突如一人になってしまったにも関わらず、ちゃんと仕事をしようとするウボボ。
続いてやってきたのは…あの二人組!!
西村「いや〜すごい嵐でしたねぇ助かったのは奇跡ですよ、奇跡。」
ボス「メイク、ア、ラック…俺は奇跡を呼ぶ男、ダンディ。」
西村「……ホント前向きっすね。」
良かった、無事にたどり着いたんですね!!
相変わらず浮き輪を付けてカッコつけるボスに、西村は抱えていた籠を下して尊敬の中に呆れが混じった顔でボスを見つめます。
あ、ちなみに西村が持っている籠には「団劇歌国帝」と書かれています。いちいち小道具に繋がりを感じて面白いです。
31日昼ではボスが奇跡を呼ぶ男の後に「サリーちゃんのパパじゃな〜〜い」と髪型ネタを交えていました。(笑…両側がはねている感じが、似ていると言えば似ています)
が、この二人の姿を見たウボボはいや〜〜な顔をしています。
ウボボ「うわ〜〜また変なの来たヨ。ヤな予感ぷんぷんするよー!
でも、ウボボ仕事するネ!…ヘイ!パスポートプリーズ!!」
西村「…サツ(警察)ですかね。なんか、手ぇ出してますよ。」
ウボボ「パスポートプリーズ!」
ボス「なんか渡してやれ。」
舞台中央で、偉そうに左手を二人に差し出しますが、この二人がパスポートを持っているはずもなく…
ボスに言われた西村は、さきほど釣り上げた獲物を籠から出して渡しちゃいます。(笑)
ウボボ「オ〜!ピッチピチだよ〜〜!って違ーう!!パスポートプリーズ!!」
西村「…いらないみたいです。」
もちろん、ここの反応も獲物によって変わります。
ウツボのときはその顔を覗き込んで「シャー!って怖いヨ!」だったり、 ロブスターのときはそのハサミから「フォフォフォ…って何だコレ!!」と言ってみたり
イカとカニのダブルだったときは「イカとカニがすごいことになって…ってなんだこりゃ!!」になっていました。
投げ出された獲物を籠に戻すと、ボスが西村の前へ出てきます。
ボス「俺に任せろ。どこの国のお役人も一緒さ。」
西村「(何をするか瞬時に理解)ああ…」
ボス「こういう仕事は、骨が折れるんでしょうねぇ…御苦労さまです。」
近づき、すっと懐から出した紙をウボボの手に乗せて握り締めさせる。
ウボボ「イエス、パスポート…うぉぉ!?1ダラー…2ダラー…3ダラー…ミダラーー!!
お前たち、ウボボ買収する気ネ!?
お金は没収!そして悪党には(銃を構えて)死をだぁよ―――」
お金を数えたウボボは背中を向けてそれをポケットに入れ、振り向いたときには銃を二人に向けるのですが…発砲するよりも早く、ボスが動き銃を持つウボボの右肘へ痛恨の一撃!!
ボスの肘鉄は、腕を折る力があるようです…ということで力なく腕を振るウボボは自分の体なのに何が起こったのかすぐには理解できない様子でした。
ホントに骨が折れましたよ、この仕事!!(爆)
ウボボ「うおぉぉぉっ!?ウボボの腕がぁぁ〜〜!!」
ボス「おい、通っていいみたいだぞ。」
ウボボ「腕、ぶらんぶらーんだよー…」
その間に、ボスは笑顔で下手へ。(日によっては「走れ〜高速の〜〜」とゲキテイを鼻歌で歌いながら)
それに続く西村ですが、ふと立ち止まって通り過ぎたばかりのジェームスに声をかけます。
西村「…おい、腕。大丈夫か?」
ウボボ「これが大丈夫に見える?」
西村「そうだよな…これやるよ。お大事に。」
そう言って籠から取り出したのは何とのこぎり!!
用途をつけず、渡すだけ渡してボスの後を追ってしまう西村さん…残されたウボボは無事な手に握らされたそれをどうするか迷い、ちょっと折れた腕に当ててみる動作をしますがすぐに離して「腕折れてのこぎり…?」とつぶやきます。
この、渡すものも日替わりで、28日はゲストが入るため無いのですが29日は電動ドリル。「怖いヨ!」
30日昼はカラーコーン。足もとに置いて交通整理な動き。(笑)
夜はグローブ。「…(肩手じゃ)はめられない!!」
31日昼は木工ボンド(缶詰入り)でした。どれを選んでも、最後の一言は一緒。
ウボボ「なんじゃあ、こりゃ〜〜!!」
だって、そう言うしかない状態ですもの!(笑)
ここで、暗転。
場面は変わり、今度は紗幕もあいて紐育の街角にあるとあるオープンカフェへ。まだ照明は明るくならないので、みんな静止状態です。
表にはテーブルが3セットあり、一番奥、店の壁の傍にあるテーブルでは女の人が二人、楽しそうにおしゃべりしているようです。
下手側のテーブルには、昴が扇子を手に座っています。
そして上手側のテーブルには誰もいませんが、その前には先ほどの中国人が頭の帽子はそのままですが、身なりは綺麗になっていました!
スポットが当たって、李さんがしゃべりだします。
李周明「ワタチが名前、李周明!
アメリカ、素晴らチい国!チャンスの国!
ワタチ、この国で仕事見つけた!それは、カフェのウェイター!
(空を見上げて手をふる)入国管理官の人〜ありがと〜〜!
ワタチ、一生懸命働く!そして夢掴むネ!
(振り返って、仕事に戻る)お待タセいたチまチた〜!」
どうも訛りで李さんは「し」や「ひ」が「ち」になるみたいです。(漢字部分もその音でお読みください)そのため、ちょっとイントネーションも流暢ではないです。
でも、そこが良いです。李さんの語りが終わると、舞台にちゃんと照明が入り時が動き出します。(ちなみに、李さんの名前は漢字は出ずに音だけですので、これは現段階では当て字です)
李さんはトレイに乗せていたコーヒーカップを奥のテーブルへ運んで行く中、昴さんはちょっと不機嫌そうに足を組んで待ちぼうけ中です。
昴「……遅い。(手に持っていた扇子を口元にあてて、パチンと少し開いく)
遅すぎる。約束の時間はとうに過ぎたというのに、一人も来ない。(手を下げて左右を見る)
何故だ……何故誰も来ないんだ。」
来ない理由がわからない昴さんは、不思議に思っているような怒っているような声のトーンです。
テーブルの上にあったコーヒーカップに手を伸ばし、中身を一気に飲み干すと、ウェイターに声をかけます。
昴「すまない、コーヒーをもう一杯もらえるか。」
李「かチこまりまチた〜!」
素早く李さんがやってきて、カフェの店内へ。昴がやれやれ、といった表情で扇子をあおいでいると、上手から白い日傘をさしたダイアナさんが登場…なのですが、足もとがものすごくふらついています!!
ダイアナ「暑い…暑いですわ…!
こんなに暑いと、息がうまくできませんわ……地球が、地球がおかしくなってきているのですわ…」
ふらふらと、上手側にあったテーブルに突っ伏してしまいましたが、すぐにハッと上体を起こして、イスに座ったままぐっと拳を握りしめます。
ダイアナ「で、でもこうしている間にも、みなさんがわたくしを待っていますわ!
さぁ、立って!立つのよ、ダイアナ!みなさんのために!!
……えーい!!」
閉じた日傘を杖代わりに、よろよろとしつつもダイアナさんは舞台の中央へと向かって行きます。
ダイアナ「…ジェミニのための一歩。…サジータさんのための一歩。…リカちゃんのための一歩。…昴さんのための一歩……」
昴「……ダイアナ?」
その声を聞きつけた昴が立ち上がり、声をかけるとダイアナもそちらをみて…
ダイアナ「昴さん?……はうぅぅ〜」
安心したのかその場に倒れてしまいました!ダイアナさーん!?
もちろん、すぐに昴さんが駆け寄って肩を支えて対処します。
昴「ダイアナ!?ダイアナ!ウェイター、水を!(様子を見にきた李さん、慌ててカフェの店内へ)
しっかりするんだ!!
(肩をがっちりと押さえて気合を入れる)ふんっ」
ダイアナ「はっ!?(ゆっくりと首をめぐらせる)……昴さん?」
昴「大丈夫か?さぁ、これを飲め。」
李さんからコップ一杯の水を受け取った昴さんがそれをダイアナに渡すと、ダイアナは水を一気飲み。
飲み干したダイアナの顔には、晴れやかな笑顔が浮かんでいました。
ダイアナ「…はぁ〜……生き返りましたわ〜」
昴「大丈夫か?こう暑くなったり寒くなったりでは、体がついていかないな。」
ダイアナ「ええ、もう体がビックリしてしまって…」
もう大丈夫と判断した李さんは仕事へ戻り、ダイアナは昴の後に続いて、昴が座っていたテーブルへ。
そこで動きを止めてしまうダイアナさん。いるべきはずの人が昴しか見あたらないのだ。
ダイアナ「あら?…みなさんは?もしかして、まだいらしてないのですか?!」
昴「ああ。」(席に座って、扇子を拡げる)
ダイアナ「まぁ!困りましたわね。時間厳守は、最低限のマナーですのに!
ね、昴さん。」
昴「……………」
日傘を握りしめて力説するダイアナさん。さすが、嫌いなもの:マナーのない人。
でも、昴さんはそんなダイアナに何かが言いたくて言いたくて仕方無い様子で、開いたままの扇子を向けるのですが…結局言えず。(笑)
向けたままの笑顔でテーブルの傍へやってきた李さんにオーダーを言います。
ダイアナ「あ、ウェイターさん。アールグレイをお願いします。」
李「かチこまりまチた〜」
にっこりと笑顔で席に着いたダイアナに、昴さんはやはり何か言うのを止めて、普通に二人で雑談を始めます。
―――――
ちなみに、このダイアナさんが登場してくるときや一歩一歩歩くときのセリフはアドリブとなっていて、少しずつ違って行きました。
特に入ってくるときのセリフは、その当日の天気にあわせて変わったりしました。
28日の夜公演では「暑いと思うと、急に雨が降ったりして…」となっていました。なんか、今年は本当に全国各地でゲリラ雷雨が多いですよね。
29日は湿度の高い日だったので「こう蒸し暑いと、息がうまくできなくて…」とふらふらしていました。
30日の昼公演では夜中の豪雨と絡めて「昨日、あまりにも雷がピーゴロゴロって鳴るから、明日のお茶会が台無しになるんじゃないかって、気が気じゃなくて眠れなくて…でも、晴れてよかったですわ〜…」
これに合わせて、踏み出す一歩も「ピーゴロゴロの一歩…ピーゴロゴロの二歩…」に変わり、さらに昴さんに気合いを入れてもらったところで「気を失ってしまいましたわ〜」と言うと「どうした、雷にでもうたれたのか?」と昴さんも乗ってきました。(笑)
さらに30日夜公演。実は昼公演の最後「地上の戦士」の振付をダイアナさんは間違えたんですね。それも交えて…
「ピーゴロゴロの後は、カンカン照りですわ!ダイアナ、意気消沈……で、でもこうしてはいられませんわ。」と立ち上がって
「ダイアナ、振りを間違えても前向きに生きる一歩…ダイアナ、振りを間違えてもみんなに笑顔でこたえるの一歩…ダイアナ、お茶会に参加する一歩……」と、とてもパターンの多い一歩になっていました。
そして昴さんは「急に日に当たって、灰になったかと思ったぞ。」と…どこぞの吸血鬼ですかっ(笑)
31日の昼公演では「このところずっと涼しかったのに、なんで今日はこんなに暑いのかしら…やっぱり、地球がおかしくなってきてるんですわ……」と朝の青空から気温が上がった話になりました。
ここでの一歩は「ダイアナの一歩…ダイアナの二歩…ダイアナの三歩…ダイアナの四歩……」と自分の名前を呼んでいました。
ちなみに、昴さんの一言は「日差しが眩しくて倒れたのか?」でした。
――――
それと同じタイミングで、下手からボスと西村が登場!入国時や船旅時とは違い、いつもの、あの見慣れたスーツで登場です。
西村「(街並みを見つめて)ボス、摩天楼ですよ!
俺達ついに来たんですね、憧れの地、紐育へ!」
ボス「ああ…ここがブロードウェイだ。俺達の夢を叶える場所だ。」
西村「胸が高鳴りますね!
それじゃあ、早速本場のショウダンスっちゅうのを習いに行きましょう!」
ボス「まぁ、そう焦るな。そこのカフェで、一服していこうぜ。」
すたすたと舞台中央から上手へと歩いていこうとする西村をボスが呼び止めて、上手側にあったテーブルに向かいます。
ダイアナにアールグレイを運び終えた李さんが、即座にオーダーを取りに行きます。
李「いらっチゃいませ〜!」
ボス「コーヒープリーズ。」
西村「ミー、トゥー!」
李「かチこまりまチた〜!」
西村「通じましたよボス!」
笑顔で店内へ向かう後ろ姿で、西村はカッコつけて言ってみた言葉が見事に通じたのが嬉しかったのか、向かいの席に座っていたボスにぐっと顔を近づけてから座りました。(笑)
二人が落ち着いたところで今度は上手からリカが両手を広げたいわゆるアラレちゃん走りで駆け込んできます。
リカ「キーーーン!!リカだーいち〜こ〜く〜〜!!(ボスと西村のテーブルの周りを一回り)
と〜〜〜っても遅れちゃったぞ〜〜〜!!!
(昴とダイアナの間にある椅子の上に立って右手を上げる)…おまたせ。」
そのリカに続いて、サジータさんも上手から登場。こちらは、ゆうゆうと歩いて悪い悪い、といった様子で片手をあげて昴の隣へ腰掛けます。
(この間に、ボスと西村のテーブルにはコーヒーが運ばれています)
でも31日昼では前楽の魔力で、サジータもリカに続いてアラレちゃん走りで入ってきました。(笑…テーブルの前で、いつものクールさに戻っていました)
昴「ずいぶん遅かったな。」
サジータ「すまない、出かけに昔の仲間が来てさ。保釈手続きを書いてたんだ。」
リカは、一緒にいたため一緒に遅刻というところでしょうか?
納得したように頷く昴とダイアナ。これで来ていないのはあと一人…ということでその一人をきょろきょろ探すリカはボスたちのテーブルまで行っちゃいました。(笑)
ボスたちはびっくりしてるものの、特にリアクションは無しでした。
リカ「あっれ〜〜?ジェミニは?」(ボスたちのテーブルから離れてダイアナの後ろに立つ)
昴「まだ来ていない。」
サジータ「はぁ!?ウソだろ!?」
昴「ここに呼び出したのは、ジェミニなんだがな。」
コーヒーを口に運びながら昴が淡々と事実を言う中、声を張り上げるサジータさん。
思わず腰を浮かせて怒鳴り散らします。
サジータ「あいつ、自分で呼び出しといて来ないなんてあり得ないだろ!アホか!!」
ダイアナ「まぁまぁ!きっと、ジェミニさんも出掛けにいろいろあったんですよ。」
リカ「そうだぞ!」
それを宥めるのは、ダイアナとリカ。いや、リカは相槌を打っているだけですが…ダイアナの予測に、サジータは「ないない。」と手と首を横に振ってしまいます。
さて真相はいかに?と思っている間に李さんが仕事をこなしに来ました。
李「いらっちゃいませ〜!」
リカ「(振り返って)こんちは!!」
李「こんにチは〜!」
サジータ「あ、あたしコーヒー。」
リカ「…メロンソーダ!」
李「かチこまりまチた〜!」
オーダーを聞いた李さんはすぐさまカフェの中へ。
―――――
ちなみに、29日からはリカのオーダー内容が変わりました。
リカ「シンフォニー・ウィズ・フレンド!ノンアルコールだからな!」
李「子供にも優しいアルね。」
リカ「うん!!」
おお、なんてタイムリーな物を!!
これには、他のメンバーも感心したようで、サジータさんは「いいの頼んだな。」と褒めていました。「みんなも飲んだか?」と聞いたりもしたのですが、答えを聞く前に「ああ、それはそうとして…」と話を元に戻しました。
―――――
サジータ「それにしても…ジェミニは無責任すぎるんじゃないのか?」
昴「ジェミニは無責任じゃない。ただ、忘れっぽいだけだ。」
リカ「そうそう!リカもすばるにさんせーーい!!」(サジータの前で右手をあげて同意)
サジータ「だからって許されるのか?無罪なのか?」
怒りの収まらないサジータさんは冷静にフォローする昴にさらに食い下がります。
それをおろおろと目を泳がせていたダイアナと、きょとんと聞いているリカの視線が優雅にコーヒーカップを口元で傾ける昴にあつまります。
昴「…有罪だな。」
どうやら、昴さんフォローすべきところと躾けるべきところはキチンと分かれているようです。(笑)
リカ「ゆうざい…!じゃ、とりあず撃っとくか?」
金の銃を抜いて、撃つ準備をするリカを三人が慌てて止めます。(でも、公演が進むにつれてサジータさんは「やれやれ!」とたきつけちゃいましたが(笑))
ここで、話の流れは舞台上からいったん離れます。客席、下手側の通路に武田とジェミニが現れたので、そちらの会話を聞くことに
…ジェミニ、ダイアナさんたちのフォローが台無しの予感ですよ!(爆)
あ、この間でも舞台ではちゃんと時間は動いていますよ。李さんが持ってきた飲み物を囲んで、四人でおしゃべりしています。
ちなみに、リカの飲み物だけは本物。28日まではおそらくメロンソーダ。
29日からはロビーで販売しているシンフォニーウィズフレンドそのものが出てきました!
4人で仲良く、それを一口ずつ分け合ってるのがかわいいです。メロンソーダのときは一口飲んだ昴の口が「甘い」と言ってるのはわかりました。
シンフォニーになってからはそれぞれ「おいしい」と言って次の人に渡す。という流れでした。
その時の手の動きは右手の親指と人差し指を曲げてアルファベットのCに見立ててそれを唇の前で笑みの形に合わせて引く、というものでした。
30日夜ではサジータが昴にそのコツをレクチャーしてたりして、なんてかわいいお茶会なんだ!と見入ってしまったりしました。
31日昼ではコップの縁についている星型のパインをダイアナさんがパクりと食べてたりもしましたね。みんな普通に素交じりで味わっているように見えました。
って、話の本筋に戻ります。(爆)
武田を前にしてジェミニがその後について行く形で歩いて行きます。
ジェミニ「へぇ〜!武田さんってブラジル人なんだぁ〜!」
武田「へい、日系三世です。ベロベロムーチョ、ベロムーチョ!ベロベロムーチョ、ベロムーチョ!!」
舞台前に差し掛かったところで、踊りながら一気に中央部分までくる武田にジェミニは目を輝かせて後を追う。
ジェミニ「すごーい!ホントにブラジル人だぁ〜〜!」
エセでもサンバが踊れればジェミニにとってはブラジル人の正銘になるようです。(笑)
ジェミニに喜ばれた武田は上機嫌でポケットに手をつっこんでカッコつけてます。
が、その声を聞きつけたのか…舞台上でボスが「ん?」と怪訝そうな顔をして立ちあがって辺りを見渡し始めましたよ。
武田「ベロって呼んでください!」
ジェミニ「じゃあ……ベロちゃん!」
武田「はい!」
ジェミニ「ベロちゃん。」
武田「はい〜!」
ジェミニ「ベロちゃん♪」
武田「はいぃ〜」
ジェミニに呼ばれて、とにかくメロメロな武田。
この呼び方も微妙に日替わりで28日昼は「ベロちゃん」夜は「ベロたん」
29日は「ベロりん」30日昼は「ベロベロ」夜は「ベロはん」。31日昼は「ベロりん」でした。
呼ばれながら、二人は上手の階段前へ。
ジェミニ「で、夜は洗濯屋さんで働いてるの?」
武田「はい!洗濯屋ベロちゃんです!」
ジェミニ「かっこいい〜〜!!」
そこで盛り上がっていると、探し人を発見したボスが声マネをするように高い声で話しかけます。この時点で、西村も武田の存在に気づいています。
ボス「ベロちゃん♪ベロちゃん。ベロ!」
ジェミニが言っているものと思って、照れ続けていた武田ですが(ジェミニは「え?ボク何にも言ってないよ??」と怪訝そうな顔をしていました)最後の普段声にハッとなって振り返ると、そこには顔を合わせず別れた当時と変わらぬ二人が!
武田「その声は…!!(振り返って指をさす)ボス!!
ああ、アニキも!!」
舞台へ駆け上がり、まっすぐにボスとハグをする武田。再会を喜び合っています。
ボス「なんだよお前、ブラジルに帰ぇったんじゃねぇのかよ。」
武田「いや、それがいろいろとありましてね…」
「まぁ、積もる話もあらぁな」と早速話に花が咲きそうな二人の横で、西村も感激のあまり武田に抱きつこうと腕を拡げていたのですが…間違えてジェミニとハグをしてしまいました。(笑)
人違いに気付いた西村は、その顔を見て思わず謝るよりも先に「うわっかわいい!」と叫んでしまいます。(その後、ちゃんと頭を下げて謝っていましたよ。ジェミニは、いえいえお気になさらず〜といった様子で手を小さく横に振っています。)
武田「あ!(ジェミニに気づいて)俺のボスと、アニキです!」
ジェミニ「どうも、ジェミニです!」
武田をはさんでお互いに挨拶をしていると、その様子に気づいたサジータが驚きを隠さずに立ち上がり、隣のテーブルに声をかけます。
サジータ「ジェミニ!?お前…何してんだ?」
サジータに呼び止められたジェミニは、ぱっと笑顔になって4人の顔を見るとスキップしているかのような軽い足取りで近寄って行きます。
ジェミニ「あっれ、みんなどーしたの?こんな所に集まってぇ〜!」
4人「……はぁ!?」
さすがに、このジェミニの発言には穏やかだった昴やダイアナもカップを手にしたまま立ち上がり、リカは椅子の上に立って避難の目を向けます。
その反応で、なぜ現状がこうなっているのかを思い出したジェミニは見事に固まり…次の瞬間には叫び声とともに頭を抱えてうずくまってしまいます。
ジェミニ「!!!あああああぁぁぁ〜〜〜……あーーーー!!!」
リカ「やっぱり撃っとくか?」
昴とダイアナは止めるものの、サジータは「撃っちゃえ撃っちゃえ!」とたきつけます。
まぁ、もちろん本当に撃ちはしませんよ。
何とかショック状態から戻ってきたジェミニはすすすすっと武田の横に立ち、申し訳なさそうに腰を低くして謝ります。
ジェミニ「ご、ごめんなさい!ベロちゃんとのおしゃべりに夢中になってて…つい、忘れてました……」
昴「まったく……ジェミニは何かに夢中になるとすぐに前の事を忘れる。困った奴だ。」
さんざん文句を言っていたサジータよりも先に、昴が持っていた扇子でぱしんっと手を叩きながら前に出てきます。
昴さんのお説教タイムですよ!自分でも怒られる理由が分かっているジェミニはしゅんとなって聞いています。
ジェミニ「すみません……」
昴「ジェミニ。君は…(バッと扇子を広げて、ジェミニの方へ向ける)チャイルド症候群だ!!」
4人「チャイルド症候群…!」
リカ「ってなんだ?」
昴「体は大きくても、中身はリカと同じという意味だ。」
首をかしげるリカに、扇子を閉じて簡潔に答えた昴。
すると、リカは驚きよりもどこか嬉しそうに声を上げます。
リカ「えーー!うぉ〜〜っ(スカートのすそを持って自分を見る)
リカ、ジェミニと同じなのか!?」
リカ・ジェミニ「うっっわぁ〜〜〜い!!」
前に駆け出てきたリカと向かい合い、二人でしゃがんでから大きく万歳をすると「お!」とリカが何か思いついたのかタタタッと下手の方へ行き、まねっこ遊びを始めます。
リカ「しゅるしゅるしゅる!キャッチ!あ〜ああ〜〜〜〜…パス!」
ジェミニ「はい!あ〜ああ〜〜〜〜〜………!!」
どうも、ターザンごっこのようです。リカからツルを受け取ったジェミニは、ボスたちがいたテーブルまで一回りして戻ってきました。(笑)
二人は楽しそうですが、残ったメンバーはそれぞれ呆れる様子を隠せません。
リカ「それっていいことか?」
昴「いいわけないだろう…!」
紐育も、ある意味自由人がそろっております。(笑)
―――――
このまねっこ遊び。日々進化していきました。(笑)
28日昼はターザンでしたが、夜は「ウホッウホウホウホッ!」とゴリラのマネでした。
もちろん、ジェミニの方が大げさに長々やっていると、リカはすすっと昴の傍に寄っていてジェミニを指さします。
リカ「ええー…リカ、あれと同じなのか?」
昴「…すまない、違ったようだ。」
ジェミニ、星組一おこちゃまだと認識されちゃいましたよ。(爆…以下、ずっとリカにもあきれられるオチとなりました。)
29日は「コケッコケコケッ!!」とニワトリごっこでした。ジェミニは「コケッコケコケコケッコッコッコーー!!」と雄鶏もビックリなぐらい鶏になっていました。(笑)
が、ひとつ突っ込みたい!!ここはアメリカ!ぜひクックドゥルドゥー!と言ってほしかった!!(爆…でもなんでアメリカの人は鶏の鳴き声がこう聞こえるのでしょうね?)
30日昼はまたまたターザンごっこでしたが、ジェミニがさらにパワーアップ!
「くるくるくる〜、どーん!…どーん!」と西村や武田にぶつかりながら回ってました。(笑…ぶつかる、といっても可愛くですよ。)
30日夜はゴリラ。でしたが、やはりジェミニがパワーアップ!「ウホッウホッ」と言いながらもジャングルレビューの振付をしたのです!!
これには星組もビックリして素で感心している様子でした。
リカが「リカ、これと同じか?」と昴に尋ねると「…どこまで続くか見てみたいな。」と昴さんは続行を希望しました。(笑)
頑張ったジェミニは、ちょっと戸惑いながら「…もうやめていい?」とお許しをもらっていました。(笑)
31日夜はニワトリ…だったのですが、途中からニワトリじゃなくなりました。(笑)
ジェミニが「コケコケッコケコケッ!!…(手を肘までしっかり前で合わせて)ジンジンジン!ジンジンジン!」と持ち歌パートに入ると
さりげなく昴さんやサジータさんがジェミニブートキャンプに参加!!(大笑)
リカが「え〜〜…リカ、これと同じなのか〜?みんなも…」と言うと昴さんはしらを切っていましたが、サジータさんは「ふんっ」と声を出してそっぽを向きました。(笑)
ジェミニが「へへっ」と嬉しそうです。
―――――
ごっこ遊びが一段落…と言うかジェミニが落ち着いたところで右手を小さくあげて提案を。
ジェミニ「ごめんなさい!あの、ここの支払いボクがします。」
サジータ「当たり前だ。」
リカ「うわーい!じゃあな、リカ、リカ、パフェが食べたい!」
腕を組んで、それが妥当案だと言わんばかりのサジータに、ダイアナと昴は何も言わないままですが同意らしく、席に座り直します。
リカだけはジェミニに駆け寄って、自分の希望を伝えていましたが(笑)昴さんが先を促すと、ジェミニはリカが座っていた席に座り、話を始めます。
(リカは、サジータや昴の傍を行ったり来たり)
昴「それで。なぜ僕たちをここへ誘った?」
ジェミニ「あ、はい!新次郎のことで…」
ダイアナ「大河さん?」
ジェミニ「なんだか悩んでるみたいなんです。」
サジータ「悩んでるのはいつものことだろ。」
ジェミニ「今回は、特別に、いつになーく、すごーく!」
昴「…今回は、特別に、いつになーく、すごーぐ?」
ここの昴さん、隣のジェミニのイントネーションをそのままなぞっていますので「いつになっく、すごっく!」の日はちゃんと「いつになっく、すごっく」となっていました。(笑)
ジェミニ「はい。ご飯も食べてないみたいなんです。」
リカ「ごはん!じゃじゃん!ノコ食っとくか?」
肩に居たノコをテーブルの上に置くリカに全員が“ノコは食わない!”と手を出して否定します。
リカの肩から離れたノコは…昴さんの手へ。(笑)
いやぁ、今年も昴さんの手の中で生き生きと動いておりますよ!
29日はサジータさんが先にノコをつかみ「いただきますって、ダメだろ!」と乗りツッコミをしてから、リカの手に戻されたノコを昴の頭の上に乗せていました。(笑)
30日昼ではリカがノコのお腹を押して「きゅっきゅっきゅっ!」と鳴らしながらテーブルへ離していました。ちなみに、この日のノコはテーブルの上でみんなの飲み物を覗き込んでは、飲みたそうにしていました。(笑)
31日昼ではまた先にサジータさんがノコをつかんで「そうそうそうそう!いただきま〜す!」と正面からがぶりとやるマネをしてから、リカに返していました。が、勢いが良すぎたのかリカの手からノコが抜け落ちてしまい昴の足もとに転がったノコは、昴さんの足を伝って上に登り、しばらく昴さんと戯れてました。(笑)
ジェミニ「だから、みんなで新次郎を助けてあげましょうよ!」
ジェミニの提案に、ダイアナさんとリカはぱっと笑顔を見せて同じ考えだと同調しますが、サジータは渋い顔です。
昴さんはコーヒーカップを口元に当てて何も言いませんが、昴さんの手の中で遊んでいたノコはうなずいています。(笑)
サジータ「断る。悩んでる奴を助けるなんてご免だね。」
リカ「サジータいじわるだな!しんじろーは仲間じゃないか!」
ジェミニ「できれば助けてあげたいです。」
ダイアナ「そうですよ。(立ち上がって日傘を広げる)みなさん
大河さんには大切なものを、たっくさんもらっているはずです。
ですから、こんどはわたしたちが大河さんを助けてあげましょうよ。
ね、サジータさん?」
軽やかな口調とともに、舞台中央からサジータの後ろへ回り、にっこりと最強の笑顔で微笑みかけます。
29日あたりからこのダイアナはパワーアップを初めて「たくさん、たくさん」の部分でくるくる回り…公演を重ねるごとに一回転ずつ増えていきました。(笑…31日昼ではリカも一緒にくるくる回っていました。)
ジェミニ「サジータさん!」
リカ「サジータ!」
昴?「…きゅー、きゅー。」
ええ、昴さんは何にも言っていません。コーヒーカップを口もとに当ててるままです。(笑)
3人と1匹に見つめられ、にっと笑顔を見せるサジータですが…
ここも29日あたりから反応が変わってきました。ダイアナがパワーアップしてきたのに対して「素敵な舞も見せてくれたしな、ダイアナが。」と付け加えたり
30日夜では「ノコに言われちゃあなぁ、助けるしかないよなぁ!」とノコの頭をなでたりしてたのですがすぐに「って、バカか!!」と否定してしまいました。
サジータ「……断る!!(ガタンッと立ち上がってテーブルに残るメンバーを指さす)…勝手にしな。」
立ち上がったまま、下手へと歩いて行ってしまうサジータの背中にジェミニが名前で呼びかけますが足を止めてもらえず、見送ることに…しょぼんと顔を下に向けるジェミニはそのまま頭を下げます。
ジェミニ「……余計な事言って、ごめんなさい。」(昴の手の中のノコが、ふるふると顔を横に振る)
リカ「ううん、ジェミニは正しいぞ!リカはそう思う!」(昴の手の中のノコが、うんうん!と頷く)
ダイアナ「大丈夫、サジータさんもわかってますよ。」
昴「ただ素直じゃないだけだ。(コーヒーの最後の一口を飲む)
…さ、戻ろう。」
気持は、同じはず。と立ち上がった昴が場を締めたところで、ノコを肩に乗せたまま昴さんは下手へ歩き出します。(ノコは、最後まで生き生きと動いていました。(笑))
それにリカやダイアナも続き、最後にジェミニ…となったところで、カフェから李さんが駆けてきます。
李「お客サン、食い逃げカ?食い逃げカ?」
ジェミニ「あ、忘れてました〜いくらですか?」
くるりと振り返ったジェミニが伝票を確認すると、お金を取り出します。
初日はぱたぱたと自分の服をはたいても出てこず、最終的に帽子の中から、お金が転がり出てきました。
28日昼夜と29日はベルトに挟んであり、割とスムーズに。
30日昼夜はブーツの中から取り出していました。(夜は右足を椅子の上に乗せて、ちょっと男前に)
31日昼も椅子に右足を乗せて、そのブーツの中から出したのですが「釣りはいらねぇよ!」とカッコよく言って渡していました。
ジェミニ「じゃあ、これで!」
李「ありがとございました〜!」
無事にお題を受け取った李さんはにっこりと笑ってテーブルを片づけ始めます。
支払いも無事にすんだジェミニがみんなの後を追おうと一歩進んだのを見た武田が立ち上がり、向こうのテーブルの話を中断させて声をかけます。
武田「ジェミニさん!また明日、劇場で!」
ジェミニ「うん!
ベロベロムーチョ、ベロムーチョ♪」
笑顔でうなずいたジェミニは、先ほど見たベロベロダンスを踊りながら下手へ。(笑)
3人とも立ち上がってそれを見送った後、二人は間にいる武田をつつきます。
ボス「お前、可愛い子知ってるじゃないか。」
武田「かわいいでしょ〜!リトルリップシアターの、スターさんなんですよぉ〜!」
西村「どうやって知り合ったんだよ。」
武田「いや、それが向こうから声をかけてきたんスよ。
どうやら、あっしに気があるみたいなんスよねぇ〜(西村「んなバカな」と呟きますが武田には聞こえず)
ねぇアニキ。あっしはどこの国に行っても、女優さんにはモテるってことですかねぇ〜!」
鼻高々に、西村の肩に手を置いた武田が笑いますが、それを聞いたボスと西村は乾いた笑いを浮かべて、西村は武田の頭をはたき
ボスは武田の鳩尾にパンチをくらわせていました。「ホ、ホントなんスよ!?」と言っても、二人は信じていません。(笑)
30日の昼公演ではパンチを食らった時にうっかり足をあげてしまい、その足がボスの足を踏んづけてしまったものですからボスが痛がり、武田が素ですみませんすみなせん!!と謝るハプニングもありました。
武田の話を離し半分で聞きながら再び三人が席に着くと、上手からとてもお美しい方が!!
ラチェットさんの登場ですよ!!その後ろには、肩を落として意気消沈している大河が。
ラチェット「そう、サニーに無理難題を言われたの。」
大河「はい……ひらめきが足りないって…」
ラチェット「ひらめきね…」
大河「しかも、人間が小さいと言われました。」
ラチェット「まぁ。それはどうして?」
大河「それがわからないんです…」
舞台中央で立ち止まり、本気で首をかしげてますます肩を小さくする大河に、ラチェットは微笑みを一つ浮かべてカフェ下手側の席へ向かい、大河に席を進めます。
先ほどまでスター5が座っていた席ですね。ラチェットはサジータが座っていた席、大河はダイアナが座っていた席に腰かけて話を続けます。
ラチェット「ねぇ大河くん。あなたの夢はなに?」
大河「夢、ですか?」
ラチェット「そう。夢が、ひらめきを生み出すのよ。」
大河「夢が、ひらめきを生み出す…」
ラチェットのアドバイスを受けて夢について思う大河。
隣のテーブルでは相変わらずダンディ団が話を続けているのですが、一番席の近いボスは、この声は…という顔つきになり隣のテーブルを気にし出します。
そこへ、李さんがオーダーを取りにやってきます。
李「いらっしゃいませ〜!」
ラチェット「コーヒーを一つ。」
李「かチこまりまチた〜!お客サンは?…お客サン?」
大河「あ、はい!じゃあ、ぼくは…ホットミルクを。」
李「かチこまりまチた〜!」
ラチェットはすぐに答えますが、夢について考えだした大河には李さん声は聞こえてなかったのか、聞き返されてようやく注文を。
やっぱりホットミルクなんだ!(笑)
カフェの店内へ向かう李さんと入れ違いに、ボスが立ち上がりラチェットに声をかけます。
ボス「あの…!」
突如声をかけられたラチェットと大河は不思議そうな顔を向け、西村と武田もなんだなんだ?という顔でボスを見つめています。
ボス「日本から来たダンディ…いえ、団耕介です。」
ラチェット「……ようこそ、アメリカへ。」
名乗ったボスに、ラチェットは当たり障りのない返答を返します。
予想した答えと違ったのか、ボスは一瞬言葉に詰まってしまいますが、それ以上は何も言わずに頭を下げます。
ボス「…あまりお綺麗だったもので、つい。」
ラチェット「ありがとう。良い旅を。」
ボス「ありがとうございます…勇気が湧いてきました。」
襟を正して席に戻っていく後姿を特に感慨もなく見ていたラチェットですが、大河は席を一つ詰めてラチェットに小声で注意します。
大河「…ああいう不良日本人には、気をつけた方がいいですよ!」
大河の心配が嬉しいのか、小さく笑みをこぼしたラチェットも、話がしやすいように席を一つ詰めて先に進めます。
―――――
そんな、ちょっとボスにはほろ苦い場面だったはずなのですが公演が進んでいくとボスはちょっとこことは違う時間軸の話をし出しました。(笑)
29日では「どこかでお会い…いえ、あまりお綺麗だったのでつい…」でとどまっていたのですが
30日昼公演では「マンマ・ミーア!…グリザベラ(キャッツでの役名)…エビータ(エビータでの役名)……」と久野さんという方の出演作の名前を呟いてから「あまりにもお綺麗だっため」と続けていました。
ここまでだったらラチェットさんも崩れなかったのでしょうが夜公演。
さらにボスは「コーラスラインのディアナ…キャッツのグリザベラ…エビータ……相変わらずお綺麗だったもので、つい…」と25年前に四季で先輩だった久野さんに直球を投げかけました!
これにはラチェットさんもやられたのか、少しの間ですが笑ってしまい、台詞につまり「ありがとうございます!!良い旅を!」と照れ隠しのように言い放ってました。
続く大河のセリフも「ああいう、不良日本人にはほんっとうに気をつけた方がいいですよ!」とちょっと力が入っていました。(笑)
そんな経緯もあって迎えた31日昼公演。
思いつく限りの出演作品を呟いて行くボスにとうとう「うるさい、新太」と久野さんが出てきました!(笑)
ぼそりと、小さな声ではありますがストレートにたしなめられたボスは「すみません、先輩。」と綺麗に頭を下げてるのでした。
「相変わらずお綺麗だったため、つい…」と本筋に戻していったのですがこのアドリブを締めた大河の反射神経は素直にすごいと思いました。
大河「ああいう、何言ってるかわからない不良日本人には、ほんっとうに気をつけた方がいいですよ!」
そう、大河やラチェット、ボス的にはたしかにわけがわからない会話ですからね。(笑)
―――――
ラチェット「…夢は?」
大河「あ、はい!一郎叔父のような、立派な人間になることです!」
迷いなく、きっぱりと言う大河の声が耳に入ってきたのかボスはちょっと眉をよせます。
一郎?まさか大神一郎のことか?といった具合に見えました。でも、先ほど挨拶を済ませた手前、なにも口出せずただ首をかしげるだけでした。
ラチェット「それはどういう人?」
大河「他人のために、働ける人です!」
ラチェット「どうしたら、そうなれるのかしら?」
大河「それはですね!……えっと…」
それまで、誇りや尊敬を含めつつよどみなく答えていた大河ですが、ここで言葉に詰まってしまいます。
わからないから、憧れて、なんとか追いつこうと日々手探りで進んでいるのですものね。
そんな大河の思いを表情から読み取ったラチェットは微笑みを浮かべたまましっかりと大河の目を見て助言を。
ラチェット「まず、自分のために頑張りなさい。
己を極めて、それで初めて人に尽くせるの。」
大神と大河、二人を知っているラチェットだからこそ、言える言葉ですね。
でもその言葉は大河にはすぐに沁み込まず、難しい顔をしてしまいます。
けれど、言葉は届いた。と判断したラチェットは颯爽と席を立ちあがり下手へと歩き出します。
大河「…ラチェットさん!(立ち上がって、ラチェットを呼びとめる)
それって…ショウを自分の好きにやれってことですか?」
ラチェット「…自分で解決なさい。」
大河「……はい…」
できる助言はした。ここから先は、あなたの心ひとつ。
ラチェットの言葉に優しさの中に厳しさを感じたのか、大河はそれ以上求めず頷きます。
最後にもう一度微笑んだラチェットは今度は振り返ることなく、歩き去る。
大河も、それに続いてここから去ろうとしますが…
李「お客サン?飲まないカ?飲まないカ?」
と、コーヒーとホットミルクを運んできた李さんに声をかけられて振り返ります。
大河「あ、すっかり忘れてました!(ミルクの入ったマグカップを持って)…本物ですね。」
やっぱりね!(笑)リカのも本物でしたからもしやと思っていたら、案の定です。
ぐいっと一気に飲み干すと、美味しそうな笑みを浮かべてカップを口から離してすぐ横に立っていた李さんのトレイの上に戻します。
それと入れ替わりに伝票を渡され「相変わらず高いなぁ、この店は!」とこぼしつつも(「安月給なのになぁ…」とぼやいた日もありましたね)きちんとお代を払う大河。
お代さえもらえればにこやかな李さんがカップを下げるべくカフェの中へ下がると、ぐっと大河は口元とお腹を押さえて足早に下手へ。(爆)
ミルク一気飲みは、やはりキツいのでしょうかねぇ…
―――――
はい、本物が出てくるということはここは当然アドリブポイントとなるわけです。(笑)
28日昼では「今日も本物ですね。」とマグカップのミルクを飲みほし、夜公演では「一日二回は辛いや〜…いただきます。」とぼやきつつも、きちんと一気飲み。
「は〜〜…でも美味しい。」とまぁまぁ、余裕でしたが
29日にはマグカップから、一回り容量が多そうなコップに変わりました。(笑)
「なんか、気持ち増えてるような気が…!…ぼくも男だ!いただきます!!」と今日もきっちり一気飲み。
飲み終わった後に「は〜〜…おいしいですね!」と言える余裕もあります。
30日昼は変わらずグラスなのですが、昨日よりちょっと量が増えています。
「なんか、少しずつ増えてる気がする…!!」とうろたえつつも今日も気合いで一気!
飲み終えた言葉は「は〜!…超気持ちいい!」だったので、時期ネタと言えば時期ネタでした。(笑…只今北京オリンピック開催中)
飲み終えてすぐにしゃべったので、ミルクが少し飛んでました。(爆)
さてどんどんエスカレートしていくもの…と思って待っていたら、夜公演は一気に減って、遠目からだとデミタスカップぐらいにみえました。
これには大河も「あれ〜?」と首を傾げて「不思議だなぁ…」と呟いて、くいっと一飲み。
でもきっと伝票に書かれている値段は変わらないのか「高っいなぁ〜!」と一段とぼやいて支払いをしていました。
今日だけは、下手へと向かう足取りも軽いです。(笑)
でも31日昼公演ではその反動が来ましたよ!ここでジョッキの登場です!!
ものすごくうろたえつつも「…いただきますっ」と客席からの拍手にあおられて、見事一気成功!!
「きっついなぁ〜…ごちそうさまでした!」とジョッキを置いて伝票を見た大河は「まぁ、これくらいの値段はしますよね!」と今日は高いとぼやかずに払っていました。(笑)
―――――
大河が去ってすぐ、カフェの中からサニーさんが上機嫌で登場してきます。その両手には女性の姿が。
こちらから見て右手に黄色いスカートの女性、左手に青いスカートの女性を侍らせて「いや〜〜美味しいランチだったねぇ〜」と言いながら舞台の前の方へ出てきます。
サニー「じゃあ、こんどは君たちをディナーに誘おうかなぁ〜」
嬉しいオーナーの誘いに、キャー!と喜ぶ二人。ですが、ずっとカフェの壁沿いのテーブルで話をしていた女性二人(ちなみに、オレンジのスカートとピンクのスカートです)がその姿を見つけた途端、猛ダッシュで舞台の前の方へ走って出てきます。
ピンク「キャーー!!!リトルリップシアターのオーナーよーー!!」
二人でサニーさんに駆け寄り、ブルーの方とイエローの方を押しのけて、サニーさんにくっつこうとします。
下手側のテーブルに腰かけたサニーさん(サジータが座っていた椅子に座っています)はその様子を見て調子く笑っています。
ピンク「サニーさん、あたし、キャンディー!」
オレンジ「あたし、キャシーよ!」
ピンク「サニーさん!あたしを!あたしを!ショウに出してくださーい!!」
サニー「ああ、いいよ。ハハハ!」
オレンジ「サニーさん。あたしも、出して?」
二人の猛烈アピール(キャンディーは踊りながら、キャシーはサニーの足に自分の足をからめながら)に二つ返事でOKを出すサニーさん。
これに怒ったのは先ほどまで一緒にて押しのけられたブルーとイエローの女性。「ちょっと、どきなさいよねっ!!」とドスのきいた声で二人をさらに押しのけて、サニーさんの横に座って、膝に手を添えたり、顔を覗き込んだりしてこちらもアピール。ちなみに、先ほど一瞬聞いた声と同一人物と思えないほどの猫なで声です。(笑)
イエロー「サニーさん、あたしとの約束も忘れないでね。」
サニー「ああ、もちろん。」
ブルー「サニーさぁん…あたしとの約束も…忘れないでぇ〜(肩のあたりを人差し指で円を描くように触る)」
サニー「ハハハ、良いね君!スターになれるよ!!」
サニーさんに太鼓判を押されたブルーの子はきゃー!と大喜び。その後も、サニーさんは4人の女性を侍らせて楽しくおしゃべり。
そうかサニーさんは劇場の一歩外に出るとこんなにも激しく売り込みされるお人だったのね。(爆)
立ち上がって一連の騒動を見ていたボスが、武田に尋ねます。
ボス「おい、誰だあのお方は?」
武田「ああ。リトルリップシアターの名物オーナー、サニーサイドさんですよ。」
ボス「お前知ってるのか?」
武田「ええ!今あっしそこの劇場で掃除人をやってるんスよ。」
ボス「そりゃあ、好都合だ…(上手側のテーブルに座り、それに続いた武田と西村に耳打ちするように顔を突き合わせる)
おい、俺をショウに出してくれるように頼め。」
武田「ええっ!?」
西村「ボスの頼みだ武田!行け!!」
驚いた武田ですが、西村にもバンッと肩を叩かれて、戸惑いつつもサニーさんの傍へ。
でも、すっかり盛り上がって話に夢中のため武田が「オーナー!!オーナー!」と呼んでも気付いてもらえず、何度も何度も呼びかけてようやく気付いてもらえました。
武田「オーナー!ベロムーチョです!掃除人の!!」
サニー「ああ、君か。なんだい?」
武田「あの、ウチのボスと、アニキです!」
武田が簡単に紹介すると、サニーさんはイスに座ったままちょっと目を向けるだけでたいして興味をひかれていない様子です。
ボス「ショウに出たいんです。出していただけますか?」
サニー「ああ、いいですよ。オーディションに合格してくれれば喜んで!」
武田「いつですか!?」
サニー「四ヶ月後!」
武田「四ヶ月後だそうです!」
そこでチャンスがきますよ!と言わんばかりの武田の表情でしたが、ボスは“四ヶ月後”という期間に不満な表情を浮かべて、一歩前に出てサニーに自ら話かけます。
ボス「今すぐ、ここでやってはいただけませんか?お願いします。
日本から来た…ギャングです。」
サニーの明確な返事を聞く前に、ステップを踏んだり、ターンを決めたり、タップを踏んだり、時にはダンス。日によってさまざま技を披露してサニーさんにアピールします。
それを見て今度こそ興味をもったサニーさんは女性たちの傍から立ち上がり、前に出て同じような動きをします。(完璧になぞれない日は、なんとなく!でごまかしていました。)
ボス「ニッポンから来た…ギャング!」
ボス「はい!」
サニー「ギャング、ギャング…(舞台中央に向かいながら)…それってヤクザですか!?」
西村「早い話がそうです。」
ボス「歌って踊れる、ギャングを目指して紐育に来ました。」
歌って踊れる、の振付が歌謡ショウから見続けている身としては懐かしいものでした。
ヤクザ、と聞いた瞬間、サニーさんの周りにいた女性たちは怖がるように舞台の奥へ逃げて行きましたが、サニーさんだけは笑顔で手を打ちます。
サニー「素晴らしい!わたし、ニッポンのヤクザ、初めて見ました!!」
ボス「お願いします、ショウに出して下さい!」
三人「お願いします!!」
深々と頭を下げる三人にを順に見て、サニーさんは笑顔で「いらっしゃ〜い」と、冗談を言っているかのように軽くOKを出します。
あまりのあっさり具合に舞台上にいた全員がずっこける中、サニーさんはまじめな話を。
サニー「そう!この紐育にはみんな大きな夢を持ってやって来る!
しかしその夢を叶えるのは難しい…
だから、苦しみ、悩み…時として自分の道を、見失う。」
パチンッと指を一つ鳴らすと照明の雰囲気が変わり、曲前奏が流れてきます。
♪ゴールデンウェイ
サニーを先導に、ボスたちがそれに続くという雰囲気の振付で、サニーが上手側、ボスが下手側で主に歌い踊ります。
アンサンブルの皆さんも次々に参加して華やかだけど男気溢れるナンバーとなりました。
サニー「♪何を泣いているんだ
わからない
何を嘆くんだろう
わからない」
ボス「♪わからない
誰に何を期待してる?夢は自分でつかまえる」
この部分、から二人の「ゴールデンウェイ」までは、それぞれテーブルの上に乗って歌い、長い間奏部分では4人ずっと踊りっぱなし!
(もちろん、アンサンブルの皆さんは振付に交えてカフェのテーブルを片づけたり、イスを移動させたりとても手際が良いです)
サニー「♪夢を夢だけで
おわらせるのか?
やってみればいいじゃない」
舞台中央、ダンディ団やダンサーさんたちに囲まれたサニーさんにスポットが当たる中、曲は最後の盛り上がりへ。
ボスが舞台奥からアンサンブルの皆さんを引っ張る形で歌い踊りながら前へ。サニーさんは上手で歌いあげています。
二人「♪Get
Your
Dream!」
ボスが前に出切り、サニーと並ぶと、ボスは下手へ。
誰もいなくなったセンターに堂々と舞台奥から現れたのはラチェットさん!!
ラチェット「♪夢をつかむんだ」
二人「♪輝く道を」
三人「♪ゴールデンウェイ」
ラチェットを守るように傍へやってきた二人とともに、最後は劇場中に響き渡る心地よくも力強い歌声で歌を締めます。
この組み合わせ…間違いなく、サクラ史上最強の歌声だと思います!!
声に圧倒されつつ、拍手をしていると、ここで舞台が暗転。
遮光カーテンが下ろされ、舞台の奥が見えない状態で照明が入ると、下手に一人ただずむ大河が。
まだ、悩みの答えが出ないのかその表情はとても晴れやかと言えない、不安げなものでした。
大河「ゴールデンウェイ…ぼくにはその道が見えない。
まるで迷子だ…なにもひらめかないんです。
どんな舞台を作ればいいのか…(舞台中央へ向かう)
…ひらめき、ひらめき……ダメだ…
……ひらめき、ひらめき、ひらめき…!……くっ…
ひらめき、ひらめき、ひらめき、ひらめき!!……ダメだっ
いったいぼくは、何を作ればいいんだ…舞台の上に……」
拳を握りしめ、懸命にひらめきを求めますが…なにも思い浮かばず。
途方にくれた大河は当てもなく天井を見上げますが、それで答えが降ってくるわけもなく…完全に袋小路です。
昴「大河。」
大河「昴さん…」
そんな大河に、上手から現れた昴さんが声をかけます。
昴さんは腕を組み、諭すように話し始めます。
昴「最初からひらめきを求めていてはダメだ。
舞台の上にあるのは、全部偽物さ。
いいか、ここには黄金も恋愛も摩天楼もない。だけどそれを見せるんだ。
(手を広げて、自分たちの前に広がるものを示しながら下手側へ)
この四角い空間をよーく見つめてごらん。
そうすれば見えてくるはずだ。
舞い散る花や、煌めく星々…それが大河、君の思いだ。
人を愛する思いだ。それが、ひらめきの源さ。」
大河「ひらめきの、みなもと……」
全ての指を閉じた状態で右手をまっすぐに上げ、花が開くように指を開き、源を示す昴に、大河も同じ動きをして真似ます。
大河の手が開くと同時に、ある曲のメロディーが流れ、遮光カーテンの向こう側に「バラ色の人生」で現れたプロデューサーなラッシー先生とそれを取り囲むきらびやかなドレスの女性たちの姿が見えます。
昴さんは大河の後ろを周り、上手に移動してパチンッと指を一つ鳴らして歌い出します。
♪舞台-Playing
まさか今年もこの曲が聴けるとは!!一番のみのショートバージョンですが、昴の舞台に対する価値観を語るのにぴったりな曲ですよね。
軽やかに歌い踊る昴を、大河はただただ眼で追います。
昴「♪シュビドゥビダ シュビドゥビダ シュビドゥビドゥーワ それが舞台」
歌いきった昴は、ポーズを解き、大河に小さくバキュンと指先を向けた後は振り向かずに下手へ。
大河は名前を呼びますが、数歩後を追いかけて下手に移動しただけで、今一つ表情は硬いままです。
リカ「三分間、ひらめきクッキングーー!」
そこへ、底抜けに明るい声が。大河がその声に上手を見ると、リカが右手でビシッと3を作って仁王立ちしています。
間髪入れずに軽快な音楽が流れ、それに合わせてプラムと杏里。そして三人の後ろでシェフの恰好をした岩本さんが「三分間クッキングぅ〜!」と書かれたワゴンを押して登場です。
四人仲良く曲に合わせて舞台中央まで来て「じゃ〜〜ん♪」という音に合わせて一回転。
リカ「三分間、ひらめきクッキン…」
四人「グぅ〜〜!!」
ぐぅ〜!は、あれで。親指を立てて前に出すあれで。(笑)
ということで、コントタイムです!(笑)
杏里「っていうかさぁ〜、っていうかさぁ〜MIKって知ってる?
マジ、イケてる髪型って意味なんだけどさ、あたし今度ボブにしてみようかなぁ〜って思ってぇ〜」
プラム「あら、デジタルパーマネントもいんじゃな〜い?」
リカ「あたしもさ、この辺(耳の後ろあたり)ガガッと刈上げちゃおうかなって思って〜!
ガガッとかりあげ!…からあげ!」
シェフ「から揚げ!!」
リカが落ちとなるメニューを言うと、後ろからから揚げの絵が描かれたスケッチブックを掲げるシェフです。
このスケッチブックの絵は岩本さんの毎回描き下ろしのようです。
リカ「ハイッ!」
プラム「きゃふ〜ん!」
杏里「にゃう〜ん!」
四人「クッキングぅ〜!
ジンジンジン!ジンジンジン!」
ここまでで、一ネタ!(笑…この間、大河はずっと下手でこのコントをじっと見ています)
杏里「(涙ぐむ杏里)あたしっ…あたしっ……もう、どうしたら良いのか全然わからなくてっ……!!」
プラム「(胸の前で手を合わせ組む)迷える子羊よ…祈りなさい。」
リカ「(胸で十字を切って)…アーメン。」
2人「(胸で十字を切って)…ラーメン。」
シェフ「ラーメン!!」
リカ「ハイッ!」
プラム「きゃふ〜ん!」
杏里「にゃう〜ん!」
四人「クッキングぅ〜!
ジンジンジン!ジンジンジン!」
杏里「プラムちゃん!どうしてママの言うことがきけないのっ?昔は素直でいい子だったのに!」
プラム「うるせぇ!(ものすごくふてぶてしい態度で)どうしようとあたしの勝手だろ。
明日から、カレシん家泊まっからさ。」(嘆くように泣く杏里ママ)
リカ「(腕を組み、目をつぶって仁王立ち)勝手にしろ!」
杏里「お父さん!」
リカ「もう、こんな娘ほっとけ!きっ(娘をにらむ)
ほっとけー、きっ」
シェフ「ホットケーキ!!」
リカ「ハイッ!」
プラム「きゃふ〜ん!」
杏里「にゃう〜ん!」
四人「クッキングぅ〜!」
ネタを3つ披露したところで入ってきたと同じ軽快な音楽が流れだし、四人は足を細かく動かしながら上手へと歩いて行きます。
杏里「さーて!明日のひらめきクッキングは〜?」
プラム「明日も、またまたシェフのお勧め。今日とは違うおいしい駄洒落メニューをお届けしま〜す!」
リカ「以上、ひらめき三分間クッキングでした!明日もお楽しみに〜〜!!」
上手で大きく手を振って挨拶をしたリカたちは、曲が終わると同時に素早く退場!
まるで嵐が過ぎ去ったかのように静かになった舞台上に響くのは、大河のある意味叫び。(笑)
大河「…なんだったんだ今のは!?」
―――――
ということでプラムが「今日とは違う」と言ったとおり、ここは盛大なアドリブパート!同じネタを二度やることなく、すべて違うメニューで頑張りましたクッキングぅ〜!
毎回毎回違う上で、しかもテンポが早めのためなかなかメモが追い付かず…以下は雰囲気とメニューだけ、お楽しみください。
―――28日昼
杏里「みなさ〜ん、蛇口はちゃんと閉めましょうね。地球は大切に!」
プラム「あら?この蛇口、ちゃんとしまらないわよ。(蛇口をひねる動作をする)水が落ちてきちゃう。」
リカ「…ちゃぽん。…ちゃぽん。……ちゃんぽん。」
シェフ「ちゃんぽん!!」
杏里「ここで会ったが100年目!!」
プラム「いざ!尋常に…勝負!!」
リカ「オー!ジャパニーズサムライ!!
カーン!キーン!」(リカの目の前で打ち合いをするプラムと杏里)
杏里「お主、なかなかやるな!」
プラム「お主もな!」(一歩引いて互いを認めるものの、すぐにまた打ち合う)
リカ「カーン!キーン!ジャパニーズチャンバラやー!
チャンバラヤー!ジャンバラヤー!」
シェフ「ジャンバラヤ!!」
杏里「ただいま〜」
プラム「あ、パパだ!パパお帰り〜!(抱きつくも、すぐに離れる)
パパくさーい!」
リカ「お風呂、沸いてますからっ」(ものすごくピリピリした口調で、包丁で何かを刻む動き)
杏里「飯は?」
リカ「今作ってますからっ」
プラム「ああ〜パパ、またママを怒らせた〜」
杏里「なんだ、今日はいいものをもらってきたんだけどなぁ〜〜」(懐から、封筒を出すしぐさ)
プラム「まぁ、ボーナス!?」
リカ「(顔を上げて)まぁ、ボーナス!?まーぼーなす!」
シェフ「マーボー茄子!!」
―――28日夜
杏里「きゃ〜!鬼が出たわ〜〜!!」
プラム「へっへっへ!可愛い娘、食べてやる〜!」
リカ「待てー!(バッと杏里とプラムの間に割って入る)リカが相手だ!!必殺!鬼、切りー!!」
プラム「ぐわわ〜!」
リカ「オニ、切り!オニ、ギリ!」
シェフ「おにぎり!!」
杏里「ねぇ、リカちゃん、最近ちょっとお疲れ気味なんじゃない?」
プラム「あ、目の下にクマできてるよ。あたしたちがマッサージしてあげようか!」
リカ「ありがとー!(右手、左手をそれぞれマッサージしてもらうリカ)うぉー、気持ち良くってなんも言えねぇー
超気持ちいいー、うぁーきもちいぃー、あーきむちぃー」
シェフ「キムチ!!」
杏里「さぁ先生、今日の料理教室は中華ということでしたが…(このネタでは、プラムが真中に来ています)」
プラム「ええ、とっても簡単な料理ですのよ。材料は豚肉、ニンジン、玉ねぎ、お味噌、ネギ。
調味料はお醤油と塩コショウを少々。」
リカ「じゃあ、さっそく作りましょう!」
プラム「あ、あら?材料はあるのに、コンロがないわ。」
リカ「それは大変!!ちょっと探してきますね!(後ろを向いてごそごそ)……はい!コンロ!!
ほい!コンロ!ホイ、コンーロ!」
シェフ「ホイコーロー!!」
先ほどのエリカ相手に壊れた?のが、この回あたりから大河の口が「何なんだあいつらは!?」と、ちょっと悪くなります。(笑)
―――29日
杏里「ねぇねぇプラム、聞いたんだけど運転、超〜うまいんだって?」
プラム「まぁね〜」(照れて、謙遜するプラム)
リカ「あ!これ、新しい車?!」
プラム「あ、乗ってく?乗ってく?あ、土禁だから。ちゃんと靴脱いでね。」
杏里「すっごい!マニュアル〜!?」
プラム「まぁね〜車好きはマニュアルでしょ〜。じゃ、行くわよ!
…んっ…あれ?エンスト…も、もう一回ね!
よし…ああっ!!」
リカ「あ〜〜…かなりこすってら〜〜…こすってら〜……カステラ!」
シェフ「カステラ!!」
杏里「レポーターの杏里です。今日は、たった二人で、ドミノのギネス記録に挑戦している二人を取材しに参りました!」
プラム「はぁ…はぁ……ああっ!!」(うっかりドミノを倒してしまう)
リカ「!!……ふぅ〜…」(素早く手で止めるリカ。被害を最小限におさるものの、限界のプラムは泣き出す)
プラム「あたし、もう…ギネスに挑戦する自信がないわ…」
リカ「(プラムの肩に手を置いて励ます)なに言ってるのよプラム!約束したじゃない!二人で一緒に、ギネスとろうね!
ギネス、とろうね!…ミネ、すとろーね!…ミネストローネ!」
シェフ「ミネストローネ!!」
杏里「(うつむいて泣き続けるリカを見て)リカ、彼氏が浮気してるなんて、何かの間違いだって!泣かないで!」
プラム「それが…リカ、見ちゃったんですって。彼の日記。」
リカ「そう…見ちゃったの…彼の日記……かれのにっき…カレイのにつけ…カレイの煮付け!」
シェフ「カレイの煮付け!!」
本日の大河の感想は「相変わらずなんなんだ、あの連中は!?」でした。(笑)
―――30日・昼
杏里「いい?森の中で迷った時は慌てずに、目印をつけながら歩くのよ。えいっ」(ペタリ、紙みたいなものを張る動作)
プラム「さ、行きましょう!(三人でその場で一回転)…あれ?あの目印さっきあたしたちがつけたやつじゃない!?」
杏里「また同じところに来ちゃったの〜!?」(頭を抱える三人)
リカ「あーん!!もう、どうなってるの〜〜!!…あ〜ん、どーなつてるの〜!!
…あーん、どーなつ!」
シェフ「あんどーなつ!!」
杏里「これ、二番目の彼氏に貰ろた指輪や〜(ええやろ〜〜と見せびらかす杏里)
他にもな〜…あれ?指輪がない!」
リカ「ウチ、犯人知ってんで〜」
プラム「…なぁ〜にその疑いの目〜!ウチ、犯人ちゃうで!」
リカ「なーんだ、プラム、犯人ちゃうんだ〜!
…プラム、はんにんちゃうんだ〜…クラム、ちゃうんだ〜…クラムチャウダー!」
シェフ「クラムチャウダー!!」
リカ「ニンニン!」(三人とも片方の人差し指を立てて、その人差し指をもう一方の手でつかみ、さらに人差し指を立てる忍者のポーズ)
プラム「ニンニン!」
杏里「よいか、我々女忍者くの一は常に隠密行動をとらねばならない。
けど、そんな我らも用を足さねばならないときがある!」
プラム「そんなときに使うのが、この…くの一専用の便所だ。」
杏里「まぁ〜!くの一の便所!…まぁ〜くのいち、べんじょ…まぁ〜くのうち弁当!」
シェフ「幕の内弁当!!」
今日のは大河のツボに入ったらしく「今日のはどれも面白かったな…!」と付け加えてから「でも、なんなんだよ!あいつらはー!!」と叫んでました。
―――30日・夜
プラム・リカ「……ふんっ」(二人同時に顔をそむけて、間に挟まれる形になった杏里)
杏里「もう、二人とも別れるなんてダメよ!二人は、誰もが羨むベストカップルだったじゃない!」
プラム「もう無理なんだよ!!もう…あの頃の二人には、戻れねぇんだよ。」(腕を組んで、不機嫌そうに)
リカ「そう…もう、二人は…おしまいなの……おしゅうまいなの…!」(うつむいて、泣きそうに)
シェフ「シューマイ!!」
杏里「レポーターの、杏里です!(このネタではプラムが真中に)
今日は、応援してくれる、応援神社に来ています!」
プラム「それでは、神主である私自ら、応援させていただきます…(プラムとは思えないほど低い、おじいちゃんのような声)
ご静聴くださいませ…
杏里さまの、健康と発展を願って……!!」(榊を振り、祝詞を言う動作がものすごく本物っぽくて、はまりすぎ!!)
リカ「(神主の応援が終わるのを待って)えー…わたくしたちは、この神社から、エールを送っております。
じんじゃー、エール…ジンジャーエール!」
シェフ「ジンジャーエール!!」
杏里「ねぇねぇプラムちゃん。あそこにいる子だーれ?」(上手で並んだ二人は、下手でしゃがんで何かを撫でるリカを指さす)
プラム「あ、あたし知ってるよ。最近引っ越してきた子なんだよ〜
でも、だからお友達がいなくてね、お友達は、あのポリタンクだけなんだって。」
杏里「ポリタンクって、灯油とかいれる、あの赤くて四角いポリタンク?」
プラム「そう!寂しいよねぇ〜〜!」(杏里も一緒になって「ね〜!」という)
リカ「(振り返って)あたしは、こいつがいれば寂しくなんかないもん!なっ!ポリタンク!
なっポリタンク!…ナっポリタンク!…ナポリタン!!」
シェフ「ナポリタン!!」
今日の一番のネタは、指摘にプラムの神主が冴えたジンジャーエールです。(笑)
今回も大河は「なんだか、レベルが上がっているぞ…!!」と呟いてから「なんだよ、あいつらは〜!!」とのツッコミになりました。
―――――31日昼
杏里「あ〜〜…今日の撮影、疲れるわねぇ〜!
入り時間5時でしょ。で、出番夜の10時よ!?」
プラム「あたしたちは通行人AとBでセリフ一言だけだけど、あんた(リカ)なんか
通行人Rで、後姿だけじゃない!」
杏里「段取り悪いわよねぇ〜!」
リカ「そうそう、段取りがキチンとしてくれないと困るよね〜!
段取りキチンと…だんどりー、キチンと…タンドリー、チキンと…」
シェフ「タンドリーチキン!!」
杏里「ねぇねぇねぇ!!みんな聞いて…!(辺りを見渡して)最近、悩み事があって…」
プラム「(里香と一緒に身をよせて)どんな悩み?」
杏里「あのね…驚かないでね!(着物の裾をめくり、膝を出す)実は、膝から毛がはえてきちゃったの…!!」
リカ「(プラムと一緒に、驚く)それじゃ、バリカンで刈ってあげるからね!」
プラム「そうね、そんなの彼氏に見せられないものね!」
リカ「(杏里の前でしゃがんで、付け毛を外す)よし、膝、丸刈りだ!
ひざ、まるがりーだ!…ピザ、マルガリータ!」
シェフ「ピザ、マルゲリータ!!」
リカ「(プラムを真中にして)押忍!!俺達、紐育愚連隊!!」
杏里「隣の帝都高校や巴里高校には負けねぇぜ!」
プラム「じゃあ、今日もナメられないように稽古だ!まず、ガン飛ばしだ!!
何見てんだよ、あぁ!?(三人で、とにかく柄悪く睨みつける)
…よし、次は押しの稽古だ!(杏里を見て)ちょっと、押してみろ!」
杏里「(思いっきり肩からぶつかって)…邪魔なんだよ!」
プラム「お、おお。なかなか良い。なかなか良い。じゃあ、次!リカ!!ちょっと押してみろ!」
リカ「…ジャマなんだよ!」
プラム「押しが甘いんだよ!こうやって、押すんだよ!(思いっきり、リカに肩からぶつかるプラム)」
リカ「(ちょっとよろけつつ)俺、そうやって押したし!
…おれ、そうやっておしたし!…おれそう、おしたし!…ぉれんそうのおしたし…!!」
シェフ「ほうれん草のおひたし!!」
最後のネタは自分らでもやってしまった…!と思ったのか全員苦笑いを浮かべてから帰ってきました。
さすがの大河も「…最後のは無理があった気がする!」とツッコミを入れていました。(笑)
―――――
アドバイスになったんだか、なってないんだかな時間を過ごした大河は舞台の中央でますます頭を抱えてしまいます。
大河「あ〜〜!ますますわからなくなってきた!
ひらめきって何なんだーー!?」
そんな叫びに、上手からラチェット。下手からサニーが現れ一言ずつ。
ラチェット「ひらめきは、神の啓示です。」
サニー「ひらめき、情熱、パッション…サプライズ。」
二人が遮光カーテンの向こう側へ手を向けると、舞台全面の照明がおとなしめになり、カーテンの向こう側にスポットが。
(ラチェットさんとサニーさんは、すぐにまたそれぞれ袖へ)
カーテンの向こうにある階段の上には、真っ白な衣装に、後光が差しているような飾りをつけた双葉さんが。
ここで今回の隠し曲、大河親子の曲です!
♪幸せの形
大河「♪いつでも元気で明るいやつなどいない
ときどき落ち込むことだってあるのさ」
ポケットに手を入れて、切なそうに上を見上げて歌う大河に、双葉さんの優しい歌声が重なります。
(双葉さんはその場から動きませんが、その代わりに階段が遮光カーテンのすぐ前に出てきます)
双葉「♪誰だって一人じゃ生きていけない
誰だって褒められたいと思うもの」
大河「♪がんばれ できると 言われてがんばってみた
できないことだってあるんだ 失敗だってある」
双葉「♪私はあなたの母親だから あなたの全てを褒めてあげたいの」
できない、で膝をついて落ち込む大河に、双葉さんは静かに遮光カーテンを開けて歩み寄りますが
手が届く前に大河は立ち上がり、上手へ。それと対になるように双葉さんは下手へ。
大河「♪たぶんぼくは幸せだ」
双葉「♪わたしも幸せ」
大河「♪あなたがぼくに期待してくれる」
双葉「♪あなたが私の誇り」
大河「♪それは嬉しいことなんだけど
ときどき辛いこともあるんだけどね」
二人、見つめ合って歩み寄るのですが、大河は双葉さんの胸に飛び込まず、その腕を交わしてがくりを膝をつき、手もついて四つん這いに。
そんな大河を優しく励ますように、双葉さんは周りで前向きな言葉を紡ぎます。
大河「♪迷い道 土砂降りの雨」
双葉「♪どんな雨も必ず止むの」
大河「♪嵐の日 一人での夜」
双葉「♪明日青空が見えるはずよ」
大河「♪心が冷えて 光が見えない」
顔を上げ、上半身を起こした大河ですが、その表情はまだまだ険しく硬い。
手を胸に当てて、光を探す大河の後ろで双葉さんはその手を広げて優しく微笑んで見守る形で、曲が終わります。
照明が元に戻ると、今までの神々しさはどこかへ行ってしまった(爆)普段の双葉さんがささやきかけます。
双葉「…ひらめきなさい……」
大河「(立ち上がって、上手へ)…ああ、ダメだっ」
双葉「ひらめくのです…」
大河「(下手へ歩いてゆき)全っ然ひらめかない!」
双葉「ひらめき……っ!!」
大河「まったく思いつかない!」
言いながら、上手へと向かった新次郎はふと振り返ると、ずっと後ろでひらめけひらめけ言っていた双葉さんと目が合います。
思わず驚いた表情で固まる双葉さんですが、新次郎は割と冷静にツッコミを入れます。
大河「…なにやってるんですか?母さん。」
双葉「(一歩二歩下がりながら、手を左右に大きく動かす)ひらめきなさ〜〜〜い…!」
大河「何なんですか、その格好は?」
双葉「見てわからないのか?」
大河「ぜんぜんわかりません!」
双葉「聖母、マリアじゃ。」
両手を拡げてにっこりと笑う双葉さんは満足そうですが、息子である新次郎は恥ずかしさが一気に限界点を突破したのか、素早く双葉さんの後ろに回りがしっと肩を掴むと
上手へと向かって背中を押し始めます。
大河「もう母さん!!恥ずかしいから帰りましょうっ」
双葉「いやいやいや、帰らんぞ帰らんぞ!!」
大河「母さんが出てくると、余計ややこしくなるんです!
ぼくは大丈夫ですからっ!」
その場で足踏みをして抵抗する双葉さんですが、必死な大河が勝って「母は、さびしい〜〜!!」と叫びながら上手へと押し出されました。(笑)
―――――
まぁ、前回アドリブがだんだん乗ってきた大河親子のパートですから、ここでも徐々にアドリブがはいってきますよ。
29日では新次郎が「なんなんですか、それは〜!」と恰好を聞くのに双葉さんと同じ動きをしたり
押しても、戻ってくる双葉さんに「ああ、今日は負けそうだ!」と言ってみたりもしますが、何とか押し勝ちました。(笑)
30日昼では「大丈夫ですから!母さん、駄々をこねないでくださいっ」と新次郎が追い出そうとすると「助けにきたんだぞ!」と双葉さんは反論するのですが
「大丈夫ですから!母さんの助けはいりません!」と、とにかく追い出す方向でした。(笑)
30日夜は会場の大半が思っていたであろうことを、うっかり新次郎が言っちゃいました!「見てわからぬか?」という双葉さんに
大河「あ、わかりました!ジュディオングだ!」
双葉「♪女は海〜〜…って、ちがーう!!
母は新くんを助けに来たんだぞ!聖母マリアとなって。
さぁ、母に相談しなさい!」
大河「っっ…母さん!!恥ずかしいから帰りましょうっ!!
(背中を押すも、今日は双葉さんもがんばる)…全然進まないっ」(笑)
双葉「帰らんぞ、帰らんぞ!」
大河「ぼくは大丈夫ですから!!」
ここの攻防、どんどん不毛さが増してきます。(笑)
31日昼では「母さんはとっても気分がいいぞ!まだ帰らんぞ!!」とやはり一番長くとどまっていました。
新次郎も必死で「大丈夫ですから!絶対に大丈夫ですから!!」といつも以上に念押ししていました。(笑)
素敵な親子ですよねぇ!
―――――
思わぬひと騒動で大丈夫と言ってしまった大河ですが、実際はそんなわけじゃなく…再びうつむき、頭を抱えてしまいます。
大河「はぁ…これだけ悩んでも何にも出てこない……
ぼくは、この仕事に向いてないのかもしれない…」
どんどん自分を追い詰めていってしまう新次郎。このまま泥沼にはまったままなのか?と不安になっていくところに、軽い足取りでサジータが下手から現れ、片手をあげて声をかけます。
サジータ「よっ新次郎!」
大河「サジータさーん!」
サジータ「なんだよ、情けない顔して。」(舞台中央、新次郎の目の前で立ち止まる)
大河「ぼく、自分が舞台の上に何をつくればいいのかわからなくて…それで……」
サジータ「それで悩んでるのか。(ポンッと肩を叩いて)ま、がんばんな。」
大河「そんな、他人事だと思って!」
サジータ「ああ、他人事さ。」
そのまま上手へと足を進めていくサジータを振り向き、思わず大河は抗議の声を上げますがサジータはあっさりしたもので、ますます大河は情けない顔で声を荒げます。
大河「ひどいですよ、サジータさん!」
サジータ「甘えるんじゃないよ!」
他のみんなが優しく、ときに諭すように。ときに励ますように語りかけていた中で、唯一の怒鳴り声。
その声にハッとなった大河は、情けない顔が引っ込み驚きが前に。
サジータ「いいか、とことん悩んで、悩みぬいた人間だけが神様からほほえみを貰えるんだよ。それがひらめきさ!
…悩みから逃げちゃいけないよ、新次郎。」
大河「サジータさん……」
そう、厳しいけれど決して他人事だなんて思っていない。みんなみんな、大河が大事で力になりたいと思っている。
さまざまな形で手を差し伸べてくれていた事に気づいた様子の大河に、サジータはふっと笑みを見せて、数歩下手へ向かい今度は優しさを交えて語りかけます。
サジータ「でも、忘れるな。あんたは一人じゃない。
あんたには、たくさんの人がついてる。それは、新次郎…あんたの力だよ。」
振り返り、大河の肩に手を添える同時に遮光カーテンが開いて、舞台が広くなります。
♪5つのレシピ
サジータのセリフとともに流れてきた音楽を耳に入れながら、サジータは舞台の中央奥に置かれた白いイスへ大河を導き、座らせると
自分は下手前方の方へ戻って行き、思いを歌い上げます。
歌い終わったサジータは、こちらから見て大河の右隣に立ちます。
続いて、リカのパートでは上手から入ってきたリカがそのまま舞台を横切り、下手へ。
ソロパートを歌い終えたリカはサジータとは反対側の左側に立ち、二人で大河を見つめながら「大好き」と素直な気持ちを歌う。
大河も二人を交互に見つめて、心に沁みる歌声に目を潤ませる。
続いて、上手から昴、下手からダイアナが大河が座っているのと同じ白いイスを引きながら現れてそれぞれに思いを歌い上げます。
(リカとサジータは、一度それぞれはけます)
ダイアナが下手から上手に向かい歌っている時、昴はイスに座って聞き入り
昴のパートになると今度は昴が立ち上がり、下手に向かいながら歌う。(入れ違いで、今度はダイアナがイスに座って聞きます)
リカとサジータのように、こちらから見て右側にダイアナ、左側に昴が立ち大河を見つめて気持ちを伝える。
それぞれの顔を見て、泣きそうになっている大河。
曲が一段と盛り上がる部分に差し掛かると同時に、上手からジェミニがやってきて大河の肩に手を置いて「新次郎っ」と小さな声で囁き、目線を交わしてから前へ。
下手からリカ、上手からサジータがそれぞれに白いイスを引きながら戻ってきます。
ジェミニ「♪一緒にいるのが
こんなに楽しい
大好きさ 大好きさ キミが好きなんだ」
スターファイブ「♪こころを 開いて
語り合おう
いつまでも いつまでも そばにいたい
大好きさ 大好きさ
キミが好きなんだ」
歌いながら、サジータとジェミニは大河に微笑みかけて。リカ、ダイアナ、昴は大河の肩に触れてから全員上手へ。
サジータがイスに座り、その周りで立つスターファイブの心は一つ。「そばにいたい」で椅子から笑顔で立ちあがった大河は、下手の椅子の前へ。
5人の気持ちを一身に受けて、ようやく晴れやかな笑みを見せる大河に、サジータが立ち上がり、大河の目の前で手を差し伸べます。
それにジェミニ、ダイアナ、昴…と続いて、最後にリカがその前を勢いよく横切って大河の手を両手で握り舞台の真中へ引っ張ります。
「しんじろー!」と声をかけられた大河は一つ頷いて、べストの中から写真を取り出す動作をして、気持ちを歌に乗せます。
大河「♪昔の写真を
ながめながら
素敵な出会いを
ぼくは歌い出す」
ようやく、心が一つにまとまった幸せな時間。大河が悩みから立ち直ったと確信したスターファイブはそれぞれに笑みを交わすと、大河を囲むように椅子の前へ。
(下手から順番にダイアナ、サジータ、ジェミニ、リカ、昴。ダイアナと昴はイスに座りながら、ジェミニは大河とかぶらないように椅子の上に立って歌い上げます)
大河は「かなしいことでも 辛く苦しいことでも」の部分でゆっくりと膝立ちになり、胸の前に手当てます。
スターファイブ「♪大好きさ 大好きさ」
全員「♪キミが好きなんだ」
ジェミニ「♪大好きさ
大好きさ
キミが好きなんだ」
全員が同じ動きで「キミが好きなんだ」で胸にあてた手を空に伸ばし、ゆっくりと、その気持ちを心におさめるように再び胸にあてて空を見つめます。
この気持ちが、全てを照らす光の道しるべ。
ゆっくりと、曲の終りに合わせて幕がおりる中…
大河「…あ!!ひらめいた!!」
最後の最後で、大河が叫びました!
大河の声から間を置かず、幕が閉まりきると会場からは大きな拍手が。
もう…もう……暖かい星組が大好きですっ!!
これにて、第一幕終了…ということですが、ここで恒例のコーナーが。
幕が閉まったままの舞台に照明が入ると「ひらめきクッキング」と同じ音楽が流れ、プラム、大河、杏里と上手から順番に現れます。(大河はグッズを入れておくためのおかもちを持っています)
歌のすぐあとなのに、新次郎…御苦労さまです。(笑)
3人「三分間ひらめきショッピングぅ〜!」
舞台の真中で、これまた親指を前に出して「グぅ〜!」をやってから、今回の商品をご紹介。
公演序盤に紹介していたのは「リトルリップシアター スタークッキー」
実際にばりっと中身を開けて食べる三人。
初日は控えめにプラム、杏里は一つずつ。新次郎は味が二つ(チョコとプレーン)あるのでそれぞれ一個ずつ口に入れて味見していました。
回を重ねると「じゃあ、あたしは二つ!」「じゃあ、三つ!」「じゃあ、ぼくはいっぱい!」と普通に食べて、しばらくしゃべりにくい回もあったりしました。(笑…新次郎は「ここでミルクが欲しいですね」と言ってみたり。たしかに。)
「食べながらで申し訳ないんですが…」と言いつつも、しっかりプロモーションする新次郎です。
「でも、これだけじゃないのよね?」とプラムが振ると、すかさず新次郎は「はい!なんと、今回描きおろしのステッカーが入っております!」とスターファイブと新次郎とラチェットの絵柄の説明をはじめます。今回、ポストカードやうちわなどでも使われている描き下ろしの線画ですね。
プラム「二つも入ってるの!?」
大河「はい!」
プラム「でも、こんなに素敵だと…お値段がねぇ〜!」(杏里も一緒になって言っています。)
大河「今回はですね、クッキーとステッカーが入りまして1000円となっております!」
ここでの掛け声は、どう思っていようとも「安い!!」がお約束ですよ!!(笑)
28日昼からはこれに加えもう一品。おかもちの中からダメージキャップを取り出して新次郎がそれをかぶります。
プラムや杏里に「これ、私物って聞いたんですけど…」と言われて頷く新次郎。(笑)
私物ということで、さっそくカスタマイズしているようです。キャップについているピンバッチに注目したワンペアが尋ねると、これは別売で〜とちゃっかり1000円のピンバッチセットも宣伝していました。(笑)
ダメージキャップは2000円です!
さらに、ダメ押し!「こう暑いと、うちわがほしくなりますよね〜」と大河があおぎ、プラムや杏里にもそれぞれうちわを渡します。
こちらでも描き下ろしイラストに触れて、500円です!!と紹介していました。
と、ここまでが29日までの流れ。
30日昼公演からは、紹介するものがグッズではなくなりまいた。(売れ行きが好調すぎて、完売が相次いでしまっているかだらそうです)
新次郎は相変わらずおかもち持っているのですが、プラムと杏里の手には劇中でリカもオーダーしたシンフォニーウィズフレンドが!
舞台中央に到達した二人は「せーの」と声を合わせて「ルネッサ〜〜ンス!」とグラスを合わせます。今度は髭男爵ですよ!(笑…紐育メンバーって、お笑い好きですよね〜夜公演では「サクラ大戦とまったく関係ないですけどね!」と新次郎がツッコミをいれていました。)
置いてきぼりの新次郎は「ちょっとちょっと、二人しておいしそうですね〜」とツッコミを入れるしかでません。(笑)
プラムと杏里が味を説明するのですが「初めて飲んだ!おいし〜」とプラムは素でリアクションしていました。(笑)
杏里も「アップル味で、微炭酸でおいしい!」と褒めているのですが、飲めない新次郎。(爆)
でも初日だけはプラムはどうぞ、と差し出してくれたので「いいんですか?間接キスになっちゃうますよ!」とわざわざ客席に確認してから飲んでいました。(笑)
星型のパインが入っていることなどを説明して、新次郎がお値段は?と聞くと、プラムが杏里へどうぞ、と手で譲り。杏里が高らかと「700円です!」と大宣言!
ここでしか飲めません!というのを強調しています。もちろん、初日に飲みました!!
31日昼公演では「今日からパインだけでなく、星型のナタデココも入っています!」と材料がやや変わった事も杏里がお知らせしていました。
30日昼公演では、一応グッズの紹介もありました。うちわのみですが。「でも、ロビーではCDも売ってますので!」と杏里が言うとプラムがつい杏里を見ながら「陽子ちゃんのね。」と言ってしまったのですが
「陽子ちゃんって誰ですか?」と逃さず新次郎につっこまれました。(笑)
そうそう、ここにいるのは杏里です。(笑)
でも「本名陽子さんは知ってますよ、有名ですからね!」とちゃんと誰?と言ったことに対するフォローもしていました。
会場限定、サイン入り生写真付き。もちろん買いました!
夜公演でもうちわが一応あったのですが、数がかなり少なくなってきているとのことで、新次郎はさらに別のものをおかもちから取り出しました!
それは、会場限定のDVD予約用紙!!来年の1月29日に発売される今回の公演のDVD予約のご案内でした。
「秘蔵映像満載で紐育初の3枚組になります!」と新次郎が紹介し、さらに「会場限定でテレホンカードがついてきます!」とやはり今回のために描きおろされた松原さんの絵柄を使ったテレカが特典でついて来る事を述べて送料込みで10000円ちょうどです!とお勧めしていました。
どうせ買うならば、会場で!!もちろん、予約しました〜♪
杏里「それでは、これより20分の休憩です!」
プラム「この時間に、お手洗いとか…お買い物とか、お買い物とか、お買い物とか!お済ませくださいね。」(笑)
大河「はーい!というわけで…第二幕でまたお会いしましょう!」
後半、プラムは「お買い物」は一回で「お飲み物とか、お飲み物とか、ご予約とかご予約とかご予約とか!」と予約を一番強調していました。(笑)
軽快な音楽に乗って下手へと下がっていくメンバーを手拍子と拍手で見送り、これより休憩時間です。
ちなみに、シンフォニーが取り上げられた時はドリンクバーに長蛇の列ができてました。(笑)
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