわぁ!こ、この状況は…!!」
カンナ「待てーー!!」

とまぁ一度は捕まったんですが流石に川岡的には三度目のピンチですから、今度は必死に逃げます。(^^;;
下手へと走り出す川岡を追いかけてカンナも下手へ。

このシーン、けっこう無理矢理だなぁと思ってたんですが7日の昼から少し変わってました。
カップルの「ビューティフル!」ネタを伏線として、カンナが話しかけたときの川岡の第一声が「ビックリさせるな!」とかではなく
「び、美人だね。」とか「ビューティフル!」になってたところを受けてカンナが「お前…川岡じゃないな!あいつはそんなこと言わん!!」と
確保に乗り出してました。(笑…ちゃいけないんだろうけど、なんとなく納得できる理由だと思いません?)

カンナが完全に裏口前から離れたところで、マリアが中から顔を覗かせます。
珍しく上着のボタンが外れてて、ジャケットを羽織っている感じになってます。

マリア「カンナ?(辺りを見渡し、外に出て腕組み)
    どこ行っちゃったのかしら…アイリスの部屋を固めてって言ったのに…」

マリアはマリアで警備に当たっていたみたいですね。
さて、次に上手から転がり込んできたのは政!

政「ひぃぃぃぃっ!!怖いよぉ……怖いよぉぉ!」

うずくまってガタガタ震える政。あ、あのごちゃごちゃ状態は政にとって相当な恐怖を与えたみたいですね;;
そんな様子に、マリアは静かに近づいて、そっと声をかけてみることに。

マリア「……政さん?」
政「?(ゆっくりと顔を上げて)…うわあぁぁ!!
  (咄嗟に距離をとって、銃を構えるマリア)撃たないでくださーーい!!
  ウチの子、まだ、おっぱい吸ってるんですー!
  (体育座りになって)…僕はまだ死ねませーーん!!!」

いつもの政の口調に、マリアはふっと構えの姿勢を解くと、銃をホルスターへと戻します。

マリア「…馬鹿ね。(近づいて手を差し伸べて)立てる?中でお水でも飲みましょ。」
政「はい……!」

よいしょっと両手で立たせようとするんですが、あれは政のお腹が邪魔だったのかな?
上手く立ち上がれず、政は転げてしまいました。(^^;;

マリア「…デブ!」
政「デブじゃありませーーん!!」

そして、一言言って先に劇場の中に入ってしまうマリアを、自力で起き上がって追う政。

―――7日・昼夜―――――

ここは、早くからアドリブを入れてましたね。
昼公演では「デブ」と言われた政がすぐにマリアの後を追わずに

政「デブって言う方がデブなんです〜」

とある意味お決まりの返し言葉をいっちゃったもんだから…

政「撃たないでくださーーい!!!」

ちゃっかりと聞きつけたマリアさんが戸から怖い顔で銃を構えてますよ!!(^^;;
無抵抗です!出来心です!ノリだったんです!!という感じで黙って手を上げていた政ですが、マリアさんは厳しく戸を閉めてしまいます。
取り残されてしまった政はべったりと戸に張り付いて

政「マリアさーーん!!…ビューティフル〜〜〜!!!」

と、まるで合言葉のようなフォローに、一応戸が開いたので中へ……政、不用意な発言は命を縮めますよ;;
で、ちなみに夜はといいますと。
「立てる?」と手を差し伸べたら普通に立ち上がったんですよ。あれ?と思っていると、なんだか自然な流れで政がマリアの背中に飛び乗り、マリアが政をおんぶしている状態に。

マリア「……政さん。」
政「撃たないでくださーーい!!」

いや、その体勢で言ったって!(爆)
一応そのまま戸の中へと入っていきましたが……あの後、マリアに灸をすえられたりしてたりして……;;

―――――

政が後ろ手で戸を閉めると、間髪いれずに上手から西村の声が。

西村「武田〜〜!!くっそ、たしかにこっちに来たはずなのに……武田――!!!」

に、西村さんは正気みたいですね。武田を探して、そのまま上手へと走り去って行きました。
そしてそれの入れ違いで入ってきたのが、まさに今探していた武田!!

武田「ええっ!?マジッすか!悪霊って…オバケですか?この真冬に?」

確認する相手は紅蘭とレニ。すみれ邸からの帰宅途中で武田と会ったみたいですね。紅蘭は肩掛け鞄をしてますね。
「冗談でしょ〜」っと軽くあしらう武田ですが、二人はもちろん真剣です。

紅蘭「ホンマや!あんただって乗り移られたんやろ!」
武田「あ…へいへい!こう、最初にかーっと首絞められて
   そしたら、口からこう、う〜〜って入ってきて。」(マフラーで入ってきたと表現)
紅蘭「え、口から入るん!?」(嫌そうな顔。レニも口元を押さえて嫌な感じのようです。)
武田「ええ、そんな感じでした。で、そうすると意識がすーって遠退いて
   で、また口からぐえぇぇって出てった感じがすると(またもマフラーで表現)
   ふぅ〜〜って意識が戻ってくるんですよ。」

武田のそこそこにわかりやすい説明に「なるほどなぁ」と頷く紅蘭。
ですが、その話を聞いたレニはすっと手のひらを胸の前に出して話に入ってきます。

レニ「ちょっと待って。ベロムーチョさんに乗り移った悪霊が出ていったっていう証拠はどこにもない。
   ベロムーチョさんが言い張ってるだけだ。」
武田「えっちょ……」
紅蘭「せや!ホンマに武田はん?」

レニに指摘され、改めて疑りの目を向けると、武田は勘弁してくださいよ〜といった風情で二人を見つめますが
二人は必要以上に武田に近づこうとはせず、上手からさささっと下手の街灯の前辺りに移動してしまいます。

武田「だって、普通乗り移られてたら自分で言わないでしょ!」
レニ「裏の裏ってこともある。」
紅蘭「あやしい!」
武田「ちょっ信用してくださいよ〜!(レニ、何か思いついたのか紅蘭の耳元に一言)
   あ、ちょっと内緒話はよくないですよ!」
紅蘭「(聞いてない。レニの耳打ちを受けて)そらええ考えやわ!
   よ〜し、ほんなら…音楽スタート!!」

にこやかに紅蘭が宣言すると、高らかにホイッスルの音が鳴り、続けてノリの良いサンバのリズム!!
そう、サンバが踊れれば武田だろうと!(笑)
もちろん武田は「ベロベロムーチョ、ベロムーチョ!!」と歌いながら舞台を右へ左へと踊りまくります!
下手から上手へと戻って行ったあたりでレニが一歩前に出て両手を大きく上げます。

レニ「ストーップ!…本物だ。」
紅蘭「間違いない!」
武田「…だから最初からそう言ってるじゃないですかー!!」

まぁまぁ、武田さん。これで身の潔白が証明されたんだからいいじゃないですか。
客席が武田の怒りをスルーすれば、紅蘭とレニはさらに気にした風も無く次の話へと進めてました。

紅蘭「あ!なぁなぁ武田はんやのうて…庭を見てきます言うた親方に乗り移ったってことは考えられへん?」
武田「俺が通りがかったとき、政が居て……親方が倒れてた!!」(はっと目を見合わせて)
レニ「親方だったら大変。みんなに知らせなきゃ!」

こっちはこっちでターゲットを絞りこんでますね。うん、と頷いて戸をあけて素早く中へと入る紅蘭とレニ
それに一歩遅れた武田は

武田「でも、あの時ごちゃごちゃしてて誰が誰だかわからないっすよ、正直な話!!
   (閉じられてしまった戸に張り付いて)……って俺どうすればいいんだよ?」
西村「…貴様は落とし前をつけちまいな。」

置いてかれて首をかしげる武田でしたが、下手から低いトーンの西村が睨みをきかせています。

武田「アニキ!(近寄ろうとしましたが、ただならぬ雰囲気に思いとどまる)
   あ、あの…アニキに、悪霊さん取り付いてませんよね?」
西村「うるせぇ!!武田…てめぇ、組で決めたみかじめ料勝手に値上げして差額を懐に入れやがったな。
   到底生かしちゃおけねぇ!!!」
武田「す、すすすいません!!つい出来心だったんです!!」

西村のドスが聞いた言葉に、武田は青ざめて土下座をしますが、今回はそんなことじゃほだされませんね。
平に平に頭を下げる武田の目の前で足を止めて怒鳴りつけます。

西村「いいや勘弁ならねぇ!!いいか、武田!!(はいっと条件反射で立ち上がる)
   組の金に手ぇつけたら、東京湾に(右手で打ち)沈むって(左手で打ち)
   (最後に額に命中させて)相場は決まってんだよ!
   (逃げ腰の武田の首根っこを両手で掴んで)政治家や官僚じゃああるめぇし
   ごめんじゃすまねぇんだよヤクザは!!」
武田「す、すすすすすいません〜!!!」
西村「待て、武田!!!」

とにかく誤り倒す武田ですが、逃げるときは逃げますね;;
謝りながら下手へと走っていくと、西村もそれを逃がさず追いかけます。
一瞬誰も居なくなった舞台ですが、すぐに戸が開いて、中からマリアと政が出てきます。

マリア「もう大丈夫ね。」
政「はい。」

あ、大分落ち着いたみたいですね。よかった…で、マリアさんはお見送りに出てきたというところでしょうか。
でも、簡単にはいきません。下手に下がったはずの武田がまた直ぐに下手から出てきて「アニキ、それだけは止めて下さい!!」と懇願しています。
が、それをいまの西村が聞くわけも無く、助走をつけた跳び蹴りを武田にお見舞い!!!7日では「だんだん強くなってるよ!」とつい本音が。(爆)
その勢いで舞台中央へと飛ばされた武田の上に乗り、さらに首を締め上げる西村にマリアさんはやや呆れ顔で近づいていきます。

武田「わーー!!アニキ、勘弁してください〜!!」
マリア「ちょっと二人ともいいかげんに……」
武田「あ、悪霊〜〜!!!!」
マリア「!?(すっと一歩引いて銃を構える)みんな、幻夜斎いたわよ。」

ってええっ!?(^^;;
でも、マリアさんのその声に、二刀を手にした大神さんと、肩掛けバッグをしたままの紅蘭とレニ、そして下手から丁度良く帰ってきたカンナが合流して武田と西村を囲みます。(政は輪から離れたところで事態を見ています。)

カンナ「どっちだ!?」
マリア「わからないけど多分西村。みんな、油断しないで!」

ずらりと囲まれた様子に気づかずに武田に落とし前をつけてる西村ですが、つけられてるとうの武田は即行気づいて西村に「アニキ!アニキ!やばいっすよ周り見てください!」と必死に訴えます。
その訴えを最初に聞いたときは、聞き耳を持たなかった西村さんですが、ちらりと自分の目で辺りを見渡したときにそれが事実だと知り、武田の落とし前を一時中断することに。

西村「いや、これは身内のことで…」
マリア「動かないで!!」
西村・武田「はいぃ!!」
紅蘭「正体表し!」
大神「幻夜斎、覚悟しろ!」

い、いやちょっと…とうろたえる二人ですが(客席はこの二人がシロだとわかってますが、花組はたぶん見ていないし解らないですものね。)

マリア「動かないで!!動いた方を撃つわよ。手は後ろ!」

素晴らしい指示ですね。(笑)
マリアさんが撃つといったら撃つのを知っている二人は素直に従っておきます。そんな二人の背後では紅蘭が鞄の中から黒くて太いワイヤーみたいなものを取り出しています。

紅蘭「縛ってまお!」
カンナ「ほら!覚悟しやがれ!」

反論を許さずにぐいぐいと締め付けるカンナに「いててててっ」「なんでこんな目に〜!」と西村と武田の悲鳴が聞こえますが今はそれは聞いてられないですものね;;
これから二人を徹底的に調べるのかと思ったその瞬間!

親方「ぐわあああ!!」

腕を押さえた親方が戸の中から転がり出てきます!それに続いたのはかえでさんと荒鷹を構えたさくらに守られたアイリス!

マリア「親方!?」
大神「さくらくん、親方なのか!?」
さくら「いきなりアイリスの部屋に入ってきました。ですから…!」

すこしばかり傷をつけたと…そして、それを肯定するかのように親方は「あーっははははは!」と不気味な笑みを浮かべて立ち上がると

親方「ふんっ!!」

気合の声をともに舞台の上空で火薬が弾け、舞台は強制暗転で完全な暗闇に!

大神「みんな、気をつけろ!!」
紅蘭「……なにするんや!」
マリア「…誰!?」
カンナ「あ、あたいだよ!」
西村「抱きつくな武田!」
かえで「ああ〜ん、そこはダメぇ〜」(笑)
カンナ「ど、どうなってるんだよ〜!」
大神「落ち着くんだみんな!さくらくん…アイリスに触れるものは誰であろうと切れ!」
さくら「……はい!」

ここでようやく暗転終了…舞台では基本的な立ち位置こそ変わらないものの、本当に西村が武田を抱き上げていたり、大神さんの足にカンナがしがみついてたりして驚くには十分な状態でしたね。

カンナ「(飛びのいてから)うわぁ!…だ、誰だ…誰が幻夜斎なんだ!?」
大神「親方!!」

辺りを警戒しつつも、中央で大の字になって倒れてしまっている親方のそばへ。
三歩分あけたところに二刀を置き、親方に駆け寄ります。

レニ「隊長、気をつけて!」
大神「(頷いて、親方の肩に手を置く)……ふんっ」

がきっと背後から気付けを行うと、親方はゆっくりと目を開けて、辺りを見渡します。

親方「あ、あれ……あっしは……(すぐ後ろに居る大神を見て)あれ?大神さん!
   (立ち上がって辺りを見渡す)あ、皆さんもおそろいで。どうかなさったんです?」

全く事情が飲み込めていない親方を、警戒心を持ったまま見つめる面々。(この間に、大神さんは再び二刀を手にしています)
どうしたものかと思っている最中、かえでさんだけが険しい表情で親方を指差します。

かえで「みんな、騙されちゃダメよ!この男よ!幻夜斎はまだこの男の中に居るわ!!」
親方「ええっ!?」

それぞれに目配せをする花組。

大神「…レニ、アイリスを頼む。(了解、とアイリスをさくらの後ろから自分の後ろへと連れて行くレニ。)
   さくらくん!」
さくら「はいっ!」

ゆっくりと、荒鷹の刀身を親方に向けて、鋭い目線を送ります。

親方「さ、さくらさん!?ひ、ひいぃぃっ!!」

構えから攻撃に転じた瞬間、一振り目は親方に向かわせたんですが、二振り目からは隣にいたかえでさんに!!
この間に、残っていた花組以外の面々は「向こう行ってろ!」とカンナの誘導のもと、下手へ。親方も一緒に下手へと行きます。
そして親方の代わりに全員に囲まれたのはかえでさん。

かえで「な、なにをするの!?」
大神「語るに落ちたな、幻夜斎!!かえでさんは親方の事を、この男などとは呼ばない!」

そう、それは決定的な証拠となって花組全員が同時に気づいてました。
ですから大神さんはかえでさんから一番遠いところに居たレニにアイリスを守らせたのですね。
一方、かえでさんはショックを隠しきれない顔をしていたんですが、大神さんの指摘にニヤリと口端を吊り上げて笑い出します。
その座りなおしての胡坐のかき方は普段のかえでさんからは考えられないワイルドさ。

幻夜斎「ふっははははは…バレちゃあしょうがねぇなぁ。
    (よいしょっと立ち上がってマリアを見る)ほぉ〜撃っちゃうの?
    ここか?(脳天)ここかぁ〜(心臓)まぁ、そのかわりこの女……死ぬぞ。」

くっと銃口をかえでさんの体から下げるマリア。それを見かねたカンナが「このやろうっ!」と殴りかかろうとしますが
相手の体がかえでさんなのを意識しているようで、切れが悪くすぐさま返り討ちにあってしまいました;;
カンナが苦しそうに数歩後ずさると、かえでさんの体に常備されているのか太ももの部分にあった小刀を抜いてアイリスに襲い掛かろうとしますが

さくら「はいっ!!」

間一髪、さくらさんがアイリスとの間に割り込んでそのまま打ちかわします。
最初こそ躊躇っていたさくらさんですが、何とか刀を持っている手を掴み身動きが取れない状態にして刀の刃を裏返し
みねうちとして一撃を加えます!そのショックで小刀も落とし、舞台中央付近部分でカンナが腕をとって動けなくさせています。

カンナ「紅蘭!!」
紅蘭「しびれん棒くん、二号〜!!」

ぽちっとな!とスイッチを入れてすみれ邸と同じように肩に当てると、なんとカンナにまで感電!!に、二号になって性能が良くなりすぎた!?
思わず「カンナ!?」と肩に手を置いたマリアさんですがマリアさんも感電!!(爆)

紅蘭「ありゃ、こりゃあかんわ。スイッチオフ!(相変わらずビリビリビリ)
   あれ!?スイッチ、オフ!!…あれぇ!?スイッチ、オフ!!…どないしよ〜!」

さらにさくら、レニ、アイリスと繋がったみんなが感電!!唯一下手側に立っている大神さんがどうしたものかと事態を見守っていると…
ちゅどーーん!!!!

紅蘭「…壊れた!」

やっぱり爆発しちゃうんですか!(爆)
いやぁ……でも、幻夜斎に与えたダメージは相当なものならしく、息も絶え絶えで戸の前に立ちます。
次の攻撃に備えるべく、一斉にかえでさんに注目する面々ですが、ぐっと何かを吐き出そうとするかえでさん

かえで「っ…………みんなっ…」

喉を押さえながら、それでも名前を呼んできたかえでさんに全員の緊張感がほぐれたかと思ったのもつかの間、すぐに幻夜斎が再びすべての言葉を飲み込み、怒りの視線で花組を見ています。

幻夜斎「おのれ……!!こうなったら!(霊力で戸を開ける)
    みんなまとめて…地獄におくってくれるわぁぁーー!!!」

かえでさんの声に重なり、恨みつらみの幻夜斎の声が!
パンッと親方のときと同じように頭上で爆竹が破裂してきます。
反射的に顔を覆った花組。その隙にかえでさんの体の幻夜斎は戸の中へと素早く入り、見えなくなります。
おどろおどろしい、夏での幻夜斎登場のときの音楽に載せて、舞台機構が変化していきます。
書割と黒布ははずれ、舞台が階段状になります。入れ違いで入ってくる大きな満月に、浮かび上がる一人のシルエット。
階段状になった舞台の一番上の段のど真ん中に立っている幻夜斎。
上手側さくら、マリア、レニ、アイリス。下手側に大神、カンナ、紅蘭が見上げる中、幻夜斎の口上が。

幻夜斎「夏の盛りの 青い鳥
    夢を逃した悔しさから 執念持って再び登場!!
    恨み重なる花組を、今この場で討ち果たす―――!!
    いでよ!!!」

言い回しは夏のとき同様、独特なので言葉にするのは難しいですね…
幻夜斎の声と共に風がうなり、それに乗じて根来忍者が登場!!

幻夜斎「やれっ!」

合図と共に戦闘開始!大神さんの指示が飛びます。

大神「紅蘭はアイリスの守りを!カンナ、マリア、レニは前へ!さくらくんは中堅!!」
花組「了解!!」

そして、その指示通りにポジションを取る花組。前衛二人が三段目で幻夜斎を睨み、レニは紅蘭にアイリスを頼める距離になるのを見計らい、さくらさんは中堅ということで二段目で根来忍者たちに意識を集中させます。
ここからはもう乱闘状態!
幻夜斎と最初に対峙したのはマリア!カンナ、さくら、大神は手近な根来忍者の攻撃をさばき、レニはアイリスを守りつつ舞台の下手に居る紅蘭のもとへ。
紅蘭にアイリスを任せると、レニも根来忍者の相手に。紅蘭はしびれん棒くんを片手に、なんとか攻撃をしのいでいきます。
大神さんが根来忍者を蹴散らし、マリアに加勢して幻夜斎に向かいますが恨みの念で強くなる幻夜斎は夏よりも力を増したようで、なかなか致命傷を与えることが出来ません。
意を決してマリアが銃弾を叩き込もうとしても上手くいかず、大神さんも一瞬の隙をつかれ…!!

大神「ぐわぁぁぁぁーーー!!!!!」

深々と突き刺さる幻夜斎の刀に、花組全員の顔から血の気が引きます。

アイリス「っ!!お兄ちゃーーん!!!!」
大神「アイリス、来るなっ!!
   あいつはっ…アイリスを狙ってるんだぞ!!」

とても立ってはいられない傷に、がたんっと倒れこんだ大神さんですが、アイリスの叫び声に必死に答えます。
一段落ちて、舞台上で荒く息をする大神の姿に、アイリスは紅蘭の静止を振り切って駆けだす。

アイリス「いやっアイリス、みんなを守るの!!」

はぁ、はぁ…と息を整えて下手の二段目で震える拳を握り締めながら正直に心を吐露させます。
時が止まり、アイリスにのみスポットが当たる…

アイリス「アイリス…いつも一人だった。特別な力を持ってるから、いつも一人…
     お友達なんてできなかった!ジャンポールだけが友達だった!!
     …フランスから東京に来て花組に入っても、最初はぎくしゃくしてた…
     でも……一人が怖くて眠れないとき、そっと寄り添ってくれたさくらの暖かさ
     舞台が怖くて泣いてるとき、ぎゅって手を握ってくれたレニの手のぬくもり
     落ち込んでるとき、いつも励ましてくれた紅蘭の優しさ
     誰もいないときに、いきなり頭を撫でてくれたカンナの大きさ
     アイリスのこと、いつも大人としてみてくれるマリアの厳しさに
     アイリスは、いつもいつもみんなに愛されてるって感じた……
     アイリス、みんなの仲間なんだって!花組なんだって!!
     だからアイリス、一生懸命大人になろうとしたよ!泣くの我慢したよ!役に立とうとしたよ!
     アイリス…役に立つよ!みんなのお荷物じゃないもん!
     お兄ちゃんが傷ついたり、みんながアイリスのために戦ってるのを……
     ただ黙って見てるなんて……っ嫌だぁぁぁーー!!!」

一人一人のアイリスの感謝の気持ちに、心をうたれる面々。
涙声のアイリスの悲痛な叫びに時が動き出し、根来忍者衆がいまだ起き上がれぬ大神に襲いかかるのを、花組総出で防ぐ。
そんな真っ只中でアイリスは舞台中央に移動してさらに叫びます。

アイリス「アイリス、花組だもんっ!!」

仲間を思う気持ち、大切にしたいと願う気持ちは人一倍。だから、アイリスにしかできない戦いでみんなを守る。
そんな思いを真っ直ぐに受け止めた花組は、ようやく起き上がったものの、まだ膝をついている大神さんを託します。

マリア「アイリス、隊長の回復を!」
全員「アイリス!!」

それぞれの顔を見て、うん!!と嬉しそうに頷いたアイリスは右手人差し指をびしっと上げて

アイリス「イリス・グラン・ジャンポール!!」

あの必殺技で大神を助けます!!ぽて、ぽて、ぽてと独特の足音を響かせながら下手からジャンポールが登場。(笑)
同じく「ちちんの、ぷい!」とアイリスが呪文を唱えると、ジャンポールに頭を撫でられて大神さんは見事に立ち上がる!

大神「うおおおぉぉぉっ!!!!」
花組「隊長!!!」
アイリス「ありがとう、ジャンポール!」

ぴっと片手を上げてアイリスのお礼に答えると、ジャンポールは再び下手へ。

大神「行くぞ!!幻夜斎!!!」
幻夜斎「小ざかしい!やれ!!」

再び幻夜斎へと向かっていく大神さん。今度はヘマなんていたしません。
花組の面々も気力充実といった雰囲気で根来忍者衆を退けます。
そして、舞台上に敵は幻夜斎一人となり……

大神「さくらくん。」
さくら「はい…!」

三段目に位置取りをした大神さんの真後ろに隠れるようにさくらが控えます。
上手側の舞台にマリア、レニ。下手側の舞台に紅蘭、アイリス、カンナが見守る中、舞台中央から向かってくる幻夜斎との勝負!!
二刀を扱う者同士(幻夜斎は刀と小太刀)大神さんが幻夜斎の攻撃をはらい、その隙にさくらが一撃を加えるという連携技。
二回目まではそれでうまくいっていたのですが、さすがに幻夜斎。そうそう同じ手は食いません。さくらを上段、大神さんが下段で今度は幻夜斎を挟むようにして交互に攻撃していきます!
でも幻夜斎は主な標的として大神さんを選び、万全とはいえない体勢の大神さんを追い詰めていきます。

幻夜斎「死ねっ!!」

舞台の下手側まで追い詰められた大神さん。またも刀を突き立てられようとなったそのとき!
アイリスが幻夜斎に飛び掛り、必死の力で大神から離れさせます。

幻夜斎「何をする!離せ!!
    この小娘が!!」

ですが、アイリスの力でそう長く持つことなく…上手の方へとアイリスを振りほどいた幻夜斎の刀がアイリスに向けられたとき、さくらさんが間一髪駆けつけて刀でさばきます。
アイリスはそのままレニが保護。さくらと幻夜斎の一騎打ちは数度刀を打ち鳴らしたところで間合い取ります。(さくらが3段目あたり、幻夜斎が舞台上です。このとき、互いに抜けるところで幻夜斎の結っていた髪留めを切ったのか、舞台に下りたときはざんばら髪になってました。)

さくら「成仏しなさい!!」
幻夜斎「五月蝿い!!…貴様らに俺の恨みの深さがわかってたまるか!!
    俺はこの都を守るために働いてきた!
    (下手側を指して)見よ!西洋に毒された醜さを!!
    川を埋め、海を埋め、伝統も文化も投げ捨てた…こんな世の中のために
    俺は戦ってきたのではない!!
    こんなものなぞ……全て焼き払ってくれるわっ!!」

それは、幻夜斎の嘆き。恨みの正体。
幻夜斎が絶望する気持ちも、わからなくはないです。ですが…

さくら「勝手な言い分ですね!」
幻夜斎「貴様になにがわかる!」
さくら「……この国の伝統も文化も、そして帝都の未来も!
    それは今生きる人たちの手にゆだねられ、変化していくものなのです!
    あなたの時代は終わりました……時を戻すのは、未練です!!」

さくらさんの言葉も、また真実。この世に不変なものなど無い。

幻夜斎「小娘が!!」

けれど、それをどうしても認められない幻夜斎。
さらにさくらに切りかかろうとしますが、今を愛する、愛する今を守りたいさくらの思いは幻夜斎の刀を弾き返します。
そして、階段状の舞台の最上段に立ち、月を背に荒鷹を高らかに掲げます。

さくら「荒鷹ーーー!!!」

叫ぶと同時に轟く雷鳴!

さくら「あめのみに! ことわりのみに! かみいさみ!!
    ここに霊剣荒鷹をもって申す 我が名は、真宮寺さくら!!!」

荒鷹を真っ直ぐに構え、ゆっくりと左に円を描くように回し

さくら「さわりなす あめのざこうのかみざには まつりてあとに とどまるはなし!!」

頭上で刀を止め、きっと幻夜斎を睨むさくら。こちらに突っ込んでくる幻夜斎に過ぎ去りざまに一撃を与えて、互いの位置が入れ替わった際に
荒鷹を目に前にし、右手で刀印を切るさくら。目の前には先ほど幻夜斎が落とした刀が。

さくら「破邪奥義!!(刀印を刃に沿わせて力をこめる)
    桜花封神!!!」

おぼつかない足取りで階段を上っていた幻夜斎に、最後の一撃!!振り向きざまに刀を振り下ろすと、見えない力の奔流が幻夜斎に叩きつけられます!
びくんっと体をすくませ、両手を十字に貼り付けられたように広げて痙攣をする幻夜斎の最後の叫び声が響く中
舞台の照明が抑えられ、幻夜斎のいる部分だけがどんどんと高く上がりまるで浮かび上がる月に溶け込むかのようにシルエットが浮かび上がる。
流れていたゲキテイの音が途切れると同時に、暗転。見事、幻夜斎を封じたり!!

万雷の拍手についで静かに浮かび上がってきたのは、幻夜斎の刀。
そこから徐々に照明が入り、瞳を閉じて膝を付いているさくらが手を胸の前で立てて祈りを捧げています。

カンナ「……終わったのか?」

そのさくらを囲むように立っていた花組の仲間を代表して、カンナが声をかけると、最後の祈りを終えたさくらが顔を上げて頷きます。

さくら「はい。(すっと刀を手にして立ち上がり)ここに、幻夜斎を封じました。」
大神「(それぞれの顔を見て)みんな、よくやった。
   (アイリスを見つめて)アイリス…もう、大丈夫だぞ。」

大神さんの声に、うん…と頷いたアイリスは緊張の糸が切れたのか隣にいたレニの手を握ったままその場にしゃがみこみます。
頑張ったね、アイリス。

さくら「悲しい人でしたね、幻夜斎は……」
大神「ああ…」
さくら「(すっと前に掲げて)この刀を、奉納します…!」

そう告げるさくらに、静かに頷く大神さん。
そうして、いつかは荒ぶる御魂が昇華されるように願って…
ここで舞台は暗転。物語は一件落着ですね。
ここから先はいわばエピローグ、流れるBGMも「花咲く乙女」で本当にゲームのよう。

そのBGMにあわせて照明が明るくなると、紗幕に銀座の街並みが下りてきた舞台となっていて
とても情けない声が…

武田「いてぇよ〜〜…いてぇよぉぉ〜〜…!!」

上手から登場したのは武田さんなんですが、ジャケットの右腕にしか袖を通しておらず、左腕はといいますと……ほ、包帯巻いて折られてます;;

武田「アニキ、本当に骨折らなくてもいいじゃないっすかぁ〜〜〜……」

ああ、あの騒動の後キッチリと落とし前はつけられたんですね;;
とほほ、と重い足取りで歩いていると、下手から駆け足の親方がやってきました。

親方「あれ、武田さん!」
武田「(慌ててポーズを作り)よ、よう!親方!!」
親方「どうされたんですか、その腕は。」
武田「いやね、ちょっとあってな。アニキにポキッて折られちまってよ〜」
親方「ええっ!?」
武田「いやいや、自業自得なのよ。みかじめ料ちょろまかしちまったからな。
   ま、東京湾に沈められなかっただけめっけもんよ。
   (うん、と頷く武田ですが、親方は「あ…」と少しバツの悪い顔を浮かべます)
   あ!でもよ、この事をアニキにチクッた奴がいるんだよ!」
親方「そ、そんな奴がいるんですか〜…?」
武田「おうよ!俺な、そいつだけは許せねぇんだ。見つけたらよ、腕一本じゃ足りないよ。
   コンクリづめにしてな、東京湾に沈めてやるから!!(あっちゃ〜…と苦々しい顔の親方)
   おい、親方!心当たりないか?」
親方「こ、コンクリートなら広井乾山へ!」

んー…これ漢字あってますかね?(^^;;
とにかく親方は早くこの話題が終わるように願ってるみたいですね〜…ってそりゃそうか;;
どうやら幻夜斎に乗り移られたときの記憶は綺麗サッパリないみたいですね。あの時西村さんがはっきりと「親方から聞いた」って言ってましたものね。

武田「はぁ?なに言ってんだよ。ま、いいや。」
親方「お、お役に立てませんで…」
武田「いいってことよ。じゃあな!」

後ろ手で親方に挨拶をして、再び上手へと立ち去ろうとした武田の背中をほっと胸を撫で下ろした様子で見送っていた親方ですが、下手から走って現れた若旦那にまた心臓が跳ねます。
武田さん、まだ上手の端にいるんですよ〜(^^;;

若旦那「親方!親方!!この度は本当にありがとうございました!!」

なんてタイミングの悪い!と若旦那の口を何とか止めようとしたい親方ですが、若旦那はそんなことには一切気づかずに大声で話を進めます。

若旦那「先ほど西村という立派なお兄さん(おあにいさん)がお見えになってね
    あの武田というチンピラが巻き上げていったみかじめ料、すっかり返してもらえましたよ!」
親方「そ、そいつはぁよかったですね!!」
若旦那「これもね、親方のお陰ですよ!やっぱり、親方に頼んで正解でしたね!」

あーあ、ばっちり武田さんに聞かれちゃいましたね;;
で、探していた怒りの矛先をぶつける相手が判明した武田は怖い顔。

武田「なんだと、コラ!!!」
若旦那「あのね、今いいとこだから。」

突然の怒声に振り返った若旦那は、その声の相手がたったいま話題に上っていた人物だとわかった途端顔を青くして一目散に下手へと駆けて行きます!!

武田「コラ待てそこの刈上げ!!!
   (追いかけついでに途中の親方を捕まえて)…テメェだったのか。
   灯台もと暮らしたぁ、このことだなぁおい。」
親方「ピカーンっ」

ごまかすために灯台=自分の頭に見立てておどけて見せるも、直ぐに頭に手を置かれてぐりぐり撫で回されてます。(^^;;
今日の武田さんは本気ですね…

武田「この落とし前どうつけてくれるんだ?えぇっ!?」
親方「お年玉?(ぺしっと頭をさらに叩かれて)いてっ」
武田「(親方の肩をがっつり掴んで)海行くか、海!冬の海は、冷てぇぞ〜!」

この親方のボケ、7日は昼夜共に「男前?」に変わってました。
まぁ、今回は全てのボケをスルーしてヤクザモードの武田さんですから、そのまま力ずくで親方の肩を掴んだまま上手方面へと歩き出す!親方万事休すか!?
と思いきやそこに丁度いいタイミングで上手から西村が堂々と登場。武田と親方の前に立ち塞がります。

西村「おい武田!!…また人様に迷惑かけてるのか?」
武田「ち、違いますよ!!これからね、親方と海水浴!海水浴!!」

って武田さん、真冬にその言い訳は苦しすぎますよ。(^^;;
もちろん、親方と武田の様子で大体の察しがついている西村さんは表情を崩さずに武田の右腕を示す。

西村「残ったその腕もへし折ってやろうか!?」
武田「折角ですが、辞退させていただきます。」

丁寧にお辞儀をした武田は、頭を上げると同時に下手へ猛ダッシュ!!
ああ、早い早い…(笑)
「待ちやがれっ」と後を追おうとする西村さんですが、解放された親方に体をはって止められてしまいます。

親方「ちょっ、西村さん!待ってください!!
   (下手の方を見て)武田さんにも、きっとなにか事情があったんですよ。
   …あんな小悪党でも腕二本持ってかれちゃあまりに不憫だ。
   ここは、あっしの顔に免じて、許してやってください!」(深々とお辞儀をする親方)
西村「ああ!頭上げてください親方!……親方は本当に情の深い方だ。
   わかりました。今日のところは勘弁してやります。
   どうも、御迷惑をおかけしました。」
親方「いえいえ、こちらこそ!ありがとうございました。
   …じゃあ、あっしはこれで。」

お互いに頭を下げると、親方は上手へと下がっていきました。
親方は本当に人が出来てますねぇ…その後姿にもう一度頭を下げる西村。
そこに、下手から鞄を一つ持った優作がやってきました。

優作「……よぉ。」
西村「(振り返り)こんなところに呼び出して、何の用だ。」
優作「いやなに、お前に夏の礼をと思ってな。あのときの金で養生できた。
   おかげでもう…(鞄を置いて両手を広げてみせる)すっかりいい。」
西村「(ポーズをまねて)死神の復活か?」
優作「……足洗うんだ。お前に拾ってもらった命だからよ
   ちったぁ大事にしようと思ってな…田舎帰ることにした。」

優作の告白に、一瞬言葉に詰まる西村。ですが、優作の言葉が本物だと感じた西村は数歩進んでただ黙って頷きます。
今回バイオリン弾いてたりしていたのはもう裏の世界から抜けようとしていたためだったんですね。

西村「そうか……いつか手紙でもくれ。」
優作「よせよ!……田舎帰るんだ。東京のことは、もう……忘れるよー…」
西村「そうだな……それがいい。」
優作「……あばよ。」

忘れるよー、と言う優作はどこか空しい気配で…それでも鞄を手に上手へと歩き出す優作を背中で見送る西村でしたが

西村「…優作!(立ち止まって振り返る優作)
   俺は忘れねぇよ……お前を。」

最後は、しっかりと顔を見て。
そんな西村に優作は、黙って手を振って去っていきます。
後に残された西村が遠くを見つめる中、暗転。優作とはこれでお別れなのですね…

―――5日公演―――――

この日は凄まじいサプライズがありました!!
いえ、事前には知っていたのですが(というか、これのために5日は当日券だった…!!)
やっぱり嬉しいですね♪
親方に「海行くか!」と連れ出そうとする武田を止める相手が今日はボス直々だったんです!!

ボス「武田!」

入ってくるなり、早々に手にした一斗缶で武田を殴る!
その後ろには西村も控えているので、武田にとってはまさに逃げられる状況じゃあありません。(^^;;

武田「か、帰ってたんすか!?」
ボス「帰ってたって帰ってるよ!(西村に向かって)おい!ちょっと押さえてろ。」

ボスの指示通り、武田を羽交い絞めにする西村!「ちょ…聞いてねぇぞ!」とお約束(爆)な展開で額に思いっきり一斗缶を食らう武田!
走り抜いての一撃、いやぁ見事ですね。(笑)

ボス「もう一発ですか?」

客席に聞いてきたら答えは決まってるじゃないですか。(笑)
もちろんです!ってことで武田は二発食らうことに。見事に命中したのを見届けて、西村は手を解いて上手の隅へと下がります。

ボス「てめぇ、俺の居ない間に随分悪さしてたみたいじゃねぇか。
   それなのに腕一本たぁ、随分寛大な処分だな西村。(は、と頭を下げる西村)
   俺はそんなに甘くねぇぞ。二度と悪さできないように海に沈めてやるから覚悟しろ!!」

そ、それは勘弁!!と逃げる武田を追おうとするボスを親方が西村以上の必死さで止めます。
展開は同じなんですね。その分、西村がじっと上手に下がって動かないのですが。(^^;;
ボスも親方の情の深さにほだされ、今回だけは水に流すことに。

ボス「お礼といっちゃなんですが、この辺りにうまい店があるんですよ!
   一杯、飲みに行きませんか?」
親方「お、いいですね!お供いたします!」(^^)

そういうことなら喜んで、と歩き出そうとする二人は西村にも当然声をかけますが

西村「あ、ボス…僕はちょと野暮用が。」
ボス「(ニヤリと笑って)おい、正月早々隅に置けねぇな。
   じゃ、色男は置いといて、二人で行きましょう!」

ボスの野暮用と言うのは、そういうことに決まってるみたいですね。(笑)
二人で肩を組みながら親方が「ダンディさんもよく行くんですか?カフェタイガー!」と訊ねるとボスも笑顔で「そうそう、カフェタイガー!」と夏から見ていた人にとっては嬉しい店名を言いながら上手へと軽い足取りで去って行きました。
それを見送った西村のもとには優作が、ということで元の流れに戻りました。

いやぁ…ボス、御出演ありがとうございました!!


―――――

物悲しい音楽が流れていたのですが、暗闇の中で紗幕が上がり、照明が入るとそこはすみれ邸。
花組にかえでさんに大神さんとお節料理を囲んで勢揃いです。
家具の配置などは冒頭のままですが、ソファーの前にもテーブルがあります。
下手側のテーブルにはさくらと紅蘭。中央のテーブルにはかえで、大神、すみれ、マリア。
上手側のソファーにはレニ、アイリスが座っていて、カンナだけが扇子を持って上手の階段前に立っています。
アイリスとレニのお子様コンビのテーブルにはお酒のボトルではなく、お水が置いてあります。
さりげなくジャンポールがアイリスの黄色いマフラーを巻いてて、あったかそうです。(笑)

カンナ「はじゃおうぎ!おうかふうじん!!きゅぴーーん!(扇子を刀に見立てて)
    どんがらがっしゃん!どんがらがっしゃん!どですかで〜〜ん…!!
    いやぁ〜〜あのときのさくらかっこよかったなぁ〜〜!!」

興奮した様子で語るカンナに、当のさくらさんは照れ笑いを浮かべています。
それにしても、どですかで〜〜んってすごい言葉ですね。(^^;;
たしかに雷鳴が轟いたりでものすごい迫力でしたが。

すみれ「あ〜ら、さくらさんでも役に立つことがあるのですわねぇ。」
カンナ「はは〜ん、お前あんとき居なかったからな。カッコよかったんだからな〜!
    あ!なぁなぁさくら!(はい!と返事をするさくらのもとに向かい)なんか呪文みたいなの言ってたよな。」
さくら「はい!(立ち上がってテーブルの上にあったボトルを手にして剣に見立てる)
    あめのみに! ことわりのみに!」
カンナ「そうそう、それそれ!(下手の方へと戻りながら)
    さけのきりみに! ちりぬみに!(えっ?と思わず全員が怪訝顔)
    ここに霊剣荒鷹を持って申す! 我が名は桐島、あ!カ〜ン〜ナ〜〜!!
    ん〜〜!カッコいい〜〜!!こう、くわっと目をむいて剣をかざす〜!
    あとのまつりだ とどは、丸い?」

はぁ?と、一番声が大きかったのは紅蘭ですかね。
扇を頭の上で開いてポーズを取っていたんですが、首をかしげるカンナに全員が笑顔を見せます。

紅蘭「もう、年が明けてもカンナはんだけは変わりまへんなぁ〜!」
カンナ「いやぁ、それほどでも〜」
アイリス・レニ「褒めて、ない!!」

アイリスとレニの突っ込みは立ち上がっての同じタイミングだったのでバッチリですね。(笑)
「これまた失礼しました〜!」と最後まで上機嫌で締めるカンナ。やっとお正月がやってきたという感じですね。
みんなの笑い声が納まりかけたあたりで、かえでさんが全員を見渡して声をかけます。

かえで「ねぇ…今年も、良い年にしましょうね。」(うん、と頷く一同)
大神「よし!改めて乾杯しよう!」

大神さんの発案に、全員笑顔で立ち上がりグラスを片手に大神さんに注目。
大神さんのみ酒升で、あとは全員足つきのグラスです。

大神「みんな、今年もよろしく頼む!!」
花組「はい!!」
大神「じゃあ、帝都の平和に…」
全員「かんぱーーい!!」

それぞれ隣り合う人たちとグラスをあわせ、本当に楽しい和やかな空気の中、流れてくるのはあの名曲

♪夢のつづき

一番とラストのサビのみの短縮版でしたが、全員が歌えるようにパートが変わっていました。
(歌詞はまたも桜歌配信倶楽部さまを参考にさせていただきました。)
全員が真ん中のテーブルに集まっている中、さくらさんだけが下手の階段前で最初の出だしを歌います。

さくら「♪この夢がずっとずっと つづいてほしい わたしの恋は 輝いているわ」
大神「♪ともに過しあのとき 胸にたぐりよせて」
二人「♪歌いましょ さあ歌を あなたの 思い出の歌」

大神さんが歌いながらさくらさんの側に行き、目を合わせ微笑むと二人で背中を合わせて歌い上げます。
それに続くは中央のテーブルの真ん中の椅子の上に立って、徳利をマイク代わりに歌うすみれさん!
さりげなくすみれの手をとって支えているのがカンナというのもいいですね。

すみれ「♪この夢がずっとずっと つづいてほしい」
アイリス「♪わたしの恋は 輝いているわ」

続いたアイリスは中央のテーブルへと戻ってきたさくらと大神さんの、大神さんの手を取って上手へと引っ張りにっこりと笑いながら手を繋いで歌いました。

かえで「♪ともに生きた証が 胸に熱くよぎる」
紅蘭「♪いつまでも いつまでも 大切にしたい」

かえでさんと紅蘭はほぼそのままの位置で。次のマリアさんは一歩前に出て歌います。

マリア「♪それぞれの出会いは奇跡のようです ほんの少し目を閉じれ〜ば!」

どうぞ!とのんきにお節を一人で口にしていたカンナに全員が振ると、カンナも慌てて口を開きますが

カンナ「んー!♪とわのふめ やふぁしく うふぁとなり こころゆらす」

と、すごい口ごもってましたので、最後は隣に居たレニにタッチ!

レニ「♪思い出に寄り添う二人」

最後のレニはその分椅子の上に立って高らかに!

全員「♪歌をさあ歌いましょ それが夢のつづき
    高らかに愛を 歌う喜び
    歌をさあ歌いましょ それが夢のつづき
    巡りあい 信じあい 明日を歌お」

サビの部分は大神さんを中心に全員が舞台前方に出てくると、花組のみんなは八の字に歩きながら、仲間たちと手を打ちかわします。(大神さんだけはその場行進でずっと中央に居ます。)
それが一巡し下手から紅蘭、アイリス、すみれ、マリア、大神、さくら、かえで、カンナ、アイリスと一列に並ぶと、曲は最後の盛り上がりへと編集されて全員で手を繋いでのダンスに!

全員「♪歌をさあ歌いましょ それが夢のつづき
    高らかに愛を 歌う喜び
    歌をさあ歌いましょ それが夢のつづき
    さよならは 言わないの また会えるから」

ラストのサビは、大神さんがくるりと両手を挙げて中央のテーブルに向かったのを合図に、それぞれに酒升とグラスを手にして再び並びます。

全員「♪春は めぐる いつも うつくしく
    いつかまた この夢のつづきを(グラスを高く上げて)
    麗しの(端から隣の人とグラスを合わせて、最後に大神さんが高らかに酒升を上げる)
    帝国歌劇団」

曲の終わりと共に再び「乾杯!!」と叫び、談笑する中、一幕の幕が下ります。
お正月のめでたい雰囲気を夢のつづきで締めくくる……いい最後だったと思います!!
満場の拍手を送っていると、緞帳の前が明るくなり、下手から「1、2!」と元気な声が。

紅蘭「1、2!」
さくら「1、2!」

紅蘭を戦闘にさくらが商品の乗った「3分間ショッピング」のワゴンを押して登場。おなじみのコーナーですね。待ってました!
さくらさんの「ぜんた〜い、止まれ!1、2!」の合図で中央にぴたっと止まったお二人はこちらに顔を向けます。

さくら「みなさま、明けましておめでとうございます!(礼)
    毎度おなじみ3分間ショッピングのお時間です!」
紅蘭「はい、歌謡ショウならではの商品を御紹介するこのコーナー、今回の商品は……これや!」

ちゃらららっちゃら〜ん♪のお馴染みの音と共に紅蘭が手にしたのは手のひらサイズの小さな箱!

さくら「なあに、それ?」
紅蘭「大人気のジャンポールをゲームにしてみました〜!」
さくら「拡大するとこんな感じ。(ワゴンの中からひょいと30cmくらいのボードを取り出す)
    ジャンポールの目と鼻にボールを入れるんですけど、これがなかなか難しいんです〜!」

さくらさんの拡大ボードのボールは上から細い糸で吊られてました。でもほんとうになかなか入らないんです!
ちゃんと目と鼻と色が違うのでただ3つ入れればいいだけではないのがミソですね。

紅蘭「けど、成功するとやったー!!て気になるで〜!
   ちょっとしたデートに、通勤のお供に、どこでも気軽に持ち歩けます!」
さくら「さて、気になるのがお値段ですが…」
紅蘭「みなはんに買うてもらいまひょ!一個500円でどや!!」
さくら「安いっ!!」

会場の掛け声も、もちろん「安い!!」ですよ。ちゃんと木で作ってあるところもポイントですよ!

―――7日・昼公演から千穐楽まで―――――

えーと、最初の売り物が変わってました。ジャンポールゲームではなく
キャップ帽になってました。

さくら「それは新しい帽子ね。」
紅蘭「これはキャップでもただのキャップとは違うんやで!」
さくら「(ワゴンにあったキャップを手にとって)んー…新しいけど、古っぽい?」
紅蘭「せや!これは今流行のダメージ加工ちゅうんやで!」
さくら「ここに桜の模様が入っていて、さりげなくサクラ大戦してますね!
    さて、気になるのがお値段ですが…」
紅蘭「はい、ギリギリ頑張りました!男女兼用、普段使いにも使えるTKDダメージキャップ!
   一個2000円でどや!!」
さくら「安い!…スタッフには一番人気!」
紅蘭「ホンマやで!」

ってことは、これからスタッフさんにこの帽子をかぶって現れる人が出てくるんでしょうか。
確かにキャラのイラストなどは一切無いので普段使いにはもってこい!なデザインですよね。
ちなみに、話の最中二人とも帽子を被ろうとするんですが、髪型があわないのか、断念していました。(笑)

―――――


紅蘭「おおきに!ほな、次行ってまお。お次はこれや!!」

ちゃらららっちゃら〜ん♪お次は手のひらよりは少し大きい赤い箱。

紅蘭「これ、大変です〜!オリジナル花組かるた!」
さくら「はい、あたしたち花組絵がたくさん使われています!
    (見本の束を持って)の、は温泉に入ってるところですね。(^^*
    とっても楽しそうですね!こちらも、気になるのがお値段ですが…」
紅蘭「こちらもギリギリ頑張りました!オリジナル花組かるた、一個2500円でどうや!!」
さくら「安い!…のではないでしょうか!?」(笑)

ちょっと無理矢理でしたね。(^^;;
会場の声は半々ぐらいでしたかね。ちなみに、私は前回のトランプも買ってしまった人ですから、より花組らしいこのかるたも購入済だったりします。(爆)

紅蘭「この他にも、ロビーにはいろいろ取り揃えております。
   お土産に、思い出に、いろいろに!是非お持ち帰り下さい〜!」

目指せ完売!よろしくお願いします〜!と深々と頭を下げるお二人。
さぁ、今回の商品はどうなるのでしょうか。再び「1、2!」と歩き出す二人を手拍子で見送っていると、上手に入る直前で立ち止まります。

紅蘭「あ、せや!(さくらに顔を近づかせて)…ミニ大喜利な。」
さくら「ミニ大喜利!」
紅蘭「せやな〜今年は戌年やから…うん!
   犬の愚痴!」
さくら「犬の愚痴!」
紅蘭「なぁなぁさくらはん、おいらアイリスちゃんの犬になったワン!」
さくら「それでどうしたの?」
紅蘭「ときどき、ジャンポールって呼ばれるんだワン!」
さくら「……お後がよろしいようで〜」
紅蘭「失礼しましたー!」

すたこらと上手へと走っていってしまう紅蘭を、ゆっくりワゴンを押しながら追いかけるさくら。

―――4日・夜公演―――――

もちろん、ここは日替わり台詞でしたよ!

紅蘭「なぁなぁさくらはん、おいらカンナはんの犬になったワン!」
さくら「それでどうなったの?」
紅蘭「いつ食べられるのか不安だワン!」
さくら「……お後がよろしいようで〜」

―――5日公演―――――

紅蘭「なぁなぁさくらはん、おいらすみれはんの犬になったワン!」
さくら「それでどうなったの?」
紅蘭「おせちが豪華すぎて太ってしまったワン!」
さくら「……お後がよろしいようで〜」

―――6日公演―――――

紅蘭「なぁなぁさくらはん、おいらさくらはんの犬になったワン!」
さくら「!それでどうなったの?」
紅蘭「刀に封印する練習台にされるんだワン!」
さくら「こわっ……お、お後がよろしいようで〜」

―――7日・昼公演―――――

紅蘭「なぁなぁ、さくらはん、おいらレニの犬になったワン!」
さくら「それでどうなったの?」
紅蘭「まったく話しかけてくれないんだワン!」
さくら「……お後がよろしいようで〜」

―――7日・夜公演―――――

紅蘭「なぁなぁ、さくらはん、おいらマリアはんの犬になったワン!」
さくら「それでどうなったの?」
紅蘭「いつでも部屋が寒いんだワン!」
さくら「ロシアだからね…って説明しちゃった;;」
紅蘭「お後がよろしいようで〜!」

―――――

さくら「…あ、休憩は20分です。
    この間にお買い物等たっぷりなさってください。」(笑)

後半は手にダメージキャップを握ってのお願いとなってました。(笑)
最後にもう一度礼をして「1、2!」と一人でさくらさんも上手へと帰って行きました。
さぁ、休憩時間です。お買い物…はもう済んでしまっているのですが(爆)第二幕に備えてちょっと一回りしてきますか。
あ、そうそう!その前に……流れ的に省いたんですが一幕では二日目にものすごいハプニングが起こったんです。
最後の幻夜斎との戦いのシーンでアイリスの台詞が飛んだんです!!
あの長台詞はこのシーンの要なのでドキドキしましたが、さすがです。なんとか繋いで無事に舞台を進めてました!
それと、一度だけさくらさんが小さいけれど物凄い間違えをしました。7日の昼公演だけ奉納するはずの刀を「封印します!」と言ってしまったんです。
そのまま、雰囲気は崩れずに暗転しましたが……封印ではダメですよね。(^^;;


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