トイレや物販の列のことを考えると、ときどき休憩は30分でもいいのではないかと思いますが、それは置いといて…
(長くなると、その分公演時間も長引いてしまいますものね)
ベルが鳴り、第二幕のスタートです!
まずは、上手からメルとシーがゆっくりと歩きながら入ってきます。
メル「…やっぱり、ライブショウはいいわね〜」
シー「ね〜。毎年やればいいのにね〜」
シーの一言に、もちろん会場からは拍手拍手!!
そうなれば最高ですね!
でもその言葉に、メルは否定も肯定もせずに先へ進めます。
メル「そういえば、巴里花組の皆さんに、新曲があるそうですよ」
シー「聞きた〜い!ヒューヒュー!」
右手を挙げて、両足でピョンピョンと跳ねるシーに合わせて、こちらも拍手。
ぜひ聞きたいです!!が、ここでシーがふと冷静になりとある疑問を。
シー「でも、なんで新曲作ったんだろうね?」
メル「…さあ?」
シー「…思いつき?」
メル「誰の?」
シー「(ごまかすように笑いながら)いいじゃない、そんなことどーでも」
メル「もう、シーが言ったんでしょ」
メルが笑いながらシーに小走りで近づき、軽く小突き、シーもそれを笑って受けるというなんとも、二人ならではのかわいらしいやり取りです。
一時のじゃれあいの後でしっかりと紹介もします。
メル「今回の曲は、それぞれのデートがテーマになっています」
シー「皆さん、一緒にデートしている気分で聞いてくださいね!」
メル「それでは、さっそく聞いていただきましょう!まずは、グリシーヌ様で「恋の歌」」
二人「どうぞ!」
紹介を終え、二人は足早に上手へと戻ると、早速幕が上がり前奏が流れます。
舞台上には、ちょうど縦の真ん中ぐらいに遮光カーテンで作られた薄い幕があり、それが舞台の両側を飾っています。
色は白なので、照明に合わせて雰囲気を変えるのにぴったりです。
♪恋の歌
グリシーヌが舞台中央の奈落からせりあがってくると、夢を見るような穏やかな笑顔で歌い出します。
曲のタイプとしては「ロマンス」に近いでしょうか。
青い照明から、木漏れ日が輝く緑の照明へ。グリシーヌのデートの舞台は、森でしたものね。
以下、歌詞ですが…すみません、聞き取れなかった部分があるのでそこは穴埋め状態でぬかしてあります。(爆)
追記:穴あき部分は当時のまま残しますが、DVDの歌詞を見て書き込んだ分の微修正はしました。
―――――
夢が夢が 二つ並んで歩く 森の小径
揺れて揺れて 心乱れる 夏の昼下がり
木漏れ日の中 ほら 風が輝く
若い そよ風は恋の歌
( ) あなたと体を寄せ合って 見つめあう
手綱を離して 指をからめていく
( ) あなたと沈黙に 心を重ねあう
森の静寂に二人が溶けていく ただただ優しく見つめて
言葉などは 今はいらないだろう ( )
時が止まり 恋の天使が弓を引くだろう
天上の調べ ああ木々を揺らして
若い そよ風は恋の歌
パサァジュ あなたの黒髪風に揺れ ときめいた
心が弾んで 今宵踊る夢を
バルキュール あなたの瞳が情熱に 燃えている
どんな困難も ふたりで越えてゆく たくさん笑って二人で
いつまでも素晴らしい 未来のこと思い描く 二人で
夢が夢が 二つ並んで歩く 森の小径
揺れて揺れて 心乱れる 夏の昼下がり
木漏れ日の中 風がささやく
若い そよ風は恋の歌
―――――
このデートと言うのは、サクラ3本編であったイベントが元になっているようですね。
あの時、グリシーヌとは森にウサギ狩りに出かけて、ウサギの親子にグリシーヌが「かわいいっ」って思わず言ってしまって……
ゲーム本編は、最近まったくやってないのですがやはり覚えているものですね。
曲の最後の余韻で、さりげなく蹄の音が入っているのがまたグリシーヌらしいです。
グリシーヌ「次はコクリコで「魔法のように」」
優雅に手を添えて曲紹介をしたグリシーヌは下手へ。入れ違いに上手からコクリコが入ってきます。
コクリコのイメージカラーである温かみのあるサーモンピンクの照明で、なんともかわいらしい世界になっています。
イメージは「一緒にあるこう」に近いですが、曲調はもっとアップテンポで昭和歌謡のポップさのテイストを加えた感じです。
♪魔法のように
―――――
鶏肉 豚肉 魚にヌードル
美味しい料理の決め手はスパイス
スキップしちゃう キッチンミュージカル
踊る鮮やかな腕 魔法のように
春はときめきの香り
お口の中に広がる恋の予感
新しい風が吹いて ヌーベルシノワ 花咲く恋の予感
世界を丸ごとどうぞ
あなたの喜ぶ笑顔
心弾む 夢も弾む お皿を挟んで見つめる
幸せでしょ 二人
鶏肉 豚肉 魚にヌードル
美味しい料理の決め手はスパイス
スキップしちゃう キッチンミュージカル
踊る鮮やかな腕 魔法のように
夏の刺激的香り
ほとばしる汗 弾ける恋の衝撃
それは祈りに似ている( ) 思わぬ恋の衝撃
世界をぐるぐる混ぜて
みんなの幸せ願う
君とボクが 楽しそうに お喋りしながらディナーを
元気になる明日
鶏肉 豚肉 魚にヌードル
美味しい料理の決め手はスパイス
スキップしちゃう キッチンミュージカル
踊る鮮やかな腕 魔法のように
鶏肉 豚肉 魚にヌードル
美味しい料理の決め手はスパイス
スキップしちゃう キッチンミュージカル
踊る鮮やかな腕 魔法のように
―――――
そうそう、コクリコのデートでは、市場で材料を買ってコクリコの手料理を食べたんでした。
コクリコは間奏部分で下手から一歩ずつ動きながら材料を刻んだり、混ぜたり、煮込んだり、炒めたりしている動作がかわいかったです。
最後は、熱いものに触れてしまったのかとっさに手を引っ込めて耳たぶを触っていました。
曲の一番最後、決めポーズの際には手から小さな花を出したりもして、コクリコのマジックは健在です。
コクリコ「次はロベリアで「マイボーイ」!」
上手でポーズを決めたコクリコは曲紹介のあと、そのまま上手へ。
ロベリアは下手から入ってきました。
♪マイボーイ
ロベリアらしく、やや暗めの意図的に影を作るような照明で、曲調に合わせて赤がメインになったりロベリアだけにスポットが当たったりと変化に富んでました。
ロベリアのデートは結構命がけのギャンブルでしたが…ロベリアはデート自体よりも、デート時の心情を歌ったように聞こえました。
これは、公平先生のコンサートで聞いた時から昭和のアイドルソングっぽい!と思ってしまいました(爆)
ぶっちゃければ「プレイバックpart2」あたりにスピード感を足したような??
―――――
どうしてこんなに切ないんだろう
あんたの心の声が聞こえない
砕けたドリーム 風に散っていく
それでもブルース 諦めきれずに
( ) 誰もを拒絶した
孤独な転がる石ころ ロンリーハート 触らないで
マイボーイ NONONO
マイボーイ NONONO
眼と眼がぶつかると胸がドキドキドキ
ときめき 少女のように NONO
朝まで飲んでも酔えないじゃないか
あんたの言葉はまるでラブソング
サビつくビートが過去へと誘う
まきつくチェーンがしだいにほどけて
辛い独房に 膝を抱えていた
過去などもう忘れたいの ロンリーハート 見つめないで
マイボーイ NONONO
マイボーイ NONONO
眼と眼がぶつかると胸がドキドキドキ
ときめき 少女のように
切ない気持ち マイボーイ
壊れそうなの マイボーイ
あんたがいると マイボーイ
わたしじゃないの マイボーイ
NONO
―――――
「NONO」の部分で人差し指を小さくふるのですが、それがまた色っぽくて思わず見入ってしまいました。
普段のロベリアから比べると、ずいぶん素直に心情を歌っていますね。ここにきてこんなロベリアの歌が聴けるなんて。
ロベリア「次は花火で「はじめてのことなのに」」
颯爽と曲紹介をして、ロベリアは下手へ。花火は反対側の上手から入ってきて、まず一礼してから動き出しました。
遮光カーテンの中央部分が下りてきていて花火の曲ではより照明が舞台上に映えていました。
青味がかかった紫に、少し黄色のアクセント。
♪はじめてのことなのに
これまた昭和歌謡!!な曲調。最初は「さくら」みたいな感じかな?と思ったのですが優雅さそのままに「都の花ぞ」か「センチメンタルな…」の曲調がスパイスとして混ざった感じでしょうか。
花火とのデートは、映画鑑賞したけれど、花火には刺激が強すぎて…な内容でしたよね、たしか。ラブシーンが極度に苦手な花火だった記憶があります。
―――――
はじめてのことなのに みんな知ってる
手に手を添えて 習わなくても
みんな知ってる
恥じらいがかわいくて ぽぉっとなります
あなたの気持ち 手に取るように 全て伝わる
夢に見た初恋 これがその時なの
ふわふわ身体が動いてしまうのはなぜ
不思議でしょ 不思議でしょ
不思議なの 不思議なの
これが恋 恋ですか ああどうしましょう
はじめてのことなのに みんな知ってる
手に手を添えて 習わなくても
みんな知ってる
殿方のお気持ちは 理解できます
肩寄せ合って でもその先は ちょっと待ってね
訳もなく涙が出ちゃうのはなぜでしょ
こんなにも素直に心が開いていくわ
不思議でしょ 不思議でしょ
不思議なの 不思議なの
これが恋 恋ですか ああどうしましょう
はじめてのことなのに みんな知ってる
手に手を添えて 習わなくても
みんな知ってる
―――――
ちょっと待ってね にとっても花火らしさを感じました。巴里前夜のフィリップとの会話も思い出されます。
きっと花火と出会う殿方は紳士なので、花火のペースで恋をしてくれますよ!
花火「新曲最後のお披露目は、エリカさんで「一緒にいたい」」
曲紹介をした花火は、そのまま下手へ。エリカはと言うと、遮光カーテンが上がって、舞台中央からの登場となりました!
♪一緒にいたい
エリカのカラー、赤がメインの照明ですが白を混ぜたりして重くならないようにしていました。
エリカのデートは……なんか、子供たちとサッカーをしててエリカが顔面シュートを決めたシーンが真っ先に思い出されたのですが(笑)
そんな元気いっぱいのエリカらしい、王道すぎる昭和のアイドルソングでした!
―――――
好きですか? と聞けないわたし
ちょっと臆病ですけど 積極的です
あなたの手、をわたしは握り
ねぇ、今からどこかに行こうと誘う
いつでも あいあいあいあいあいあい あなたに会いたい
毎日 くるくるくるくるくるくる 苦しい胸が
もちろん好きだなんて わたしは言えません
でもでも いつでもあなたといるの
一緒にいたい
好きですか? とあなたが聞けば
きっとわたしはイエスと答えるでしょう
好きなんだ といつかあなたが
そう言ってくれることを夢見ています
いつでも あいあいあいあいあいあい あなたに会いたい
毎日 くるくるくるくるくるくる 苦しい胸が
こんなに会っているのに まだ恋人未満
不満はあるけど ずっとあなたと一緒に 一緒にいたい
たくさんお喋りしたけれど 今夜はわたしがさよならを
それでも あいあいあいあいあいあい 愛があるなら
必ず くるくるくるくるくるくる あなたは来るわ
いつでも あいあいあいあいあいあい お前に会いたいと
そうそう いつかはあなたが言うの
一緒に 一緒にいたい
―――――
エリカだからこそ歌いこなせる曲だ!と思わずにはいられなかったです。
二番の最初で、足をそろえて舞台でペタンと座りながら歌うのが印象的でした。
真ん中でポーズを決め、拍手が収まってきたところで、袖から他の花組メンバーも舞台上に集合し、無事にお披露目完了となりました!
挨拶が始まると同時に、五人の後ろでは紗幕が下りてきます。
エリカ「みなさーん、わたしたちの新曲、いかがでしたか?」(すぐさま拍手で答える客席)
コクリコ「ボクの手料理、美味しく食べてもらえたかな」
花火「皆様と初めてのデート、とても緊張してしまいました」
ロベリア「このアタシとのデート気分が味わえるなんて、幸せだなマイボーイズ」
グリシーヌ「この私の恋の歌、皆の心の奥に届いていると嬉しい」
エリカ「エリカとのデートが楽しかった人、手を挙げてくださーい!(手を挙げる客席)
エリカもとっても楽しかったです!ありがとうございます!」
それぞれ、本当に違っていて巴里は個性を重視したというのが、ありありと伝わってくる新曲だったなと思っていたら、コクリコが同じような事を言ってくれました。
コクリコ「今回の新曲は、それぞれの個性が表れてて面白いよね」
ロベリア「個性ねぇ……」
けど、それにロベリアが引っかかり一歩前に出てグリシーヌをじっと見つめます。
グリシーヌ「…なんだ」
ロベリア「いや…普段は「成敗してくれる!」なんて、お堅いこと言っているのに
ずいぶん乙女チックな歌だなぁと思ってな」
こう言われて黙っているグリシーヌではありません。同じように一歩前に出ると、ロベリアとは目を合わせずに言い返します。
グリシーヌ「私は、どこかの誰かのように自分から男を誘うだなんて破廉恥な真似はできぬからな
美しく、品のある恋歌と言ってもらえるかな」
ロベリア「ハッ…アタシはどっかの誰かさんと違って大人の魅力と色気に満ち溢れてるからな
男の方から寄ってくるのさ。どっかの誰かと違ってな。(グリシーヌの隣に立ちながら)
ま、お子様にはわからないだろうけどな」
グリシーヌ「な・ん・だ・とぉ〜!」
辛抱たまらず、ロベリアを睨みつけ、まさに一触即発の雰囲気にオロオロするコクリコと花火でしたが…
エリカ「もう!二人とも!!わたしのために争うのはやめてください!」
二人「お前のためじゃない!!」
エリカ「あれ〜?」
それすらも覆すのがエリカです!(笑)
かくして、喧嘩は避けられましたが…
花火「そうですよ、二人とも!結局殿方は
家庭的で、奥ゆかしい、大和撫子を妻に選ぶのですから、無駄な争いです!」
フォローを入れるはずの花火が火に油を注ぎました!!(笑)
一瞬全員があっけにとられましたが、一番早く我に返ったグリシーヌが花火の後ろから右隣に周り、今の言葉の真意を質します。
グリシーヌ「花火……今、何と言った?」
花火「あああ、私ったらなんて生意気な事を…!
……すみませんでした」
言ったそばから両手で顔を覆っていた花火ですが、グリシーヌに言われて、深々と謝りますが、ロベリアがさらに面白がって花火の左隣に立ちます。
ロベリア「へぇ〜、男は最後にはみんなあんたを選ぶって言いたいのかい?
案外強かだな」
花火「そ、そんなことは…!」
これ以上ないくらい首をすぼめてフルフル横に振る花火。
まさか、普段は場を丸く収める人がひっかきまわすなんて…(笑)
そんな集中砲火を浴びている花火とロベリアの間に入って、エリカがまた叫びます。
エリカ「もう、花火さんまでわたしのために争わないでください!!」
グリシーヌ、コクリコ、ロベリア「だから!お前(エリカ)のためじゃない!!」(花火は頷くのみ)
エリカ「じゃあ、誰のためなんですか?」
エリカのエリカっぷりが仲裁に役立つときもあるのですね(笑)
皆、深いため息をひとつついて、戦意をくじかれました。
ロベリア「あぁ〜なんだかどっと疲れちまった…」(下手の自分の位置に戻りながら)
エリカ「じゃあ、疲れちゃったロベリアさんは放っておいて、皆さんに挨拶しちゃいましょう!」
半ば強引にまとめて、改めてご挨拶。
まず、コクリコが一歩前に出てきます。
コクリコ「またこうしてみんなに会えて、本当に嬉しいよ!」
花火「新曲も皆さんにお披露目できて、とても幸せです」
グリシーヌ「これを機に、サクラ大戦の世界がさらに広がるよう、皆も応援してくれ」
ロベリア「ま、期待をするのは自由だからな」
コクリコ「もう、ロベリアったら」
エリカ「あれ〜みなさん、まだあの情報知らないんですかぁ〜?」
ロベリアの斜に構えた物言いをコクリコがいつものようにたしなめると、エリカが身体を左右に揺らしながら笑っています。
その、一人だけ得意げな様子に全員が疑問の目を向けますが…
ロベリア「おいエリカ、何か知ってるのか?」
エリカ「え〜〜どうしようかなぁ〜〜〜
あ!バケツプリンと交換だったら教えてあげてもいいですよ!
ぷぷぷぷ〜〜!!」
じらすだけじらして、後ろ向きに含み笑いをして下がったエリカは、そのままくるりと翻って上手へとスキップしていきました。
ロベリア「ぷぷぷぷって、おいエリカ!バケツプリン一人で食う気か?!」
それを、真っ先に追いかけたのがロベリアで、さっさと上手へ歩いて行ってしまいます。
残された三人は互いに顔を見合せますが、最初に口を開いたのはグリシーヌでした。
グリシーヌ「…花火、あの情報とはなんだ?」
花火「さぁ…」
コクリコ「でも…エリカの情報っていい加減だからなぁ」(うーん…と頷いてしまう三人)
花火「(ぱっと顔をあげて)そうだ!みんなでお茶をしながら考えませんか?」
グリシーヌ「それは妙案だ」
コクリコ「じゃ、行こ行こ〜〜!!」
楽しいティータイムにするべく、三人はにこやかに笑いながら上手へ。
舞台はそのまま暗くなり、濃い藍色に。そこへ、下手から軽くステップ踏みながらシゾーが登場!
シゾー「いつでも あいあいあいあいあい あなたにあいたい〜♪
毎日 くるくるくるくる〜〜♪…く、苦しい!苦しい!
この格好で歌うのはくるしい!はぁ〜ちょっと痩せなきゃピョンね〜」
舞台中央で立ち止まり、独り言を言っているシゾーの手にはハサミではなく、丸く、底の浅いグレーのフィルムがおさめられた缶と四角い旅行バックのような茶色の箱です。
そんなシゾーに、客席はしきりに「ウサギー!」と声をかけます(笑)
シゾー「ウサギウサギ言うなピョン!!
そんなこと言うヤツには、このとっておきの情報を教えてやらないピョンね!」
と、手にしたものを掲げると「ええ〜〜〜!」と素直に反応する客席(笑)
ここでつっ返す勇気は持ち合わせておりません(笑)
シゾー「(ニヤッと笑って)教えてほしいピョンか?
これはな、さっきエリカがぐーぐーいびきかいて寝てる間にくすねてきたピョン!
これを、この特製の再生機の中に入れてっと……」
上手まで歩いていき、しゃがみ込んで茶色の箱、再生機にフィルムを突っ込むと、ほどなくしてフィルムが回る音とともに紗幕にある映像が……
シゾー「お!なんか映ったピョン!な、なんだ!?」
まだノイズが酷いですが、そ、その麗しのお顔は!!!!
レンズをのぞきこんで、なにやら調整中のようですが意図に反して映ってしまっています。(笑)
すみれ「はっう、動いてしまいましたわ!!
(慌てて下がって距離をとる)おっほほほほほほ……
皆様、お久しぶりでございますわ。」
すみれさまーーーー!!!!!
羽扇子を構えるその姿、お懐かしゅうございます!!
帝劇の一階ロビーで話すその姿は映像なのにもかかわらず、ものすごい拍手です!
すみれ「(フレーム左側に向けて、呼びかける)……さくらさん。さくらさんっまだですの!?」
さくら「すみません、遅くなりました!!」
頭を下げながら、あわただしく左側から駆け込んできたのは、さくらさん!!
すみれ「まったく、あなたは騒々しいですわね。
皆様にお知らせする内容、大丈夫ですの?」
さくら「はい!(懐からピンクの便箋を取り出して)
…来年、2010年3月6日に帝都花組ライブを開催することが決定しました!」
な、なんだってぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!?
思わず歓声と拍手で会場が揺れますが、詳細を聞き逃すまい!といつもより大分早く収まりました。
すみれ「場所は、厚生年金会館ですわ」
さくら「はい。大帝国厚生年金劇場ですね」
すみれ「では皆様、御遠慮なさらずにお越しくださいませね」
さくら「あたしもお稽古がんばります!」
すみれ「ああ…わたくしのこの美声を皆様にまたお聞かせできる日が来るなんて!」
さくら「楽しみですね!」
すみれ「さぁ!さくらさん、お稽古ですわよ!
頑張らなくちゃ!」
さくら「がんばらなくちゃ!」
あ、その動き懐かしい。(笑)たしか「つばさ」のときにすみれさんとカンナさんが「頭にきちゃうっ」でやってた動きですよね。
ということはカンナさんも出てくる!?と思ったのですが、そんなことは無く…
すみれ「頑張らなくちゃ!頑張らなくちゃ!頑張らなくちゃ!……」(そのまま歩いてフレームアウト)
さくら「……ひと足早く、お頭に春が来たようです」
にっこりと、さくらさんがオチをつけておしまいとなりました(笑)
が、この情報はすごすぎる!!もう、もう二度と会えないと思っていた帝都花組にまたあの場所で出会えるなんて!!
チケット大戦、がんばらねば!
盛大な拍手が収まるころ、シゾーが再生機を抱えたまま口を開きます。
シゾー「オツムに春だぁ?さくら〜…それはお前のことだろう〜
オレは知ってるピョンね〜ずいぶん幸せそうじゃねぇか」
あ、それも中の人の話(笑…ご結婚、おめでとうございます)
ニヤニヤしているシゾーでしたが、ハッと我に返り遠くを睨みつけます。
シゾー「はっこうしちゃいられないピョン!来年の3月6日にまたライブをやるピョンね!?
よ〜し…今度こそ、花組のライブをぶち壊してやるピョン!
早速計画を練らなければ!ウッーサッサッサッサッサ!!
あ!オレ様の新曲も用意してもらなくちゃならないピョン!
田中さん家の公平さ〜〜ん!」
なんか、シゾーってギリギリネタ多いですね!(笑)
さて、三月…本当に巴里から出張してくるのでしょうか?新曲を携えて?
…こうご期待!?(笑)
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