カンナ「よ!ダンディの旦那!」

下手から駆け寄ってきたカンナ(今度は布袋様の服で!)にどんっと押されて前のめりに倒れるボス;;
何事かと振り返ると…

ボス「いてぇ〜!?
   なになになに!?!」

カンナ「何って、布袋様じゃん!」

ボス「って、なんだ、カンナさんか。」

カンナ「なんだカンナさんかって失敬だなぁ。
    って、なんだ隊長か。」

大神「…ああ。」

カンナ「あれ?あれれれぇ?
    隊長、どうしたの?眉間に縦ジワよっちゃって。
    怒ってるの?」(隊長の顔を覗き込みながら)

大神「ああ。」

カンナ「わかりにくいね…笑ってるの!?」

大神さん…カンナさんの攻撃に一瞬ひるみますが…って、カンナさん隊長にそんないじわるしちゃダメでしょ;;

大神「…怒ってるんだ!」

カンナ「怒っているそうだ。
    どうしたの?」

大神「実は……かくかく!しかじかなんだ!!」

カンナ「かくかく!しかじかとな!!
    そいつぁいけねぇな。」

それで通じちゃうんですかー!!(爆)

カンナ「けどなぁ、こいつらも商売なんだよ。
    それより、借りた金を返さねぇ方が悪いんだよ。
    返せねぇんなら借りない!そうだろ?」

お、カンナ正論。

ボス「さすが話がわかるねぇ!
   どう?ダンディ団に、入らない?」

スマイルで勧誘しますか。(^^;;

カンナ「嬉しいねぇ!嬉しいけどやめとくよ。
    …おい、千葉助の旦那。いじけてねぇでこっちこいよ。」

すっかり背中を向けて金太郎の家でいじけている千葉助の所にカンナが歩み寄ると、ゆっくりとカンナのほうを向く。
…ところでカンナの衣装である布袋様の一般的な服装を思い浮かべてください。

カンナ「千葉助の旦那はなんだってこんな奴らに金をかりちまったんだよぉ〜〜↓…
    おい。なんだってこんな奴に金ぇ〜〜↓
    おい。…金借り↓金借り↓金借り↓ってもう!
    乳首弄わない!!ここ大事なとこなんだから!!
    いいか!…なんでぅわぁ〜〜〜↓」

↓のところで千葉助が布袋様の乳首をいちいちつっつくんです。(^^;;
それにあわせて反応して台詞が進まないカンナさん……千葉助さん面白がってますよ;;

カンナ「喋れないでしょ!!
    …なんだってこんな奴に金を借りちまったんだよ!」

あ、やっといえましたね。(笑)
と、ここで千葉助さんも真面目モード。

千葉助「い、いえね…あっしも、最初は銀行に行ったんすよ。
    けど、銀行ってところは、金持ちしか相手にしてくれやせん。」

カンナ「そうだな。」(縁側に腰掛けながら)

千葉助「あっしはしがない紙芝居屋。1銭5厘の商売です。
    …飴玉買ってもらって、子ども達に少年レッドの夢物語を語ってあげる…」

子分2(仮)「ああ、俺昔少年レッド見たよ!
      あのマサエさんってのがいっつも捕まって縛られるんだよな!!」

カンナ「うんうん、そうそう!」

幼い頃を思い出して話に乗る子分を西村が「おいこら!」と止める。
…ちなみに、もう一人の子分とボスは逆の下手側でぺろぺろキャンディーをなめながら屈んだ子分の膝の上に靴を乗せて靴磨きをさせています。

千葉助「…でもね、あっしの紙芝居のネタも、とうとうつきやした。
    子ども達も、毎年同じ話じゃ飽きちまう。
    だから、新作の絵をかいて頂こうと、それでお金を……」

ってことは、千葉助さんは今までほとんど同じ絵でストーリーだけを変えて紙芝居を語っていたんですか!すごい想像力ですね〜!
そこまで聞いたカンナはすっかり同調(同情?)して、立ち上がる。

カンナ「なるほど…そういうことか。
    …よし。わかった…あたいが脱ごう!」

一同「えっ?!!?!」

ぬ、脱ぐってカンナさん!?!まわりのみんなも唖然としてますよ!!

カンナ「…あたいが一肌脱ごう!!」

一同「ええええっ!?!?!!」

カンナ「え?まだわかんないの?
    だから、あたいが代わりに金を払ってやろうってそう言ってるんだよ!?」

一同「あ〜〜〜あぁ。」

納得した一同。たぶんカンナさんに言われるまでその真意には気づいてなかったと思いますよ〜(^^;;

ボス「カンナさんが払うの?」

カンナ「ああ。」

千葉助「あ〜〜!ありがとうございます!!
    本物の布袋様だぁ〜〜!!」

カンナにかけより、両手でカンナの手を握って感謝する千葉助。(今二人とも舞台中央辺り)

カンナ「いいってことよ。
    (蝦蟇口財布を取り出して)んで、いくらだ?」

ボス「200円。」

カンナ「200円ぐらいのことでがたがたぬかす…ええええええええっーーーー!?!!!
    200円!?たっかぁい!高ぁい!!…に、20円じゃダメ?」

ボス「ダメ。」

当時だったら、かなりの大金ですよね!!(20円も大金のような気がしますが;;)
がんとして譲らないボス。困ったカンナはちらりと千葉助を見るが…千葉助はすっかりこちらに頼ってすがる目。

カンナ「い、いくら布袋様でも、そんな大金はねぇよなぁ……」

ボス「おい、やれ。」

子分1(仮)「へい!」
子分2(仮)

待っていた子分に指示を出す。
許しが出た子分たちは思う存分千葉助を殴りだす!!
ドカッバシッゲキッバキッ!!(SE)
当然、大神さんが止めに入ろうとするが、カンナに止められる。
一しきり千葉助が殴られた所で…

カンナ「はーーい!どいて!
    (千葉助と子分の間に入りながら)そこまでだ!」

西村「カンナさん、あんたねぇ…」

と言いながらカンナをどかそうとするが…カンナの方が腕は全然上ですね。
西村の腕をつかんだところで上手から花組全員がぞろぞろと登場。

さくら「カンナさん。」

カンナ「あ、悪りぃ悪りぃ。着替えるのにてこずっちまってよぉ。
    それよりみんなどこに行ってたんだよ。」

織姫「そんなことより、これはなんですか?ケンカですかー!?」

長屋の前が騒然となっているのに、織姫が素直に疑問を口にする。

カンナ「あああ、ケンカじゃねぇよ。千葉助の旦那が…かくかくしかじかってわけなんだ。」

マリア「そう、そういうことなの…」

全員理解して、ちょっと顔を伏せる。けれど、一人だけ「??」な顔をしている人が。

織姫「わ、わかったの?今ので?!」

マリア「ええ。」

織姫「わかった?」

さくら「はい。」

レニ「わかったよ。」

アイリス「うん。」

紅蘭「大体のことは。」

織姫「…そぉ〜おぉ〜〜??」

今回の舞台で一番振り回されているのって実は織姫??(^^;;
説明をし終えたカンナがボスの所へ近づく。

カンナ「ダンディさんよ。もういいだろ。
    今ので120円分は殴ったよな。手ぇ出しな!
    残り80円!!これでキッチリ200円だ!これで文句ねぇよな!?」

カンナのあまりの理屈に手を出しそうになる西村を扇子で止める。

ボス「ああ、いい。
   …ったく、カンナさんにはかなわねぇな。
   はい、たしかに200円!千葉助さんの借金お返しいただきました!
   どうも、ありがとうございました!!」(礼)

西村「ありがとうございました!」(礼)

カンナ「へへっそうこなくっちゃな!」

ふぅ。やれやれこれにて一件落着…かと思いきや、千葉助がさっき拾った財布の中身をあけている所を子分の二人に見られて…

子分2(仮)「このっ…!!」

千葉助「ああ、ダメ!それはダメ!!」

言っても聞かず。財布を取り上げて「ボス!あいつこんなもんもってましたぜ!」とボスに届ける。
ボスが中身を確認すると…

ダンディ団「うおぉ!?」

ボス「こりゃ…2000円は入ってるぞ!」

一同「ええっ!?」

ボス「千葉助…こりゃどういう了見だ!!
   事と次第によっちゃただじゃすまねぇぞ!!」

ボス、本気で怒ってます!!そりゃあ、そうですよね…200円を返せないって言ってた矢先に0一つちがうケタのお金を持っているんですから…
それに気圧されてしどろもどろな千葉助。

カンナ「ち、千葉助。こりゃ、どういうことだ?」

お金を立て替えたカンナさんも困惑ぎみ。そりゃ、そうですよね…

千葉助「そ、そりゃあね…あっしの金じゃないんですよ。」

カンナ「お、お前ぇの金じゃねぇんなら、何でお前ぇの懐からでてくるんだよ!」

全員が疑惑の目で見つめる中、ようやく口を開くことが出来た千葉助。

千葉助「…いや、武田さんがね!
    (井戸に駆け寄りながら)この井戸から沸いてきましてね!ぽんっとね。」

ボス「武田ぁ?」

千葉助「で、ずぶ濡れで。あ、乾かしてあげなきゃいけねぇなって家の中に上げたんですよ。
    そしたら財布が落ちてて、あ、こりゃいけねぇな。あっしが預かっていてあげやしょうと…」

懐に入れるジェスチャーをした瞬間、辺りを劈くような声が…

武田「財布ーーー!!!お金ーーーー!!!!」

一同「うわぁ!!」

上半身の服を脱いで、薄い橙色の半纏をかけた武田がものすごい勢いで千葉助の家から出てきて(一緒に幽霊も憑いてきて)、縁側から降りると近場にいた西村のボディーチェック。

武田「…ないーーー!!!!!」

慌てふためく武田。むんずっとどてらをつかんで走りやすい体制をつくると…猛ダッシュ!!(と言っても、ほとんどその場駆け足の要領で、ゆっくり下手寄りの中央から上手へ。)
そこで花組と目が合って…「財布」のさの字を言う前に…

アイリス「知らない。」
 マリア
  レニ
  紅蘭

ぐるんっと首を左に曲げて織姫と目が合う。

織姫「あのね…」

武田「うわぁあああああーーー!!!」

織姫が事情を話す前に叫びだして走ってしまう武田…ちょっと落ち着いて!!(汗)
と、そんな武田の目の前に財布を突き出すボス。

武田「!!あったーー!!!!」

財布を掴もうとするが、右に逃げられ左に逃げられ、ついには頬をはじかれて!!

武田「痛て!!」

ボス「…なんだ今のは?」

えー、上記の動きはボスに幽霊さんの動きがシンクロして起こった出来事でした。
ボスがうろたえている間にも、武田は財布から目を話さずさっとボスの手から財布を取り返す!

武田「はぁ…もう油断も隙もあったもんじゃねぇ!
   人を見たらドロボーと思えってな。
   (ボスを指して)ドロ、ボ〜……!?!!」

冷静になって、誰が目の前にいるかようやくわかった様子;;
いきなり立場が……

ボス「なんだとコラ。」

ボスが武田に落とし前をつける勢いで近寄ろうとするが…

アイリス「あれ?また幽霊さんがいるよ!」

アイリスの声で中断。またもいち早く幽霊を見つけたアイリス。
それに続いて皆も見つける。わかってないのは花組以外の面々。
こいこい、と手招きされるアイリス。
とことこ近づくと耳打ちされて…(アイリスを先頭に、みんなで聞き耳を立てる。)

アイリス「え?……」

花組「そ〜なんだぁ〜!」

幽霊の話を聞いて納得の花組。
納得していないのは花組以外の面々。

ボス「そうなんだぁ〜…って?」

アイリス「幽霊さんは…(演技入って)はぁ!
     私が恋人のために、一生懸命!一生懸命2000円もの大金を作ったというのに!
     恋人は、病で死んでしまいましたぁ〜〜…
     はあぁ!!そして私は、隅田川に身を投げたのでございますぅ〜〜…
     はぁ!!でもでも!2000円には未練があるんですぅ、うふっ☆」

ほとんどアイリスとシンクロして動く幽霊さん。最後はとってもいじらしく可愛く。(笑)

アイリス「…と言っています。」

織姫「そんな長い台詞言ってたぁ!?」

周りに尋ねるが、みんな頷く。「そう??」とどうもなっとくがいかない織姫。(^^;;

武田「…これは俺の金だ!!」

武田…すっかり金の魔力に取り憑かれて……幽霊さん、顔が怒ってますよ。

ボス「おおい、西村。」

西村「へい。」

ボスが短く指示を飛ばすと、背中から筒のような物を取り出す動きをして、武田に構える!!(もちろん、ふり。)

武田「あ、アニキ!そ、それだけは…!!」

ピシュッ(SE)

武田「あう…っ」

…例の吹き矢ですね。(笑)
武田が静かになった所で続き。

さくら「そ、それで幽霊さんはどうしたいと?」

アイリス「どうしたいの?」

再び幽霊に耳打ちされるアイリスたち。

アイリス「え?……」

花組「そ〜なんだぁ〜!」

またも幽霊の話を聞いて納得の花組。
またも納得していないのは花組以外の面々。

ボス「えっ…?」

アイリス「幽霊さんは…はぁ!私は子供が大好きだった!
     だから恋人と結婚して子供がたくさん!たくさん!欲しかった!!
     はぁああ!!……と言っています。
     だからどうしたいの?」

再び聞き耳体制になるが…

アイリス「そ〜なんだぁ〜〜」

みんなの体制が止まる前に一人理解してしまい、周りのコケを誘う。(^^;;

カンナ「い、今のは聞いてねぇだろ。」

アイリス「聞いたよぉ!
     幽霊さんは、そのお金を全部孤児院に寄付してほしいって!」

カンナ「そりゃいいや!!」

ボス「なるほどね…アイリスさんがおっしゃっていることはごもっとも!!
   この金は、孤児院に寄付しやしょう!!」

ぱぁっと表情を明るくさせ「やったぁ!」と喜ぶアイリスたち。幽霊さんも満足した様子。
ボスがすたすたと歩き出すと…

武田「寄付だってぇ!?!!
   …あ〜〜〜はあぁぁぁぁぁ〜〜〜〜……!!!」

大の字に倒れていた武田が思わず起き上がる!そしてすぐにまた倒れ嘆く。
そんな嘆いている武田の腹を踏みつけて、階段の方へ進む幽霊さん。(…足、あるんですね。)
でもまぁ、武田には見ませんから、急に空気圧がかかったようなものですよね。

武田「…あはぁあ〜〜〜はぁはあ〜〜〜〜……!!
   夢が消えたぁ〜〜!!」

短い夢でしたね。そんな武田にやさしく話し掛けるさくらさん。

さくら「夢は消えないわ。」

カンナ「そうだぜ、生きてる限り、夢は生まれるんだよ!な!」

続いて、良い事を言うカンナさん。
と、ここですっかり蚊帳の外になってしまった千葉助さん(ダンディ団の後ろにいました)が前に出て締めようとする。

千葉助「あー、なんだかよくわかりませんけども
    どうもありがとうございました。おかげで助かりやした!(礼)
    えー、お礼といっちゃなんですが、正月の祝い酒でパーっと夢を咲かせやしょうや!!」

千葉助の明るい提案に、全員賛成の様子。

千葉助「おおーい!酒の用意たのんます〜!」

と、家の中にいる親方たちに話し掛ける。
障子が開くと、盆の上に乗った一升瓶と湯飲みをもって縁側に。

千葉助「おーい、政吉っつぁんもどうでい!」

政吉「やかましいなぁまったく!!」

乱暴に障子を開けるのは癖なんですかね?
そこから見える大人数に気づき、改めてご挨拶。

政吉「あ、ああ、こりゃみなさんおそろいで…」

住人を巻き込んで、皆を巻き込んでの正月の大宴会が始まろうとした時…下手からかご一杯に鉄くずを拾った金太郎と少女が登場。

金太郎「今日はあんたのおかげですっげぇ稼ぎになったぜ。
    おう、あとで分け前やらねぇとな。」

嬉しそうに頷く少女。…いままで額に汗して働いてきたんですねぇ……
帰ってきた金太郎の存在に気づいた千葉助が舞台の前の方に出ながら声をかける。

千葉助「おおーい!金太郎、お前もどうでぃ!!」

金太郎「おう!」

宴会の空気に飛び込もうとしたそのとき…少女が持っていた鉄パイプの鉄くずを立てて落とす。

少女「……お父ちゃん。」

その視線の延長線上にある人物はなんと千葉助!!
予想外の言葉に「ぶっ」と噴出してしまう。(^^;;

千葉助「い、いやぁ…俺は一人もんだよ?」

少女「…お父ちゃん会いたかったよ。」

千葉助「人違いですよ〜〜……」

少女「お父ちゃん!!」

なおも痛切に語りかける少女。うろたえる千葉助。

千葉助「ど、どうすりゃいいんだ!?」

ボス「抱きしめてやれ!」

少女「…お父ちゃん!!」

千葉助「…わけワカメ〜〜!!」

と、アドバイスどおり抱きしめに走るが…素通りされてしまう。(^^;;
そして少女のがしがみついた人物とは…政吉!!
気まずいのか、娘と目をあわそうとしない。

少女「探したよ!いっぱい探したんだよ!!
   お母ちゃんが病気なんだよ!!」

痛切な声。その言葉を聞いた瞬間、娘の方を見る政吉。

少女「ねぇ帰ってきて!!お願い!!!」

千葉助「…政吉っ!」

少女「…鉄くず拾ってお金貰ったんだよ。
   あたいもうんと働くよ、だから…!!」

着物にしがみつき、ずるずると地面に膝をつく少女。数秒の間。政吉が少女を見る。

政吉「…おかよ!!!(しっかりと娘を抱きしめて膝をついて目線の高さを同じにする)
   すまねぇっ!!父ちゃん、真面目に働くからな!
   もう、文句は言わねぇ!我慢して働くよ!!
   …母ちゃんの病気、治してみせらぁ!
   (うつむいた娘の顔を上げさせて額を合わせる)心配ぇするな!おかよぉ!!!」

涙涙の親子の抱擁。照明が暗くなり、インストゥルメンタルの「未来の兄弟たちへ」が流れ、全員が感動に泣き震え、打ち震えております…
そんな光景に心打たれた武田。ばっとボスと真正面から向かい合い…

武田「ボス!!!
   俺…真面目にギャングやります!!!
   ボス〜〜!!!」(ズボンにしがみつきながら)

ボス「お、おいおい…」

良かったですね。否定の声じゃないですよ。
と、感動の嵐に包まれた長屋に、何も知らない菊之丞がバスローブ姿で下手から登場。

菊之丞「あ〜良いお湯だった。酔いも覚めたっと……
    きゃ〜〜〜!!どーなってるの〜〜〜!!?!」

西村「…菊之丞〜〜〜!!!」

事態を飲み込めぬまま抱きつかれて困惑気味の弥勒。
その中でカンナが立ち上がる。

カンナ「いいねぇ…親子愛に、師弟愛か!」

チョチョンッ(SE)
軽い拍子木の音で照明やらが普通の空間に戻ると、千葉助の部屋からフラフラになって出てきたかえでさんが!!

さくら「うわぁ…
    ってかえでさん!」

かえで「あっはっはっはっはっはっは……あら、見て!七福神が勢揃い!!
    あははははははは…あら、(さくらを見て)かうぃわいいわねぇ〜!!」

ホントはかわいいわねって言いたかったんでしょうけど、そんなに泥酔して…かえでさんって笑い上戸なんですね。
何とか靴を履くと、花組の列を転がるようにわたる。最後のマリアさんがしっかりかえでさんをキャッチして、チェックと…

マリア「…相当酔ってるわね;;」

かえで「あははははっ…あ、そうだ。七福神にお願いしなくっちゃ。」

と、足早に舞台の中央に進むと、それを囲むようにこの場にいる出演者全員が並ぶ。

かえで「今年も、良い年でありますように…(パンッパンッ)お願いします!」

うふふふふ…と上機嫌だったかえでさん。けれど周りを見て…

かえで「あれ?あれ?
    なんでみんなやらないの?!」

と、ぐるりとそれぞれの顔を一通り見る。

かえで「みんなもやるのよ、お願いしますって!
    ねぇ、政吉さん。」

政吉「へへっ…へい!」

うふふ…と笑いながらふたたび舞台中央へ。

かえで「皆様もご一緒にね!(客席に向かって)
    お願いしますって大きな声で言わなくちゃ…ダメダメよ♪」

かーえーでーさーーん!!!(汗)
…そうとう酔っておられる;;
ここのコメントは毎回微妙に違っていて5日・昼では「やらないと最後までやらせるわよ〜」と言っていたそうです。
ばっとてを広げて「お手を拝借」状態に。

かえで「それじゃあ今年も良い年でありますように、お願いしましょう!!
    はい!!」

パンッ!パンッ!!

全員『お願いします!』

綺麗にスパッと決まると…

かえで「ありがとうございます〜〜!!」

満足したのか、笑顔でお礼を述べてくれるかえでさん。
一昨年の幕引きと同じ曲でするすると幕が下りていく。(ここで、またレニと紅蘭が同じ振りで踊ってます。「バカばっか!」の踊りが今回の基本みたいですね。)
しばらくその音楽が続くと…

チョンッ!!(SE)
チョッチョッチョッチョチョチョッチョチョチョ…チョチョン!!(SE)
拍子木の音と共に幕が上がると、そこには宝船に乗った花組七福神が!!(他の出演者の方は、その周りで先ほどと同じく弧を描いています。)

段差があって、全員ちゃんと見れるようになっています。最後尾はカンナとレニ。
中央列は紅蘭とマリア。そして、さくらさんを真ん中に左右にアイリスと織姫!

さくら「…それではここで!皆様のご健康と、商売繁盛と
    そして、2月末に発売される「サクラ大戦〜熱き血潮に〜」の大ヒットを祈願しまして!
    関東三本締めを行ないたいと思います!!!」

粋な演出に客席もノリノリ。

さくら「それでは皆様、お手を拝借。」

全員「いよぉ〜〜お!!」

パパパンッパパパンッパパパンパンッ「はい!」
パパパンッパパパンッパパパンパンッ「よっ!」

全員「サクラ! 大戦! 大ヒット!!
  (パパパンッパパパンッパパパンパンッ)」

さくら「…ありがとうございました!!」

皆さんが礼をする中「花咲く乙女」のインストゥルメンタルが流れる中、幕。
上手いですね〜「サクラ大戦大ヒット!」って、バッチリリズムとあうんですね!!

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